孤独な散歩者の夢想 (岩波文庫 青623-1)

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  • 岩波書店 (1960年2月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (202ページ) / ISBN・EAN: 9784003362310

みんなの感想まとめ

孤独や自己認識について深く考察する内容が特徴的で、著者の誠実さや真面目さが際立っています。孤独というテーマを通じて、ルソーの内面的な葛藤や彼自身の精神的な未熟さが描かれ、読む者に様々な感情を呼び起こし...

感想・レビュー・書評

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  • “こうしてわたしは地上でたったひとりになってしまった。”

    もんのすごい一文から始まる本。
    ルソー程の賢人でもこうして悩むほど孤独は辛いのか
    どう向き合っていくのか

    なんとなく古本屋で気になって手に取った本だけど読み始めてすぐに大好きにる

  • 誠実な姿勢、息苦しいまでの真面目さには驚かされた。子供の孤児院送りは様々な事情を踏まえた判断だったとは思うが釈然としない。

  • 新自由主義的な考えが広く膾炙しつつあり、何でもかんでも「自己責任論」で片付けられる傾向も散見されるようになってきている今の時代(2024年)だからこその受け止め方なのかもしれませんが、ルソーの精神的未熟さ、もっと言うと幼児的な甘えが顕に見える随筆となっています。「自分はこんなに素晴らしい人間なのに世の中わかっとらんねぇ」という、文字通りの「夢想」が続くので、活力漲る方は読むのが苦痛かもしれません。

    元々ルソーは私生活や他の書でもチョコチョコと自己愛的で尊大な思想を見え隠れさせていますが、その傾向が晩年にドッと表出したという感じでしょうか…。歳を重ねたらまた印象も変わるのかもしれませんが、「こんな晩年は迎えたくないな…」というのが正直な感想で、2度読むことは無いんじゃないかなと思ってしまう一冊でした。

  • 数年前に挫折した本。
    ディドロ含めた友人に迫害され国を逃げたルソーの、暗澹とした想いをつづったもの。思っていた哲学書とは異なり、隠者の趣きがするので、後回し。いま読みたいものではない。

  • 最初は名前が特別だから見たいだけです。しかし、少し見てみると、文章は少しユーモアがあって、読むのがいいです。同時に著者も彼を理解できる人を探したい。ソルー、社会の影響で、人間が嫌われた。それから、一人になった、自分を探す。読むときも自分の探索を引き起こし、このような場合の自分の答えを探すことができます。

  • 自分と同じ年齢の時に書かれたようで、共感するところがおおかった。
    ホントにひとりで夢想していたいですよね。
    あまりに周囲は自分のことをわかりもしないで評してますからね。

  • 共感できる点が多く、もう一度じっくり読み返してみたい。
    だいぶ面白かった。

  •  
    ── ルソー/今野 一雄・訳《孤独な散歩者の夢想 19600205 岩波文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4003362314
     付録: 晩年のルソー (ベルナルダン・ド・サン・ピェール) 165-177P
     
    ── ルソー/今野 一雄・訳《エミール(上)19620516 岩波文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4003362217
     
    (20190718)
     

  • 哲学

  • 18世紀の啓蒙家であるルソーが最期の3年間、孤独な日々をパリで過ごす中の徒然とした思いを綴った随想記です。

    心の浮かぶままに人生の出来事を反芻しつつ、迫害に対する怒りにいまだに強くとらわれつつも、自然や植物への深い憧憬そして巷間の人々との交流を書き留めています。

    ルソーの業績が後年多く人々に影響を与えたことを考えると、彼の言うところの「無為」の日々が寂寥に感じられますが、一生の終わりに向かう人の解放の過程とも言えるかもしれません。

    パリの第一区に彼が晩年居住した建物(52, rue Jean Jacques Rousseau)が残っています。

  • 晩年全くの孤独に閉ざされたルソーは、日々の散歩の途上に浮かび上がる想念やつれづれの印象を、また事件あるいは生涯のさまざまな思い出を記し、人間と自己を見つめ続けた。偉大な思想家ルソーの緒著の中でも、特に深い感銘を与える最後の作品。(表紙説明より)


    「社会契約論」で有名なジャン・ジャック・ルソーの最後の作品。何よりも自然を、植物を愛した彼が、自身の住むパリを発し、自然豊かな郊外まで毎日散策を繰り返し、その道中で考えたことをつれづれなるままに綴った作品。

    人間を避けて孤独に暮らしたがっているくせに、なによりも人間のことが大好きなルソー。


    友人達から裏切られ他人を信用できなくなった孤独な人間が、どのように人生を処するべきか。身の持ち方、考え方、孤独な夢想の楽しみ方、みたいなものが書かれてました。社会から閉め出され、たった一人であると感じたルソーは、「告白」で始めた自己探求の道をさらに遠く進もうとする。
    しかしこの作品は、自我の探求の他にもいっそう興味を持つ美点がいくつもある。例えば、ビエーヌ湖上のサン・ピエール島の追憶。自然の観賞のうちに経験した深い恍惚感を伝える第五章。文学的にも思想的にも最も興味深く美しく、ロマン派以降現代に至るまで多くの詩人や作家に影響を与えているらしい。フランス散文の歴史上でもまれにみる美文として知られている。

    また、幼子や少女達、老いたる老兵との廻り合いに涙する老ルソーの姿がみられる第9章。人間に対する止みがたい愛着、運命によって余儀なくされた絶望的な孤独感、この矛盾する感情がルソーの自伝作品の基調になっている。

  • 少々砕け気味(現代語訳)の光文社の新訳と並行で読むとより深く理解できよかった

  • この本は、エッセイです。

    ルソーが迫害にあっていた人だということを知らなかった。
    被害者意識が過剰だとも思うが、この当時は情報が限定されていたのだろうし、実際に迫害にもあったということのようなので、この卑屈な書きようも仕方ないのかと思う。

    ところどころ、今の自分が読んで気づかされる点や、美しい表現があり、そのことだけでも読んで良かったと思う。

    こんな生活を送った人の他の著述も読みたいと思わせる。

  • ルソーの最晩年の著作であり、死後に公刊された著作。パリ市内の自宅からの散歩の最中に浮かんだ「夢想」を自由に展開していくというかたちで書き綴られている。その目的は、ルソーによれば、モンテーニュの『エセー』のような、人に読ませるために自分の悪徳を多少なりとも隠している自己省察ではなく、『告白』の続編とも言うべき、赤裸々な自己省察である。それゆえ、『不平等起源論』や『社会契約論』、『エミール』といった、社会的な事象を扱うのでもなく、ひたすら自己の内面を掘り下げ、自己の境遇の悲惨さが何に由来するものなのかを探求している。ここで問題となるのは神義論である。ルソーが最終的に辿り着くのは、自身の境遇が必然であるという認識であり、そのときルソーは世界、宇宙との一体感を覚え、従来の著作で探究していたものとは異なる原理に行き着く。

  • 子供が好きだからこそ、一緒に遊ぼうとしたりしない、という考え方に共感。
    自分が子供だったら知らないおばさんに構われるのは苦痛だと思うから。

  • ルソー晩年の著書。ある種病的な孤独感を自らの内面を観察するように素直に書き記しています。
    自然に対する考え方などはとても素直で素敵でした。子供たちを見つめる視線なども微笑ましい。湖の孤島で暮らしたい二ヶ月間を描いた章がとても素晴らしくて、幸せな生活とはこーゆーことなんだろうなぁ、ととても共感できました。
    プルーストの「失われた時を求めて」と共通する感じもありました。

  • 晩年、孤独な生活、思いを抱えたルソーが、日常のなかで自らを顧みて綴った作品。

    わが身可愛い、みたいな記述がかなりあって、どうも共感できないところもあったのだが、自然に対する憧憬や、子供に対する愛情など、とても優しいルソーの性格が垣間見られた。
    また、「嘘」「幸福」などの探求は、ハッとさせられる部分があり、哲学書を沢山読みたいな~と思えた作品。

  • 社会契約論や、エミールの著者。
    節々に彼の思想が見られるけれど
    それよりもやっぱり今野一雄のルソーは読みやすくて好きです。

  • エミールや告白によって世間を騒がせ、晩年を隠遁者として暮らしてきたルソーが最後に残した回顧録。夢想、というタイトルが象徴的なように考察というよりはどこか独白めいた、情熱と静寂の入り混じった不思議なムードが本書全体から感じられ、中には方丈記の冒頭さながらの文言までもが飛び出してくる。元々ルソーに対して「歴史上類を見ないダメ人間なのに、人を扇動する文章を欠かせたら超一流」というかなり失礼なイメージを持っていたため、彼の導入として手に取ったのは却って良かったのかもしれない。

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