- Amazon.co.jp ・本 (507ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003344811
作品紹介・あらすじ
イギリスの有能な官僚にして中国文化を高く評価する学者であったジョンストン(1874‐1938)は、1919年清朝最後の皇帝宣統帝溥儀の家庭教師として紫禁城に迎えられ5年余りそこで暮した。宦官に支配される「小宮廷」の実態をつぶさに書きとめたこのインサイド・ストーリーは、清朝末から「満州国」にかけての中国理解に欠かせない1冊。図版多数。
感想・レビュー・書評
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清朝最後の皇帝・宣統帝溥儀の家庭教師として紫禁城に迎えらた、イギリス人官僚にして中国学者であったR.F.ジヨンストン(1874‐1938)が、宦官に支配される「小宮廷」の実態、当時の清や中華民国、溥儀皇帝周辺の情勢をつぶさに書きとめられたインサイド・スト-リ-。 本書は、1934年イギリス本国で出版され、ジョンストンより溥儀に捧げられた第一級の歴史的史料とされている。 1946年の極東国際軍事裁判に溥儀が証人喚問され、日本帝国主義の犠牲者であることを証明する資料として提出されたが、理由を明確にされないまま、検察側に却下された曰く付きの記録でもある。・・・〝皇帝は鋭いユーモアのセンスの持ち主で、理解も早く快活であったが、その気質には真面目な面と軽薄な面とが見受けられた...皇帝はまだ16歳になってはいなかったが、これまでの彼の日常生活を規定してきた慣習と形式的手続きのいくつかを廃止するのに成功した...紫禁城に立ち込めた不快な瘴気、腐敗した宮廷の潜在的な害毒、これらの暗い生活環境に潜む危険も、彼の道徳や知的生活を損なうものではなかった。彼を脅かした外的危機を、すべて無事くぐり抜け、中国人から捨てられ、追い出されたいま、中国人の宗主権を却下したことを世界に表明するために、皇帝の称号と地位を身につけ、大満州国の皇帝となったのである・・・〟
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歴史は誰の目から見たものなのか
その後権力を持つものにとって
都合の良いように解釈されたり
本当の真実はあってないようなもの
それでも人はロマンとか物語を求めて
歴史を知りたいと思う
映画ラストエンペラーでのドラマチックな溥儀
著者のジョンストンから見た溥儀
当時の日本から見た溥儀
中国共産党から見た溥儀....
昭和天皇は溥儀の事をどう思っていたのだろう
と想像する
市のリユース文庫にて入手 -
1989年版。状態はよくない。カバーなし。
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2018/01/19 23:04:46
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清朝最後の皇帝 溥儀の家庭教師 ジョンストンが記した紫禁城での日々。
おもしろい。
紫禁城の日常が分かる。皇帝、皇族、宦官などの臨場感ある記述。
また、辛亥革命後の話なので、民国政府の樹立後も、旧支配機関である朝廷が形だけ残されている。両者の関係が興味深い。
が、この訳本は大幅に原著を割愛しており、問題視されているようだ。祥伝社から完訳版が出ており、現在、こちらを読んでいる。 -
¥105
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イギリスの有能な官僚にして中国文化を高く評価する学者であったジョンストン(1874‐1938)は、1919年清朝最後の皇帝宣統帝溥儀の家庭教師として紫禁城に迎えられ5年余りそこで暮した。宦官に支配される「小宮廷」の実態をつぶさに書きとめたこのインサイド・ストーリーは、清朝末から「満州国」にかけての中国理解に欠かせない1冊。図版多数。