ニコマコス倫理学(アリストテレス) 上 (岩波文庫 青604-1)
- 岩波書店 (1971年11月16日発売)
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感想 : 59件
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Amazon.co.jp ・本 (294ページ) / ISBN・EAN: 9784003360415
みんなの感想まとめ
この作品は、古典的な哲学を通じて人間の幸福について深く考察する内容です。初めて手に取ると、その難解さに戸惑うこともあるかもしれませんが、読み進めるうちに独特の用語や概念が徐々に理解できるようになります...
感想・レビュー・書評
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今年前半、プラトンを1冊、ギリシア悲劇を1冊と読んできたので、よっしゃ次はアリストテレスだ!
というわけで手に取ったのがこちら、『二コマコス倫理学』。
さて、はりきって読み始めてみたものの。
ううーーん、これ、難しい(泣)。
書かれている内容が難しい、というのではなく、もはや目で文字を追っても、脳が意味をとらえられなくて、ただただ文字が流れていくか、そのうち注意力を失って気がつくと眠りに落ちているかのどちらか。
うん。これは、あれだな。
自分がその本を読むための前提となる土台を有していないにもかかわらず、読んでしまった時におこる現象だなあ。
いきなり原著から読まないで、入門書か解説書にすれば良かったかなあ、と少し後悔しましたが、せっかく買ったので、わからないことを気にせず、割り切って読むことにしました。
こういう場合の私の割り切り方とは、文章を理解しようとせず、ただただ文字を一定のスピードで、あまりじっくり読むと眠くなるので早めに、淡々と流していきます。
そして、たまーに「お、なんか面白いかも?」と思う一文に出会ったら、素直に喜ぶ(笑)。
川底から砂金を見つけたかのように、その一文をゆっくり眺めて味わいます(砂金、探したことないけど)。
そんなこんなで、なんとか辿り着いた上巻のラスト。
この調子で、爽やかに、下巻に進みたいと思いまーす(汗)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読み始めて慣れるまでは、やたらとややこしい…
ああだこうだと分類されてなかなか頭に入ってこなかった。だがもう兎に角のところ読めばいいやって通読を心掛けたらなんとか読めた。
古典的哲学書だと思ってたから敬遠してたけど、意外にも実用書ぽくってなんだか得した感じ…(^^ゞ -
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現代人から見ても決して常識はずれではない、高度に洗練された幸福論です。2300年以上前に書かれたとはとても思えない。しっかりと読むコツは、独特の諸用語が持つ意味を、特に用語と用語の関係性に注意して、訳注を参考に着実に捉えていくことだと思います。たとえば「情態」と「性状」という2つの語は、日本語的には似ていますが、原語においてはむしろ対になる概念ですので、注意が必要です。
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目次を読むと「幸福←徳(アレテー)←行為←正義」という順で論が展開されるので、自分が重視している価値観と方向性が近いと思って関心を持ったが、まだ自分には早かったので、数ページで断念した。もう少し各論的な、あとの時代の哲学の勉強から入って、またいつか読めるようになりたい。それか、動画か講義でもほかの媒体で軽く、アリストテレスの思想の中核に触れる機会を持ちたい
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(「BOOK」データベースより)
古代ギリシアにおいて初めて倫理学を確立した名著。万人が人生の究極の目的として求めるものは「幸福」即ち「よく生きること」であると規定し、このあいまいな概念を精緻な分析で闡明する。これは当時の都市国家市民を対象に述べられたものであるが、ルネサンス以後、西洋の思想、学問、人間形成に重大な影響を及ぼした。 -
第六巻に関してはあまり理解できていない
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ウェルビーイングを考えるならばまずこの本を読むべきだろうなあ。まずこのひと言。噛めば噛むほど良さが出てくる本だと痛感した。
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上巻、下巻すべて読み終わった後の感想を書きます。下巻の最後に解説があり、それを最初に読んでから本書を読み進めるとよかったかなと思いました。「二コマコス倫理学」という日本語タイトルについての注意点や(正確に言えば倫理学について語っている本ではないよという指摘)、また本書の重要概念である「エウダイモニア」についても、本書内では幸福という訳語が充てられていますが、むしろウェルビーイングというほうが近い、というような注釈がなされていました。
特に後者が大事かなと思うのですが、アリストテレスが「幸福」について語っていると思ってしまうと違和感を持つ個所が多々ありました。明らかに日本人の幸福感とは異なる価値観が展開されているからですが、「エウダイモニア」の概念をウェルビーイングだとして本書を読めば、かなり腹落ちすると思います。人間は知的卓越性だけでなく倫理的な卓越性を持たなければならない。そして倫理的な卓越性は日々の行動、実践によって培われていくこと、さらに何においても中庸こそがもっともすぐれたことなどが議論されています。そこで必要になるのは知慮(フロネシス)ですが、知慮は普遍的なものというよりは、場所や時期によってそのコンテクストを変えていく変幻自在の知であります。知的・倫理的卓越性にもとづいた日々の活動が最高の善、すなわちエウダイモニアにつながっていくということになります。2300年前の文書が現代においてもこれだけ読まれていることに驚愕すると同時に、その書かれている内容の普遍性についても驚愕を禁じえませんでした。 -
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2500年前に書かれたアリストテレスによる幸福論。「幸福(エウダイモニア)」「徳(アレテー)」「愛(フィリア)」などについて述べられており、現代においても有益な示唆を与えてくれる。
ただし、古典らしく非常に婉曲的かつ冗長で読みにくい。頭から文を追うと全く内容が入ってこないので、キーワードを拾っていく形で一応通読できた。
「徳」とは非自発的な状態であり、「中庸」を目指すことで達成される。「徳」とは情念でもなく能力でもない、「状態」である。と理解した。 -
・中庸思想。「徳」と「悪徳(超過・不足)」。
・倫理的な卓越性:幸福、正義などについて。
・知性的な卓越性:学、知慮、思量などについて。
・同じような話が延々と続いてキツい。 -
NHK100分de名著の解説本を片手に、上下巻ともに読了。人間の究極目的は「幸福になること」と考える「幸福論的倫理学」。2000年以上前に体系化された倫理学が現代でもなお、「善く生きる」ことを考える上で大いに参考になる。
古代ギリシャのストア派哲学の思想や、(エピクテトスや、マルクス・アウレリウスの自省録など)
アリストテレスのニコマコス倫理学は、「人として、どうありたいか」、「どのように善く生きるか」を考える上で、現代に生きる私たちにとっても多くの学びがあり、人生に活かしやすい「現役」の教えだと感じる。
【ニコマコス倫理学】:幸福論的倫理学
人間の究極目的は「幸福になること」
「幸福」=能力や可能性が開花する(自己実現)事で充実する状態のこと
幸福になるためには、徳(人間としての力量)を積むことが大切。
善い習慣➡︎善い人柄の形成➡︎幸福につながる
■徳を積むには?
「繰り返し習慣的に行うこと」で見につく。
重要な4つの徳
・判断力
・勇気 (困難に立ち向かう力)
・節制 (欲望をコントロールする力)
・正義 (他者や共同体を重んじる力)
■中庸
徳の在り方は、「中庸」であり、「ど真ん中を射抜くこと」である。
例:勇気の中庸
「臆病」と「向こう見ず」の両極に挟まれた「中庸」のあり方が、「勇気」である。
中庸とは、「ほどほど」ではなく、最も的確な「ど真ん中」の選択、判断や行動をすること。 -
読むのに非常に時間がかかった…
古典に慣れていないと、読み進めるのに大変苦労する。数度同じ文を読んでようやく理解出来る所も多々…それでも、手にとったからにはと解説を検索しながら読了しました。カタカナのルビに惑わされすぎないこと。
善、幸福とは何なのか、さまざまな角度からアリストテレスが思考した道筋を辿ることができる。
人間として、国家としての幸せ、正しさ、徳とは一体何なのか?何をもってしてよい人間、よい行いであるのか?
やり過ぎず、やらな過ぎず…なるほど現代にも通じるものがあると感じ、下巻に続く。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/706517
古代ギリシャの哲学者・アリストテレスの著作を編纂した倫理学書。 -
2300〜2400年?も前に生きていた人が書いた(講義した)ものとは思えない。資本主義も新自由主義も存在しないし国家(共同体)や経済の規模や概念も異なる、そんな時代での考察だけど、現代に生きる僕でも充分に共感や気付きを得られる内容が多かった。
徳のうち技術に関する話は自分の仕事感、また友愛(フィリア)に関する話は、自分の職場や家族との人間関係を改めて考えるきっかけになった。
ここまで共感出来るのは、この本が人間の本質を突いているからだろうか?それともアリストテレスの影響も受けつつ長年掛けて形作られた倫理・哲学世界の延長線を僕が生きてるからだろうか?
答えはわからないけど歴史や古典をもっと勉強したいと思われてくれる一冊だった。
因みに本の読解は難しかった。NHKの解説本(100分で名著シリーズ)やネットの解説を頼りながらなんとか読み進めた。
著者プロフィール
アリストテレスの作品
