- Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003330111
作品紹介・あらすじ
数多い仏教書のうちで最も古い聖典。後世の仏典に見られる煩瑣な教理は少しもなく、人間として正しく生きる道が対話の中で具体的に語られる。初訳より26年、訳文はいっそう読み易くなり、積年の研究成果が訳注に盛られ、読解の助となるとともに、他仏典との関連、さらには比較文化論にも筆が及び興味は尽きない。
感想・レビュー・書評
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「ブッダのことば」
無宗教です。
私自身、ブクログの本棚にあるとおり、自身の心や身体について想うことあり、手にとりました。
1.戒め、智恵、内省することで、生きる激流に耐えうることもできる。
2.精励、聡明、そして教えを請うことに努めるこおで、智恵を得る。
3.身をつつしむを学び、言葉が見事であること、こよなき幸せである。
4.欠落、不足は音がたつ。
満ちる、足りるは静けさがある。
5.苦しみは愛執から、感受から生まれる。
愛執を見極め、感受をせずに流すことで苦しみから逃れることも叶わん。
6.自己を他人と比較することなかれ。
劣っている、優れている、等しいと考えない。
7.煩悩の流れをせきとめるのは、気をつけることである。
300ページ弱。
弟子をふくめた多くのひととのブッダのやりとり。
教えは、シーンは違えど同じ、一貫しています。
そのため、飽きたら飛ばし読みするもよろしいかもしれません。
#心の旅
#読書はひとり静かをつれてくる
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とても良かったです。確かに初期の頃は教えが煩雑でなく、今の五戒や十二支縁起説のもとになっただろう言説が簡潔に書いてあります。でも、簡潔な分サラっと説明してすぐ次の話題に行くので追いつくのが大変でした。常に頭の中で整理しながら読むと読みやすいと思います。
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973 他人から言葉で警告されたときには、心を落ちつけて感謝せよ。ともに修行する人々に対する荒んだ心を断て。善いことばを発っせよ。その時にふさわしくないことばを発してはならない。人々をそしることを思ってはならなない。
1階の本棚が浮かんでぬれなかった本のひとつ。 -
感激の連続でした。
執着が起きる仕組みをあらかじめ別の本で学んでいたので深く理解できましたが、初学だと上滑りしていたかも。
ダンマパダをもう一度読み返したくなった。 -
・「犀の角のようにただ独り歩め」異国情緒と含蓄に溢れるとても良い言葉だ。
・今の日本の仏教のように「仏に縋り、仏に祈る」というのは随分と原型から離れたもののように感じた。
ただ、インドにおける仏教の発生がインドの風土と風俗に沿ったものであるなら、日本の仏教の発展もまた日本の風土と風俗に沿ったものであるのか。
・「二度とこの世に生まれることがない」のが最良だど幾度と唱えているが、これは反出生主義とどう違うのか誰か教えて欲しい。
・「自分で自分のことを言いふらすのであるから、かれは「下劣な人」である」は、各種SNSヘビーユーザーに刺さる言葉だな。
・執着するから、愛着するから苦しみが生まれるのだ、という意見はよく分かる。
それでも私は清濁併呑の人生もまた悪くないとも思う。 -
私の好きな言葉です。
周囲に惑わされず、自分の心に従いなさい
心・体を健全に保ち
どんな時も友だちに誠実に
健康であるかどうかは、自分の「心」が決めている
過去に囚われてはいけない
未来を待つだけでもいけない
ただ、この瞬間に集中すること
自分を変えるのは自分だけ
どんなに大きな変化も
すべてあなたの一歩から
大空に東も西もないように
あなたの心も内側と外側で
境界を設けてはいけません
隠し続けることができない
3つのものが存在します
太陽、月、そして真実
他人の過ちを指摘する前に
自分の欠点に気づくことです
心を強く保つには、
体が元気でなければ
心で思うことは実現します
正しい心の持ち主には、
幸運がついてくるものです
他人にばかり頼らずに、
道は、自ら切り開いてこそ
感想
私は無宗教ですが、人間の生き方としては、共感できます。
1人でも多く共感できれば、争いが少ない世の中になるのだろうと思ってます。
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ちょっと専門でない人があまり必要としない注釈が多すぎるような気がします。注釈は読み飛ばした方がいいかもしれません。
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仏陀が大きな教団を作る前に説いた人生の道標。
人は生まれによってバラモンとなるのでなく、行為によってバラモンとなるのである。
理法に従って道を歩む「信仰」(saddha)が大切とされる。
チュンダに語った四種の修行者の話でソクラテスやイエスの言ってたことと本質的には一致するのではないかと思いました。
「疑いを越え、苦悩を離れ、安らぎ(ニルヴァーナ)を楽しみ、貪る執念をもたず、神々と世間とを導く人、──そのような人を<道による勝者>であると目ざめた人々は説く。
この世で最高のものを最高のものであると知り、ここで法を説き判別する人、疑いを絶ち欲念に動かされない聖者を修行者たちのうちで第二の<道を説く者>と呼ぶ
みごとに説かれた<理法にかなったことば>である<道>に生き、みずから制し、落ち着いて気をつけていて、とがのないことばを奉じている人を、修行者たちのうちで第三の<道によって生きる者>と呼ぶ。
善く誓戒を守っているふりをして、ずうずうしくて、家門を汚し、傲慢で、いつわりをたくらみ、自制心なく、おしゃべりで、しかも、まじめそうにふるまう者、──かれは<道を汚す者>である。 」
輪廻の思想や、仏陀に問いかけをする神神、惑わす悪魔など、文章から見ると壮大な背後世界を全く肯定しているような気もするが…。
中村元スゲー -
内容はもちろん良いのですが。本のかなりの分量を占める中村元さんの脚注を読むと、常に読む人を想像して書いたであろう誠実な姿勢が伝わってきて感銘を受けます。脚注をひたすら読んでしまいました。
著者プロフィール
中村元の作品





