- Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003330111
感想・レビュー・書評
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正直なところ、自分には文章が難しかった。
全体の1/3も理解できただろうか、とも思うが(自分にとって)難解であるこの本を読み切ったという体験はとても掛け替えのないものになった。
とにかく読みづらかった。
この本を「わかりやすい内容」と紹介しているところもあるが、本当だろうか…わかりやすいと思って読んでる人は相当博識な人ではなかろうか…
ただ、全てがわからないということではなく、「おそらくこういう事を言っているんだろうな」というのを頭ではなく心で感じながら読んだという体験だった。
弟子たちからの質問にスイスイと答えを出す仏陀。
自分にもこんな存在が欲しいと素直にそう感じた。
なんとなくの雰囲気で全体像を感じ取ったので、岩波文庫版で挫折した人におすすめという下記の本へ避難することにする。
今枝由郎 訳
スッタニパータ ブッダの言葉
光文社古典新訳文庫
こちらも読み終えたらレビューを書き、再び岩波文庫版を読み返すなどしたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私の好きな言葉です。
周囲に惑わされず、自分の心に従いなさい
心・体を健全に保ち
どんな時も友だちに誠実に
健康であるかどうかは、自分の「心」が決めている
過去に囚われてはいけない
未来を待つだけでもいけない
ただ、この瞬間に集中すること
自分を変えるのは自分だけ
どんなに大きな変化も
すべてあなたの一歩から
大空に東も西もないように
あなたの心も内側と外側で
境界を設けてはいけません
隠し続けることができない
3つのものが存在します
太陽、月、そして真実
他人の過ちを指摘する前に
自分の欠点に気づくことです
心を強く保つには、
体が元気でなければ
心で思うことは実現します
正しい心の持ち主には、
幸運がついてくるものです
他人にばかり頼らずに、
道は、自ら切り開いてこそ
感想
私は無宗教ですが、人間の生き方としては、共感できます。
1人でも多く共感できれば、争いが少ない世の中になるのだろうと思ってます。
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最古の仏典。
ブッダの思想を最もダイレクトに
伝えていると思われるが、
内容は読みやすいとは言えない。
「必ずしも肉食を禁じていなかった」
「住居を持たずホームレスのような生活をしていた」
などの当時の修行者の生活が窺い知る事が出来、
原始仏教を研究するには最高の書なのだろうが、
人として何かを学ぶには「真理のことば」の方が良さそう。 -
色々と在りましてこの時期仏教関連の本を結構読みました。宮崎哲弥先生と呉智英先生の対談本でも取り上げられていた「スッタニパータ」「犀の角のようにただ一人歩め」の箇所が読みたかったのであるが、読みやすく心染み入る内容であった。人間模様は今も昔も変わらないし、心を静めて過ごすことを説く仏教の奥深さを改めて感じた。
ところでバンドの「ニルヴァーナ」は、パンクっぽい名前を避けてこう命名したそうだが、涅槃ということばにどんな思いを込めたのだろうか。そんなことを考えてしまった。 -
訳書が苦手で読むのに難儀したが仏教最古の聖典を日本語で読めるのは有難い。
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ブッダのことば(スッタニパータ)
つまり、仏教のもと。
ひたすら、欲を捨てよと話している。
金持ちになりたい、健康でいたい、あれも欲しい、これも欲しいと煩悩の塊の自分はバラモンになれそうもないなぁ。なまぐさだなぁ。 -
最古の仏典のひとつとされるスッタニパータ。
それゆえか実にシンプルな内容で、一部はもはや生活の知恵の延長にあるような身近ささえ感じる。
バラモンとは生まれによってなるものではなくそのふるまいによってなるものだ、という教えはやはり大切なものだ。大切なのに人は看板に惑わされ、またそれに固執してしまうのはなぜなのだろう。
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ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)
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仏教の現存最古の仏典の翻訳本です。
内容は、ほぼ戒律と教えばかりで、詩的表現をもちいて、対話形式で書かれている。
形式が決まっていて、同じ内容を反復しているうえに、ページ数の多くが脚注に割かれているため、見た目ほどに分量はない。
原始仏教の本なので、時代は全然違うし、文化も当然違う。
そのため教えは納得できるものもあれば、そうでないものもある。
常識として押さえておくにはいいかもしれない。
だが読み物としておもしろいかと言われると、答えに窮する。
だが、現代に通じる内容もあり、日々の自分の生活を省みながら読むならば、意義のある書物だと思う。 -
現存する仏典のうち、最古といわれる『スッタニパータ』の日本語訳(原典はパーリ語)。
最古ゆえ、ゴータマ・ブッダその人に最も肉薄している仏典といえる。
この世の苦しみの源、煩悩から離れて心の平安を得るということ、空の思想、涅槃に至る方法などを易しい言葉で繰り返し説く。
群れるよりも孤独に沈思せよ、と説く姿勢は、教典や教団=宗教を否定するものであり、むしろニーチェの思想に近いものを感じる。
ブッダの教えが「仏教」として高度に発達するより前に書かれているので、難解な理論は登場しない。
同時に、日本仏教がブッダの教えからいかに変質した「仏教」であるかを実感する。
過剰なまでの訳注のおかげで解説書いらず。
本文を読んで「?」と思った箇所はたいてい訳注が解決してくれた。