ブッダが説いたこと (岩波文庫 青343-1)

  • 岩波書店 (2016年2月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784003334317

感想・レビュー・書評

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  • 西洋で出版された原始仏教の解説書としては出色のできとされている本で、原著は数十年前に出版されたものです。ですが岩波文庫からは比較的最近出版されたものです。なので珍しくフォントがそれなりに大きくて個人的には読みやすくてうれしい本です。
    内容も比較的分かりやすく書かれていると思います。一部細かいところが理解できない事も正直ありましたけど。

    個人的には、第一章の他宗教へのスタンス、形而上学的考察への対応の記載が、2000年以上前に答えが出てるじゃんと結構感動しました。形而上学的考察への対応のところでは、宇宙が永遠なのかとか形而上学的な質問が、そもそもあなたの苦からの解放に何か影響するのかという合理的な対応がクールです。また、そもそも仏教は信仰について関与していないし、何を信仰するかは自由だが、それを他者にこれだけが真理などとは言ってはいけない等、現代人は何をしているんだと思います。加えて、真理という言葉はあるけれども、西洋哲学がさす「普遍的な真理なんてない」的な話もあったり、改めて釈迦は優れた哲学者だったのだと理解できる本でした。

  • 今の日本仏教(浄土真宗)は南無阿弥陀仏を唱えると極楽浄土にいけるという、どちらかというと死後の世界にフォーカスしているが、原始仏教ではほとんど死後の世界には触れておらず、あくまでもドゥッカという現実世界の苦しみにフォーカスしており、この乖離が非常に面白いと思った。

  • 日本仏教から離れた仏教入門書。仏教のことを全然知らないのがわかった。最も興味深かったのは瞑想の項目。これが一番現代人が使えるところ。

  • 「近代精神を意識して書かれた英語圏最良の仏教概説書。1959年刊」で、本邦初訳だそうだ。

    仏教の解説書をそんなに沢山読んだ訳ではないけど、これまで読んだ中では、ブッダの説いたことをこんなに分かりやすく、シンプルに、整合的に説明している本ははじめてだ。

    これまで、どうしてこの本が翻訳されなかったのか、全く分からないですね。

    きっと、仏教は、英語の本なんか読まなくても分かっているよ、みたいな感覚があったのかな?

    あるいは、著者がスリランカ出身で「テーラワーダ」(いわゆる小乗)仏教系だからかな?

    でも著者は、「マハーヤーナ」(いわゆる大乗)も含めて、仏教の基本原理は同じで、マハーヤーナも原始仏典から自然な解釈として生じるものとして、整理している。

    「ミリンダ王の問い」という仏典があって、ギリシャ人のミリンダ王のいろいろな疑問に仏教の指導者が答えて、この王様は仏教徒になるというのがある。

    わたしが読んだ感じでは、ミリンダ王の問いは、「まったく、そうそう」と共感できるのだけど、それに対する仏教側からの答えは詭弁みたいな感じがして、よくこれでこの王様は納得したと思った。

    が、この本の説明は、かなり西洋化された自分の思考や意識にぴったりあう形で、疑問に応えてくる。もし、ミリンダ王にこの著者のような人が答えを返していれば、仏教はギリシャ/ローマでもっと拡がったかもしれない、と妄想したりする。

    仏教への入門書として、最初に読む本かどうかは分からないけど、最初の数冊の1冊にはいれるといいと思う。

  • 仏教の本質的な思想がわかる良書である。仏教の物事を正しく見ることで苦から自由になる現実主義的態度は、神の信仰によって自由になろうとする他の宗教と一線を画する。「無常」と「自己の実体はない」についてわかりやすく書かれているが、仏教において肝要である四諦のドゥッカ(渇望)の消滅における八正道について記述が薄いため物足りない。

  • 主な内容である「ブッダの教えは苦しみの消滅である」は難しいのでおいておく。
    見るべきところとしては、ブッダの教えは明晰・現実的であって、高尚な訳のわからない用語は必要としない等の宗教的信念、ダンマパダ「自分が自分の拠り所である」の解釈など、いくつかある。長々と述べられる五蘊というものは、私としてはサイエンスにとって代わられた「棄却された仮説」だと思う。
    しかしながら、四諦の解釈に拡大解釈が見られる、仏教の平和主義など由来不明のものを無前提に受け入れるように求めている、などの明らかな問題も見受けられる。また相互矛盾も多く、全体として支離滅裂と感じる。
    時代性を考えるに、著者ワールポラ・ラーフラは、世界終末核戦争の恐怖に取り憑かれ、すっかり怯えてしまっているように見える。魔境に堕ちた哀れな魂に救いはあるのだろうか。

  • 第一章から順々ではなく、まえがきで提案されている通りの順番で読む。
    後半は理解が追いつかないところがあり、著者の提案に従って良かったと思った。
    今後、再読したときには、もう少しは理解できるかもしれない。

  • ヨーロッパで読まれた仏教概説書

  • 佐々木 閑・宮崎哲弥が「正しく仏教を認識している僧が英文で書いた初めての書、とのこと。訳文だが、論理がしっかりしているので、わかりやすい。原文も読んでみたい。仏教に祈りという考えはない。創世記のように始まりもない。

  • なんやら理屈を駆使してわけわからんわと読み進めていたが、最終章に感銘を受けたのでいずれ再読を試みたい思う書であった。

  • 仏教って思ってたよりロジカルなんだなあと言う感想。

  • p59 「無常なるものはすべてドゥッカである」からドゥッカなのである。

  • 素晴らしい釈尊の教えの解説書

    もっと読みたい

  • NDC(9版) 182.8 : 仏教史

  • 原書名:WHAT THE BUDDHA TAUGHT

    第1章 仏教的な心のあり方
    第2章 第一聖諦―ドゥッカの本質
    第3章 第二聖諦―ドゥッカの生起
    第4章 第三聖諦―ドゥッカの消滅
    第5章 第四聖諦―ドゥッカの消滅に至る道
    第6章 無我(アナッタ)
    第7章 心の修養(バーヴァナー)
    第8章 ブッダの教えと現代

  • スリランカ出身の学僧が西洋人向けに説いた仏教の入門書。これほどまで分かりやすい原始仏教の教えを説いた本はあまりないのではないか。大乗仏教にも堪能な師はところどころ大乗にも触れているが、中心は縁起観、四諦の法門、十二縁起である。縁起とは何かがわかりやすかった。広く読まれるべき本である。

  • 第1章 仏教的な心のあり方
    第2章 第一聖諦―ドゥッカの本質
    第3章 第二聖諦―ドゥッカの生起
    第4章 第三聖諦―ドゥッカの消滅
    第5章 第四聖諦―ドゥッカの消滅に至る道
    第6章 無我(アナッタ)
    第7章 心の修養(バーヴァナー)
    第8章 ブッダの教えと現代

  • ワールポラ・ラーフラはテーラワーダ仏教の僧侶でセイロン大学に進み哲学博士号を取得。マハーヤーナ(いわゆる大乗)仏教の研究にも着手する。1950年代後半、パリ大学に留学。そこで著されたのが本書である。原書は英語で1959年刊。仏教研究の泰斗であるオックスフォード大学のR・F・ゴンブリッジ教授が「現時点で入手できる最良の仏教書」と評価する。訳者解説に神智学協会が出てきて驚いた。
    https://sessendo.blogspot.jp/2016/06/blog-post_10.html

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