河鍋暁斎戯画集 (岩波文庫)

著者 :
制作 : 山口 静一  及川 茂 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 79
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003356012

感想・レビュー・書評

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  • 河鍋暁斎は、幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師である。
    時代の激動の中で、多くの絵師たちが後ろ盾を失って没落していく中、卓抜した画力で人気絵師の座を誇り続けた。
    反骨・批判精神の強い人で、その筆は鋭く世相を抉り、あまりに冴えすぎていたためか、諷刺の戯画を理由に投獄されたこともあるという。

    解説に、カラスの写生法のエピソードがある。カラスをまずじっと見つめる。脳裏に刻んで別室で描く。わからなくなったらまたカラスを観察する。そしてまた室に戻って描く。これを繰り返すうち、目の前のカラスからでなく、自分の記憶の中のカラスを描き取ることが出来るようになったという。日々の修練で鍛え抜かれた筆である。

    そんな暁斎が描く戯画を集めた1冊。
    西洋かぶれ。欲深。ものぐさ。虚栄。
    七福神を役者のように使い、骸骨を踊らせ、子供を生き生きと遊ばせる。
    鍾馗は鬼を退治するものだが、見方を変えれば平和に暮らしていた鬼のところにやってきた鍾馗はただの侵入者かもしれないといった逆転の発想もある。

    暁斎は、筆を刀代わりに、変動する世相に「やっ」と立ち向かっていく真剣勝負をしていたのだ、と思えてくる絵である。


    *シルクハットをかぶろうとする福禄寿が笑える。

    *文庫本なので仕方がないのだが、絵が小さくて一部見づらい。細かいところがある絵は少々つらい。・・・老眼・・・?

  • (リリース:淳子さん)

  • 幕末から明治中期にかけて活躍した反骨の絵師、河鍋暁斎。
    その卓越した画才で頑固な旧弊と皮相な文明開化を痛烈に諷刺した数々の戯画は、健康な笑いと新時代の息吹にあふれ、庶民や多くの外国人に愛されながら、一方で生涯にわたり政府と反目した。
    当時、東京名物の一つとして人気を博した多くの絵本・版本・雑誌などの挿画・戯画の代表作満載の一冊。

    自由でダイナミックな構図で生き生きと描かれる人々、動物、そして妖怪たち。稀代の絵師は、日本よりもむしろ外国でその才を認められ、多くの作品や下絵が保存されています。暁斎の画風は日本では自由すぎたのでしょうか、それとも…。

  • 妖怪画で有名な河鍋暁斎、その絵は面白みだけでなくきちんとした主義主張、そして体制への皮肉の篭った秀逸なものだったとよくわかる解説付き。正統派とは言い難くも、その逆転の発想から描かれる表現は今見ても新鮮。

  • この価格でこれだけの点数を、解説付きで見られるのは有り難い。
    文庫本なので、どうしても絵が小さいのは仕方ないですね……絵のソースも木版刷りですし、それを見やすくするように印刷に努力している感じも伝わってきます。
    読み終るとどうしても、もうちょっと大きいサイズの画集、出来ればカラーで見たい!とムラムラしてくるのは当然ですねw
    当時の風俗や、「こういうものが庶民向けに発行されていたのだ」と知る資料としても、760円はリーズナブルではないでしょうか。

  • ほんとはもっとちゃんとした作品集みたいのが欲しいんだけど、とりあえず

    尋常じゃなく絵がうまいね

  • 青560-1

  • ユーモラスな絵がいっぱい。

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