ブッダのことば: スッタニパータ (岩波文庫 青 301-1)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003330111

感想・レビュー・書評

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  • 原始仏典
    仏陀の言葉に最も近い詩句を集成したとされる。

  • 訳書が苦手で読むのに難儀したが仏教最古の聖典を日本語で読めるのは有難い。

  • いつもそばに置いておきたい本。

    訳者の中村元がすごい。
    そしてこのエピソードがまたすごい。

    20年に亘って書いてきた原稿を編集者があやまって紛失。しかし、彼は怒ることもなく次の日から黙々と書きなおしたそうだ。それも8年間もかけて…

    亡くなる前まで、
    公開講座などでも講義をしていたらしい。
    話を聞いてみたかったな。

  • 私は無宗教と自認していますが、最も影響を受けた宗教と言えば仏教だと思います。恐らく、多くの日本人も同じではないでしょうか。
    特に、哲学的な観点からの仏教には、壮年になるにつれて関心が高まり、本書を手に取りました。様々な会話の中で、お釈迦様が発したとされる言葉が収められています。

    真理に辿り着くということは、妄想や執着から自由になることと同義であり、私のような、市井の俗物からみると、かなりストイックな姿勢が求められるのだと改めて感じました。その中でも、特に印象に残った言葉としては、

    ---
    人が「これはわがものである」と考える物、ーそれは(その人の)死によって失われる。われに従う人は、賢明にこの理を知って、わがものという観念に屈してはならない。
    ---

    という言葉です。私の座右の書の一つである、エーリッヒ•フロムの「生きるということ」は、正にこの考えに焦点を当てたものですが、自身の体でさえ、結局は土に還さなければならない借物であり、所有という考えは全て錯覚であるということは、非常に大切な考えであると改めて思いました。全ての妄想や執着を払い、真理に辿り着くなど、私には望むべくもないですが、少なくとも、「わがものという観念に屈しない」ように生きていきたいものです。

  • 執着と煩悩か
    後世の複雑な世界観は、誰が著したんだろ。
    お経は、日本語で詩ってほしいものだ。

  • ブッダのことば(スッタニパータ)
    つまり、仏教のもと。
    ひたすら、欲を捨てよと話している。
    金持ちになりたい、健康でいたい、あれも欲しい、これも欲しいと煩悩の塊の自分はバラモンになれそうもないなぁ。なまぐさだなぁ。

  • 最古の仏典のひとつとされるスッタニパータ。
    それゆえか実にシンプルな内容で、一部はもはや生活の知恵の延長にあるような身近ささえ感じる。
    バラモンとは生まれによってなるものではなくそのふるまいによってなるものだ、という教えはやはり大切なものだ。大切なのに人は看板に惑わされ、またそれに固執してしまうのはなぜなのだろう。

  • 読んだ。長かった・・・。

  • 今の日本の葬式仏教とは何なのだろう。
    ゴータマ・シッダールタの言葉とはかけ離れた姿。
    哲学なきところにあるのは、金と欲のみ。

  • シオランを読んだあとに一種の反出生主義の本として読んだ。シオランは出生に対する憎悪を全面に押し出し、それが美しい。一方でブッダはありとあらゆる欲を捨て去るが故に情愛も捨てる。また、憎悪も捨て去る。豊富かつ適切な比喩表現が多数ありどれもすばらしい。西洋の比喩辞典、シェイクスピアとは取り上げられるモチーフが大きく異なっており、エキゾチック。比喩はブッダの意図を汲み取ることを助けてくれるが、この究極のミニマリスト思想の実行は資本主義社会において非常に困難である。分厚い本ではあるが、半分は註釈。学術的に深く読み込もうとしなくても面白い註釈。

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著者プロフィール

新潟大学人文学部准教授
1977年、東京都八王子市生まれ。1999年、東京都立大学人文学部史学科卒業。2009年、東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学、博士(史学)。
八王子市総合政策部市史編さん室専門員、獨協大学法学部特任助手を経て現職。
著書・論文に、『東京の制度地層』(公人社、2015年、共著)、『新八王子市史 通史編5近現代(上)』(八王子市、2016年、共著)、『新八王子市史 通史編5近現代(上)』(八王子市、2017年、共著)、「1930・40年代日本の露店商業界紙『関西俠商新聞』・『小商人』・『日本商人』について」(『資料学研究』12号、2015年)、「戦災の記憶の継承と歴史資料――長岡空襲の事例に即して」(『災害・復興と資料』8号、2016年)など。

「2018年 『近現代日本の都市形成と「デモクラシー」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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