新編 東洋的な見方 (岩波文庫)

著者 :
制作 : 上田 閑照 
  • 岩波書店
3.72
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本棚登録 : 354
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003332320

作品紹介・あらすじ

鈴木大拙(1870‐1966)の最晩年-驚くべし、90歳前後-に書かれた思想的エッセイを収録した『東洋的な見方』を中心に、同時期の好文章を加えて再編成。世界にとって失われてはならない東洋の「よきもの」とは何か-文字通り世界に出て西洋を自らの生活世界とした著者が、身をもって探求しつつ生きたそのドキュメント。

感想・レビュー・書評

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  • 他の著作を読み、ここに戻ってこようと思う。

  • 本筋とは関係ないが、明治初期に教育を受けた人は教科書も全部英語だったんだな。香港も最近までそうだったらしいが、現在自国語で十分な教育を受けられるのは幸せである。

    大拙はロックフェラー財団から海外に引っ張られたり、エラノス会議に出たり、井筒俊彦がその後を追うような経歴を持っている。
    漱石も『門』で宗助に参禅させてるし、井筒も父親の影響で瞑想座禅をよくしたそうだ。明治大正生まれの教養人は英語や西洋思想と禅的な素養と両方持ち合わせていたのだろうが、どこでアンバランスになったのだろう。
    戦時下には歪んだ東洋思想に傾いたろうし、敗戦直後は伝統的なものは完全に否定された。1950年代後半からは反動で日本的なるものが再度注目されるようになり、高度経済成長期には効率性一辺倒になる。いまはどうだろうか。

  • 西田に比べると大拙は主観的な自分の意見というか私小説っぽい感じが強くてあまり好きにはなれないのかもしれない。禅には興味があるのだが。。。

  • どうも語り口に古老のような印象を持ったが、どうやら筆者が90歳を過ぎての文章を集めた著作とのこと。
    そのためか、筆者自身は熟知している用語が解説なしで繰り出されると、その意味を追うのに困難を伴うところもあった。
    最後の解説は蛇足。あまりに長過ぎる。
    残念ながら、この解説は著作事態の価値を高めるものになっていない。読まなくてよいと思う。

  • 文体は読みやすいのだけど、なかなか頭にすっと入ってこない。再読の必要。

  •  鈴木大拙氏の本がアマゾンのお勧め本に何度もでてくるな、と思っていたら、積ん読の中に大拙氏の本発見。

     鈴木大拙氏は、戦中戦後を生きて、アメリカ人の奥さんをもらい、西洋人にもわかる禅を説いた人のよう。勝手に解釈すれば。

     禅で精神が安定するといいなと思って、高校、大学とお寺に通った経験があるが、挫折。それ以来、初めての禅の本。

     理屈を超越する文章が心地よい。何か、奥がありそうな気がする。その程度しかわからないけど。

    (1)「自由」とは自らに在り、自らに由り、自ら考え、自らで行為し、自らでつくることである。(p285)

    (2)真宗は他力、禅宗は自力というのが、一般の考え方であるが、それは表面上のことで、実際は、自力も他力もないのである。いわば、いずれも自力であり他力である。(p254)

    (3)禅とは、人間の心の底にある、無限の創造性に徹して、これに順応して動作することである。(p199)

     この手の話をどうやって英語で説明したのだろう。でも、大学で10年ぐらい教鞭をとっていたのだから、アメリカ人にもうけたんだろうな。なんとなく、超越した心境がわかる。

  • 12/03/08。

  • 何事も二元論重視する西洋的な見方に対し、主客分立以前を重視する東洋的な見方、双方メリット・デメリットあるけども、自分はつくづく日本人(東洋的な見方)だなと感じた。

    それ以外にも色々思うところあり。

  • 21世紀の日本に生きる僕にとって、近くて遠い「東洋的」。どこか懐かしくもあり、一方で異国のようにエキゾチックでミステリアスだとも感じる。自分の中で分離不能なほどに混線している東洋の遺伝子と西洋のミームに、少し光を当ててみるのも面白いかもしれない。

    近代の行き詰まりにあたる現代に生きている身としては、大拙禅師の息づかいの向こうに、一筋の光明が示されているように思えてならない。年月が経って思うことだが、この人の言葉は、本当に水墨画か墨蹟を連想させるものがある。決して鮮やかに着色されてはいないが、その絶妙な擦れや余白で、奥に無限の空間を生み出してくれる。読了は5年ほど前だったが、僕自身、今も計り知れない影響を受けていると思う本。

  • 東と西は和解できるのか?
    北と南は和解できるのか。

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著者プロフィール

本名、貞太郎。1870年、金沢市生まれ。東京帝国大学在学中に、円覚寺にて参禅し、大拙の道号を受ける。97年、渡米。帰国後、東京帝国大学、学習院、大谷大学で教鞭を執るほか、英文雑誌を創刊し、海外に仏教や禅思想を発信した。1936年、世界信仰大会に日本代表として出席。イギリス、アメリカの諸大学で教壇に立った。66年没。著書に、『無心ということ』『禅とは何か』『日本的霊性』などがある。

「2017年 『東洋的な見方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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