魔女〈下〉 (岩波文庫 青 432-2)

著者 :
制作 : Jules Michelet  篠田 浩一郎 
  • 岩波書店
3.31
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本棚登録 : 60
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (399ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003343425

作品紹介・あらすじ

教会、封建領主、さらには男の家族からも支配の鞭をあびせられつづけてきた中世の女たち。"魔女"は男性中心社会の歴史の中で女性がおかれてきた人間性喪失の極限状況を象徴するものである。この書物に描き出されたのは、女性の立場からみたヨーロッパの歴史にほかならない。民衆史家ミシュレの思索と体験のすべてがもりこまれた書。

感想・レビュー・書評

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  • 下巻は具体的な裁判例が中心ですが、正直、読んでいてあまりにも腐敗した宗教関係者の内幕にうんざり、あきれ果てて読むのがイヤになるほどでした。例として挙げられている事件の内容に偏りがあるので、「魔女裁判」と聞いて思い浮かべる一般的なイメージとはちょっと違う印象だったかも。

    極端に要約しちゃうと、いわゆる修道院、女性だけの女子高のような場所に、教導僧という立場の男性聖職者が送り込まれた場合、これが若くもなくイケメンでもなかろうと、欲求不満気味の修道院の女性たちを相手にハーレム化、やりたい放題、孕ませ放題、あげく嫉妬やもろもろで女性たちは一種の集団ヒステリーを巻き起こし、その中でもとくにキャラの濃い女性たちが魔女として断罪される、あるいは男性の僧のほうが妖術師として告発される、とにかく客観的事実よりも言ったもん勝ちで陥れあい、拷問されたらあることないこと認めるしかなく、さらにそこに宗教関係者の権力争いや派閥なんかも絡んで、大騒ぎの末、公正ではない裁判がおこなわれるというパターンのバリエーションばかり。

    いやはやえげつなかったです。修道女も祭司も全員色情狂としか思えない。宗教って、なんなんでしょうね・・・。

  • さて、この本はどういうものなのだろう。一読した後もイマイチ判断がつかない。『ファウスト』のようでもあり、『放浪者メルモス』や『マンク』を彷彿とさせるところもある。ひとつ言えることは、『岩波じゃなくて国書じゃないのか?』ということだw

  • さようなら古き魔女の恐怖。こんにちは現世の狂乱。

    上巻とは異なり、下巻ではいくつかの魔女狩り事件を取り扱いながらヨーロッパの魔女狩りの変容を描く。上巻とは異なり、といいながらも筆致は上巻と同じく当時の人々の(特に魔女及び魔女を取り囲む人間の)機微に触れる。この上下を単体で読む他に、併せて別の資料を読んだ方がより理解が進むか。

  • 教会、封建領主、さらには男の家族からも支配の鞭をあびせられつづけてきた中世の女たち。“魔女”は男性中心社会の歴史の中で女性がおかれてきた人間性喪失の極限状況を象徴するものである。この書物に描き出されたのは、女性の立場からみたヨーロッパの歴史にほかならない。民衆史家ミシュレの思索と体験のすべてがもりこまれた書。 

     1997年7月8日購入

     1997年8月21日初読

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