歴史 下 (岩波文庫 青 405-3)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (519ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003340530

感想・レビュー・書評

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  • 大スペクタクルロマン。ペルシアという国が興り周りの国々を併合し、ギリシアに侵入、アテネ、スパルタなどの連合軍に破れるまでの歴史。神意はあるが神々は出ず主役は人間たち。脱線も多いがそれが話に厚みを加えている。君主制と民主制の戦いで民主制が勝つストーリーの原型か。

  • 入院中に自宅の本棚から供給してもらった。何年か購入してあった著書だ。
    なんとか3冊目までたどり着いた。人名が多く出てくるが日本人にはカタカナが長くて読みにくいしスッーと頭に入ってこないし、この人はギリシア側だっけペルシア側だっけなどとプチ混乱を乗り越えてなんとか最後までたどり着くことができた。ザクッと、ギリシアの連合国軍とペルシアの多民族軍との壮大な戦いが描かれており、最後はギリシアの連合国軍がことなきをえるところで終わっている点は、史実に沿って描かれているとは言え、およそ2,500年前の著者の息遣いを感じる点かな…。

  • いわゆる「オリエンタリズム」的にペルシアが描かれており、特にクセルクセスはかなり悪意を抱いて描かれているような気がする。そんなにギリシアがペルシアと比較して優れていたり進んでいたりするのだろうか?ペルシア人じゃないけどサイードがオリエンタリズムに対してクールに怒りを表しているのもまあわかるような気がする。2500年からなんだもんなあ。と、現代に生きる人間の持つ価値観で2500年前の知識人に文句を言っても仕方ないだろうが。あと、2500年前のギリシアイオニアの土地勘なんて全くないので地図をもっと詳細にしてほしかった(現代の地図帳では当時の地名をほぼ把握できない)。戦史なのだからどこからどことか、どこどこのこととかが把握できないと全くと言っていいほど読み進められない。
    ーーーーー
    イオニア反乱を制圧したペルシアはギリシア遠征の軍を発し、ペルシア戦争の幕は切って落とされた。アテナイはマラトンに軍を集結して迎え撃つ。自らの足で資料を集め正確公正を期した、今日なお高い価値を持つ史書。(ふたたびギリシアにおしよせた新王クセルクセス率いる大遠征軍と、これを迎え撃つギリシア軍は、テルモピュライの戦い、サラミスの海戦など、後世の人々の語りぐさとなった激しい戦いを展開する。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/706226

  • レオニダス格好いい。強すぎてクセルクセス王がわざわざ見に行ったらビビりすぎて椅子から飛び上がったとか、戦いのあとアテナイ側が遺体取り返すために戦ったとか。

  • 下巻
    7 ポリュムニアの巻
    8 ウラニアの巻
    9 カリオペの巻

    アケメネス朝ペルシアと古代ギリシア諸ポリス間の戦争(ペルシア戦争)が中心となる内容で,歴史的記述のみならず地誌学や風俗・伝説などにも言及している点が特徴的。しばしば「歴史の父」と言われるように,歴史学そのものの起源として重要となる。 

  • 渡邊太先生 おすすめ
    19【教養】230.3-H

    ★ブックリストのコメント
    紀元前5世紀、車もない時代にギリシア人ヘロドトス(「歴史の父」と称されている)が、トルコ、ペルシア、バビロン、エジプト等を旅行したと称し、各地の面白おかしい風俗・習慣、逸話などを脱線しながら話しまくっている書物。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(立花隆選)49
    基礎的古典
    歴史はここからはじまった。

  • ペルシアの王がダレイオスからクセルクセスに代替わりするあたりから話が始まる。ヘロドトスが「アテナイ贔屓」と言われる所以がいくつかの箇所で窺い知れるのも興味深い。

  • 戦い本番

  • やっと来たぜテルモピュライ300。

  •  
    ── ヘロドトス/松平 千秋・訳《歴史(下)19720216 岩波文庫》197201‥-19950510
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4003340531
     
    (20100227)(20181126)
     

  • いよいよクライマックス、ペルシア戦争の叙述が始まる下巻。第7巻〜9巻収録。マラトンの敗報の知らせにダレイオスはギリシア遠征の準備にかかるが志半ばにして死去。ダレイオスの後を継いだクセルクセスは空前絶後の規模でギリシア親征を企てる。インド人、バクトリア人、エジプト人、トラキア人、メディア人,フェニキア人,アラビア人,リビア人,etc.etc.その親征軍の超多国籍ぶりを見るにつけ、アケメネス朝ペルシアが征服により急速に拡大し、広大なオリエント地域を支配する多民族国家、大帝国だったことが伺える。第7巻において前哨戦「テルモピュレーの戦い」が描かれそこでスパルタの王レオニダスは300名の戦士で大軍勢のペルシア軍に対し奮戦しながらも全滅。第8巻ではペルシア軍はアテナイを占領、内紛の絶えないギリシア連合もいよいよ背水の陣ということでようやく一致団結、ギリシア連合VSペルシア帝国軍の戦い「サラミスの海戦」へと舞台は移る。アテナイを中心とするギリシア軍はデルポイの神託「木の砦で戦え」に従い三段櫂船でペルシアの大軍に対峙、嵐にも助けられサラミスにおいてペルシア軍を撃破。この敗戦に落胆しクセルクセスは本国へと引き揚げる。ここで面白いのがアテナイの司令官にしてサラミスの海戦の立役者、テミストクレスについてヘロドトスが非常に冷淡な記述をしていることだ。個人的に嫌いだったのか??私腹を肥やすだのペルシア王にも恩を売る二枚舌外交だの救国の英雄の記述とは思えないほどの辛辣な描写が続いて読んでいて非常に興味深く、また面白い(笑)なるほど、後にアテナイから陶片追放されてしまったテミストクレスを同時代人はこのように冷ややかな眼で見ていたのか…と思うと楽しい(^^)帰国したクセルクセスからギリシア遠征を引き継いだのがギリシア遠征を提言した張本人、従弟マルドニオス。マルドニオス率いるペルシア軍とギリシア連合軍はプラタイアにおいて戦い、ここに雌雄を決することになる。マルドニオスは戦死、ペルシア戦争はギリシア連合の大勝利となるのだが…ここから今度はギリシア連合の内輪もめ、ペロポネソス戦争へとつながっていくのが「人間の歴史」というものだろうか。上中下巻に分けられた壮大な古代オリエント世界の歴史絵巻を堪能させてもらった。やはり歴史の父の名を冠するに相応しい大作である。

  • 岩明均先生の「ヒストリエ」と一緒に読むとたまらない。

  • テルモピュライの戦いの為に下巻のみ購入

  • ¥105

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