アナバシス―敵中横断6000キロ (岩波文庫)

著者 :
制作 : Ξενθφων  松平 千秋 
  • 岩波書店
3.78
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本棚登録 : 129
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003360323

作品紹介・あらすじ

前401年、ペルシアのキュロス王子は兄の王位を奪うべく長駆内陸に進攻するが、バビロンを目前にして戦死、敵中にとり残されたギリシア人傭兵1万数千の6000キロに及ぶ脱出行が始まる。従軍した著者クセノポンの見事な采配により、雪深いアルメニア山中の難行軍など幾多の苦難を乗り越え、ギリシア兵は故国をめざす…。

感想・レビュー・書評

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  • 時代:古代ギリシア・ペルシア

    ペルシア帝国のお家騒動の最中、敵の真っ只中に取り残されたギリシア人部隊が故郷へ戻る大遠征の記録です。
    ヒストリエでエウメネスがこれの最終巻を心待ちにしていたように、ハラハラさせてくれる実録モノです。
    舞台は当然ペルシア。そこも面白い要素のひとつ。
    その上今回再版された本書はとても読みやすく、注釈の量もほどよいので、原資料とはいえスラスラ読めます。
    作者のクセノフォンは自分を客観的に書いているのですが、途中から完全にヒーロー状態です。

  • 当事者が描いた実話なのに、エンターテイメント。
    すごく面白いですよ。

  • 新しい本ばかり読んでいることに反省して古い本を読もうと思い立ち、我が家にある最古に書かれたものを探したところ本書だった。新幹線での移動時に読んだが、これまで積ん読してきたのが何だったのかと思うほど面白かった。平易で読みやすく、個人的にはガリア戦記に匹敵するほど。もちろん歴史を知っていればより楽しめるだろうが、知らなくても問題ないだろう。おススメ。

  • 敵中横断六千キロ
    このサブタイトルだけで胸熱
    ソクラテスの弟子だけあって文体は読みやすい
    それとも軍人であることの方が文体の所以か
    ペロポネソス戦争後の話なので、歴史、戦史、アナバシスと読むと流れがわかる

  • 古代ギリシャ実録物語です。戦記でもあり、冒険物語でもあり、政治の記録でもあります。胸を踊らせ、夢中で読み終えた所で本人の心情が全く語られていないことに気づきました。

  • 面白い! キュロスに惚れ込んではるばるペルシアに攻め込んだギリシアの軍勢の退却がひたすら事細かに描写される。重装歩兵、軽装歩兵、騎兵、そして輜重隊やら娼婦やらの一団を、ともすれば列が長くなって途切れてしまったり、超えようにも超えられない川があったりで、苦労をしつつ今のトルコからアルメニアにまで抜け、そこから黒海沿いに西を目指しヨーロッパに至る旅程は、戦い―当時の戦いだから掠奪とかももちろん含まれる―の記録であり、戦ってきた戦士達のドラマであり(本当に色々と厄介事が巻き起こるのだ)、また戦地の風俗などを忍ばせる史料でもある。それにしてもよくもまあ最後まであきらめずにヨーロッパに戻れたものだ。途中から「アナバシス(上り)」じゃなくて「カタバシス(下り)」なんじゃないのという一文から始まる解説も面白い。頭から尻尾まで楽しめること請け合いだ。

    ギリシャ古典に興味が有るのなら、本書を一冊目に選ぶのも悪くない選択だ。

  • 2012年5月21日読み始め 2012年6月5日読了
    紀元前400年ぐらいのお話というだけでなんだかすごいです。ペルシアの王家の争いに参加した1万数千人のギリシャ人傭兵が、敗北や裏切りにより6000kmに及ぶ故郷への道を書いた本です。著者は上司が亡くなったあと、指揮をとることになったクセノポン。なのでこれはクセノポンの回想録みたいなものかもしれません。
    ギリシャ人といってもいろんな人がいて(アテナイ人とかスパルタ人とか)さらに旅の過程で様々な人種に出会い、略奪したり戦闘したりしてます。名前が覚えられなくて大変でした…(最後に名前一覧があるので助かりました)
    また、様々な人をまとめるためなのか、クセノポンの演説は長いです。荒くれ者たちが黙って聞いていたのか謎です。

  • 前401年、ペルシアのキュロス王子は兄の王位を奪うべく長駆内陸に進攻するが、バビロンを目前にして戦死、敵中にとり残されたギリシア人傭兵1万数千の6000キロに及ぶ脱出行が始まる。従軍した著者クセノポンの見事な采配により、雪深いアルメニア山中の難行軍など幾多の苦難を乗り越え、ギリシア兵は故国をめざす…。

  • 2400年程前に書かれたペルシア王家の戦いに敗れた後のギリシア人傭兵約1万人の脱出行。大王討伐の行軍の際「キュロスに騙されているのではないか?」と気づいた兵士たち。脱出行もクセノポンの弁舌に言いくるめられる兵士たち。なんだか気の毒です。重曹歩兵なんて行軍は更に辛かろうに。行軍では先頭にして兵士がバラバラにならぬよう管理されていたが、クセノポンに愚痴をこぼせば仲間からボコられる始末で…。常に付き纏う食糧の調達方法もあり。それにしてもクセノポンはソクラテスの弟子だけあって弁論に長けているというか、もう長い…。

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