エミール 中 (岩波文庫 青 622-2)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003362228

作品紹介・あらすじ

人間は立派な者として生まれるが社会が彼を堕落させる、という根本命題に立って理想的な自然教育の原理を述べたこの書物に、ルソーは自らの哲学・宗教・教育・道徳・社会観の一切を盛りこんだ。本巻は、その哲学篇で、ルソーの感情主義哲学を率直に吐露したものとして殊のほか有名な「サヴォワ助任司祭の信仰告白」を含む第四篇を収める。

感想・レビュー・書評

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  • カテゴリ:図書館企画展示
    2013年度第2回図書館企画展示
    「大学生に読んでほしい本」 第2弾!

    本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。

    仲居宏二教授(歴史社会学科/国際交流)からのおすすめ図書を展示しました。
            
    開催期間:2013年6月18日(火) ~2013年9月30日(月)【終了しました】
    開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース

    『万物をつくる者の手をはなれるときすべてはよいものであるが、人間の手にうつるとすべてが悪くなる。』という有名な書き出しで始まるルソーのエミール、教育哲学書、児童教育書などとして読まれていますが、学生時代にはむしろ世界や自然を考えるガイダンスのように読みました。
     書棚からすっかりセピア色に変色した文庫本を取り出しました。鉛筆で線を引きながら読んだ形跡があり懐かしく思い出しました。
     僕の学生時代は政治的にも、経済的にも社会が大きく変化している時、何か指針となるものを欲し、確固とした考え方を持ちたいと思っていた時に出会った本です。まるで小説を読むように夢中でページをめくったことを記憶しています。
     “自然に帰れ”などのフレーズは今でも使われています。200年前に書かれたものですが、逆説的な言い方の奥の意味を考える良いテキストでした。
     さまざまなヒントが沢山含まれています。自信を持って推薦いたします。
     第一巻だけでも読んでみてください。

  • 【電子ブックへのリンク先】
    https://kinoden.kinokuniya.co.jp/hokudai/bookdetail/p/KP00048401

    ※学外から利用する場合は、以下のアドレスからご覧ください。
    SSO-ID(教職員)又はELMS-ID(学生)でログインできます。
    https://login.ezoris-hokudai.idm.oclc.org/login?url=https://kinoden.kinokuniya.co.jp/hokudai/bookdetail/p/KP00048401/

  • 2004/09/03読了

  • 「エミール(中)」ルソー著・今野一雄訳、岩波文庫、1963.07.16
    341p ¥300 (2021.02.19読了)(2021.02.07借入)(1973.11.20/15刷)
    全三巻の二巻目になります。上巻同様読むのにだいぶ苦戦しております。内容の理解よりは、先に進めることを優先した感じです。
    書き出しから、人生の短さを嘆いています。
    「死の瞬間が誕生の瞬間からどれほど遠く離れていたところでだめだ。その間にある時が充実していなければ、人生はやっぱりあまりにも短いことになる。」(5頁)
    その後、子供が大人に変わってゆく間に必要な教育について述べています。思春期あたりからでしょうか?
    ・情念について(性教育、思いやり、家庭環境)
    ・歴史教育について
    ・寓話について
    ・宗教・神について
    キリスト教が他の宗教に比べて、優位であることを認めていない書き方なので、この辺がキリスト教団体の不興を買って「エミール」が発禁処分になり、ルソーが教会から追われる身になったのでしょうか?
    ・趣味について
    「趣味とは最も多くの人を喜ばせたり不快にしたりするものを判断する能力にほかならないのだ。」(277頁)
    ・都会と田舎について

    【目次】
    第四編
    原注
    訳注

    ☆関連図書(既読)
    「エミール(上)」ルソー著・今野一雄訳、岩波文庫、1962.05.16
    「社会契約論」ルソー著・桑原武夫訳、岩波文庫、1954.12.25
    「孤独な散歩者の夢想」ルソー著・今野一雄訳、ワイド版岩波文庫、1991.01.24
    「ルソー『エミール』」西研著、NHK出版、2016.06.01
    「読書の学校・ルソー『社会契約論』」苫野一徳著、NHK出版、2020.12.30
    (2021年2月21日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    人間は立派な者として生まれるが社会が彼を堕落させる、という根本命題に立って理想的な自然教育の原理を述べたこの書物に、ルソーは自らの哲学・宗教・教育・道徳・社会観の一切を盛りこんだ。本巻は、その哲学篇で、ルソーの感情主義哲学を率直に吐露したものとして殊のほか有名な「サヴォワ助任司祭の信仰告白」を含む第四篇を収める。

  • サヴォアの司祭の話が載っている中巻。これまで読んだ本の中で、最も思い出深い本の1つです。

  • 「教育の思想と歴史」では、
    「2007年10月4日第65刷改版以降」を使います。旧版だとページがちがうので、理解の重大な障害になります。
    ------------------
     共通教育科目「教育の思想と歴史」でテキスト指定。プラトン『パイドロス』を読んだあと読んで、そのあとマルクス『資本論』(新日本出版社新書版第3分冊)にすすみました。1回、オンデマンドにしたのでご批判下さい。
     『資本論』解説動画(57分)
       https://youtu.be/RaLwv3vxTJk
       レジュメ http://kodomo.kitanagoya.org/2014z2/img/499.pdf
      (20200817追記)
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  • エミール〈中〉 (岩波文庫)

  • 2018年10月1日、図書館の不要図書で入手。

  • 請求記号:A/371.1/R76/2
    選書コメント:
    「素直なこども」とは大人に都合よい子のことでしょうか。
    先生を目指す方には是非読んでいただきたいです。
    (東松山図書課 整理担当)

  • 『エミール』のうち、非常に有名なパート「サヴォアの助任司祭の信仰告白」を含む第4編を収録している。さきの三編では、自然の事物を知ることが問題であったが、第4編では社会関係のうちでいかに生きるべきかが問題となる。ルソーは、サヴォアの助任司祭の口を借りて、自然にいかなる意味を見出すか、良心とは何か、宗教にはどのような態度をとるべきかといった哲学でよく争われるテーマを一挙に語りだす。ルソーはすべての規準を良心に見出し、これは感情であるとされるが、もちろん社会関係のなかで形成される通常の感情とは異なる。むしろ、通常の感情から「自然」に由来しないものをすべて捨象した、純化された「感情」である。おそらくこの点が、『社会契約論』における「一般意志」とのつながりないし同一視を考えさせる契機となっている。

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