本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (246ページ) / ISBN・EAN: 9784003362334
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
人間の自由と平等を求める欲求が、社会契約によってどのように変化するのかを探求した作品は、歴史的な背景を踏まえつつ、現代にも通じる深い洞察を提供しています。著者は、一般意志という概念を通じて、主権者とし...
感想・レビュー・書評
-
18世紀フランスの政治思想家ルソーが、国家・社会と個人のあり方について論じた著書。
端的に言うと本著は、人間が自然状態の自由を放棄し、主権者として、国家或いは社会を形成することの意義について述べている。
直前に読んだ、ラインホールド・ニーバーは、集団化した人間の非道徳性を指摘したので、異なる視点が興味深く感じられた。
当初は、国家の基礎を「自由と平等」に置く一方、市民は国家のために死なねばならない、戦争のときには国家に奉仕しなければならない、など国家主義的な記述には同意しかねた。
しかしながら読み進めるうちに、ルソーはあくまで「国民主権」が実現された理想の国家をについて論じているのであり、奉仕するだけの理由のある国家が前提であると理解した。
つまり、そのような理想の国家は現実には存在していないので、現時点で市民が国家のために死ぬことはできない、と言う解釈も可能だ。
「市民は社会契約によってすべて平等」など、全体を通して、理想を追求すると言うよりは、理想状態を前提としたならば、という仮説の論とも取れた。
また、驚くべきはルソーの先見性だ。
格差の拡大やグローバリズム、人口減少や都市への人口集中の弊害などを、的確に指摘している。
トルストイもそうであったが、社会の構造とは100年単位でも大きくは変わらず、現実を正しく見れば未来は予測できるものだと改めて感じた。
本筋の部分ではないが特に驚愕したのがコルシカ島に対する予言であり、ここに引用する。
「ヨーロッパには、立法可能な国がまだ一つある。それは、コルシカの島である。《中略》私は何となく、いつかこの小島がヨーロッパを驚かすであろうという予感がする」(p.77 第二編第十章 人民について)
『社会契約論』が出発されてから20年後の1769年、かのナポレオンはこのコルシカ島で生を受け、フランス革命を機に低い身分から大国フランスのリーダーへとのし上がり、その後各地を次々征服。
まさに「ヨーロッパを驚か」したのである。
コルシカにそのような人物を育てる土壌があることをルソーが見抜いていたのだろうが、「何となく」という予言の正確さには驚かされた。
ルソーは、理想の国家だけでなく、理想の人民像についても述べている。
「立法に適する人民とは、古代の人民の堅実さと近代の人民の従順さとをあわせもった人民」ということだ。
古代の堅実さと近代の従順さ。
変化の早い今の時代にこそ、その理想を頭に刻みたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ルソーの社会契約論、ようやくしっかり読む時間ができました。本書は発売当初は各国で発禁処分になり、ルソー自身もかなり迫害されたということですが、ルソーの死後、本書に掲げた思想はフランス革命に結実します。その意味で、わたしもフランス革命を主導した人々の気持ちになって本書を読みましたが、ルソーの論調は冷静な中にも非常に熱いトーンを感じます。
中身については思っていたよりもわかりやすかったです。唯一わかりづらかったのは、後半に古代ローマ帝国とのアナロジーで政治制度を議論している箇所で、これはローマ帝国の知識がある程度ないとわかりづらいとは思いました(その点注釈は役に立ちました)。人間は本来自由と平等の中で生まれてきた。しかし社会契約を結んで社会状態に入ることで、安全などを得る代償として自由と平等は失われていった。しかし自由と平等と求める欲求は社会状態の中でも消えることはなく、それを実現するためには人民の「一般意志」が主権者となることである。本書を一言で言うならこういうことではないでしょうか。多くの人に影響を及ぼした思想書に触れられて、なにか知的レベルが上がった気がしました。必読書かと思います。 -
こうした歴史的名著はいま読むと当然の事が小難しく書かれているように感じる。つまりそれだけ我々の血肉となって思想として根付いていることの証明である。
革命を起こすには徹底した暴力よりも圧倒する思想のほうが有効だ。ルソーの『社会契約論』は民主主義の礎であり、フランス革命の導火線となった書物である。民衆の総意を一般意思と表現し、国家運営を説くその内容は、君主制が主だった当時からすると相当過激だったに違いない。
本書で語られる行政官の選出方法、抽籤と選挙。抽籤というのは今の時代になってみると斬新で面白いアイデアかもしれない。 -
再読。画期的とされるルソーの本書(1762)はジョン・ロックの「統治二論」(1690)の考え方をベースにしているように思われる。しかし、そこからいきなり跳躍して、主権者は市民であり、政府は主権者に雇われているだけだ、という民主主義を打ち出してフランス革命を招いた、とされる。
ただし私の印象では、ルソーは文学者的な情緒性をもち、それはしばしば「幼児的」とも言える側面で、そうと決め込んだ理想にひた走り出すと、あの「エミール」のような馬鹿馬鹿しい空想教育論に結実する。
本書でも(訳文のせいかもしれないが)ルソーの筆致にはしばしば情緒性が顕著であり、私はどちらかというと、クールなジョン・ロックの方が好きだ。
しかしルソーの思想の画期的なところは、法をつくりだす「一般意志」にもとづく「主権者」と、法に従う「被治者」とを、おなじ「市民」の両面として同居させるという卓抜な発想にあると言えるだろう。
ただこの「一般意志」という概念はルソーの空想性・理想主義がモロに出たものであり、それは必ずしも「多数者の意見」とも限らず、具体的にはどうも明確でない。
最後の方でローマの「民会」について詳細に述べられているが、そこで著者が力説しているのは、代議者選出のような間接民主制にとどまらず、結集した市民による「直接民主制」的なものだ。しかしこれだと「主権者は立法権しかもたない」という彼の理論から逸脱してしまうと思うのだが。
「この人民の集会は、いつの時代にも首長たちの恐れるところであった。だから、彼らは、集まっている市民に、いやがらせをするために、つねに、配慮、反対、妨害、甘言を惜しまなかった。」(P131)
といったくだりは、まるで日本の先日の安保反対デモに対する警察や与党の妨害・反抗を表現しているようで面白い。
理想を掲げるロマンティストであるルソーは、しかし、すべての国家は結局衰退へと向かうというペシミズムをも示しており、このアンビバレンツぶりは魅力的でもある。
まあ、ルソーがえがいた国家の基準からしても、現代日本は相当腐敗していることだけは確かだ。
結局私はルソーの「一般意志」なるものは存在しないか、それを見極める者はこの世にいないと考える。それは孤独な散歩者の夢想であった。 -
主権者とは何か、市民とは何かを考えながら読んでいたけど、いまいち1回読みでは理解できなかった。
他の社会契約論も学んでから再読したい -
私が好きな自然に帰れの人
やっと読めた
-
飛躍と転倒がアクロバティックで面白い。
訳がいささか古く、おそらく原文もややこしそうなところがより理解しがたくなっているように感じた。 -
本学OPACはこちらから↓
https://nuhm-lib.opac.jp/opac/Holding_list?rgtn=011164 -
通勤中一回読んだだけでは理解できなかった。
家でメモを取りながらもう一回しっかり読みたい。 -
-
「自然(超理想的平等)状態」をベースとした「一般意思」(「主権者の総体による純粋理性」が近い?)と「功利主義」で組み上げたと言ったら間違いだろうか。実際、「個別意思」その他の例外が無数にあることを著者は指摘しているし。それと、著者は主権者を「市民」としていて、必ずしも「臣民(⊆全ての国民⊆人民)」全員が主権者とはしていないのですね。
-
民主主義の理解のため。
◯社会契約:各構成員の身体と財産を、共同の力のすべてをあげて守り保護するような、結合の一形式を見出すこと。そうしてそれによって各人が、すべての人々と結びつきながら、しかも自分自身にしか服従せず、以前と同じように自由であること
→われわれの各々は、身体とすべての力を共同のものとして一般意志の最高の指導の下におく。そしてわれわれは各構成員を、身体の不可分の一部として、ひとまとめとして受け取る。
・人民、市民、臣民の違い
・憲法、民法、刑法、そして実は他のすべての法の成否をにぎる世論
・政府と国家の違いと関係
◯政府をつくる行為は、決して契約ではなく、一つの方であること。執行権をまかされた人々は、決して人民の主人ではなく、その公僕であること。 -
学生時代に読んだ本を整理していたときに見つけてそのまま読みました。当時も未熟だったけど、今も未熟。目的意識をもって読まないとなかなか入ってこないなあ、というところです。
訳も今の言葉遣いとちょっと違うような気がします。新訳がでるのはこのようなことがあるからなんでしょうね。
でも、これ読んで、やっぱり今の政治はあかんなと強く思いました。 -
未開人は同胞に対する同情の心をもちながら、それぞれ距離を保って平和に暮らしていた(戦争状態ではなかった)。しかし次第に人々は定住して、集まって暮らすように。すると人々は互いの優劣を比較するようになり利己心が生まれた。他人よりも優越したい。それまで共有だった土地に線を引いた。財産は私有だと考えるようになった。不平等が生まれた。競争に次ぐ競争。戦争状態になった。そこで人々は国家を作ったがそれは財産を持つ者が不平等を維持するためのものだった。ジャン=ジャック・ルソーRousseau『人間不平等起源論』1755
本来自由で平等な個人が契約を結んで社会・国家が成立。人民が自ら契約を結んだのだから、主権は人民にある▼代議制けしからん。英では民衆が選挙で代表を選ぶことができるが、選挙が終われば選ばれたエリートの支配になる。イギリス人が自由なのは選挙の時だけだ(3-15)。人民の代表はあくまで人民の使用人でなければならない。主権者である人民の集会で法律を作るべき。法は人民の同意によって作られるのであり、神によって与えられるのではない(c.f.ロック)▼常にみんなのことを配慮する意志(一般意志=法)が生まれることが望まれる。人はそれぞれ自分の意見(特殊意志)をもつが、多くの人で多数決をすれば、正解(一般意志)に到達できる。一般意志は各個人の特殊意志の総和ではなく、人民全体の共通利益を志向する。一般意志は決して間違えない。各個人の意志(特殊意志)と一般意志が食い違った場合、その個人は一般意志への服従を強制される。そもそも個人は人民全体の一部であり、自分で自分の意志に従っている。一般意志に従うことで個は自由になる。一般意志と食い違うのはその個人の(特殊)意志が間違っており、自由ではなかったのだ▼ばらばらの個人を一つの全体にまとめるため、人々は公共精神(軍事精神・奉仕の精神・祖国愛)を共有すべき(例:スパルタ)。また、良き市民になるために人々は神の存在、霊魂の不滅、契約の神聖さを信じるべき。信じない者は「反社会的」なので追放される▼民主政は現実的ではない。民主政はその前提として、小規模な社会で情報が全体に行き渡りやすく、同質性が高く、人民の地位と財産がほぼ平等であることが求められるが、これら前提を充たした例は過去にはなく、未来にもない。民主政は内乱・内紛を招くだけである(3-4)。ジャン=ジャック・ルソーRousseau『社会契約論』1762
※ロベスピエール。ルソーを崇拝。ジャコバン指導者。国民会議こそ、一般意思の実現だ。我々ジャコバンに敵対するものは人民ではない。排除されるべきだ。絶対的な合理性に基づく統治(理性の独裁)。独裁権力を行使し恐怖政治。穏健共和派により打倒される(テルミドール1794)。コンコルド広場でギロチン処刑。
※ハンナ・アレント。個人の意志が一般意志に従属すれば、個人が国家に従属する全体主義につながる。
国民によって選出された代表者は国民全体の意思を代表しているので、代表者の意思は国民の意思である(治者と被治者は同一)。多数決で敗れた少数派の意思は、多数派の意思と同一。法律は一般意思であり、結局は自由な市民の意思。なので少数派の意思は無視されなければならず、少数派は自らの意思に反する法律にも服従する。独裁は自由主義には反するが、民主主義には反しない▼危機の時代においては、議会で長々と形骸化した討論をしている余裕はない。議会を一時的に停止し、大統領による直接の命令によって、危機を迅速・効率的に乗り切る必要がある。神聖で絶対的な権威(主権)に権力を集中させることで、秩序を維持し、人民を導くことができる。カール・シュミットSchmitt『現代議会主義の精神史的状況』1923
■ルソーによれば、真の国家は、国民が同質で本質的には全員一致が支配しているところでのみ存在する。国家にはいかなる党派も、いかなる特殊利益も、いかなる宗教上の違いも、人々を分裂させる何ものも、存在してはならない(p.147)。
ポピュリズム。従属的な立場に追いやられた人々の情念を原動力とするイデオロギーや政治運動。何かを否定もしくは敵を作ることで虐げられた人々の意識を鼓舞する(例:資本主義が悪い・エリートが悪い・ユダヤ人が悪い・移民が悪い)。権力の源泉は人々(人民)にあることを強調。こうしたイデオロギーや政治運動は、より上位のイデオロギー(例:社会主義・農本主義・ナショナリズム)に回収されていく。イオネスク & ゲルナーIonescu & Gellner『ポピュリズム』1969 -
やや難解だが、ベルサイユのバラを副読本にすれば、理解が広がる
-
ルソー『社会契約論』岩波文庫 読了。ホッブズによる主権の絶対性を、君主主権から人民主権へ、見事に転換している。一般意志の理論について、曖昧な理解だったが意外に明快。第四編第一章・第二章の議論は特に秀逸だと思われ。確かに「憐憫の情」が人間の本性でなければ、ルソーの思想は成立し難い。
2010/10/06 -
(2017.06.26読了)(2006.06.23購入)(1993.09.15・第55刷)
二十歳前後のころからこの本は読んでおこうと思いながら、半世紀すぎてしまいました。
昨年6月に「100分de名著」で『エミール』が取り上げられ、『エミール』の最後の方で、『社会契約論』の内容が盛り込まれていることを知りました。『エミール』を読みたいけど、その前に、『社会契約論』を読んでおいた方がいいかな、と思いました。
さらに、「フランス革命」の本を読んでいたら「フランス革命」に影響を与えた本が『社会契約論』であることを知りました。
そんなこんなで、やっとこの本を読む、(本に一通り目を通す)ことができました。残念ながら、書いてあることをほとんど理解できませんでした。
ジャン・ジャック・ルソーの著作は、結構文庫に入っていて近づきやすくなっているので、この本に懲りずに少しずつ読んでいこうと思います。
1750 : 『科学と技芸についてのディスクール』日本語訳『学問芸術論』
1755 : 『人間不平等起源論』
1761 : 『ジュリ または新エロイーズ』
1762 : 『エミール または教育について』
1762 : 『社会契約論』
1781 : 『言語起源論』
1770 : 『告白』
1778 : 『孤独な散歩者の夢想』
「一般意志2.0」東浩紀著、も手元にあります。近々読めればと思います。
【目次】
まえがき 桑原武夫
はしがき
第一編
ここでは、いかにして人間が自然状態から社会状態に移るか、また社会契約の本質的諸条件はいかなるものであるか、が探求される
第一章 第一編の主題
第二章 最初の社会について
第三章 もっとも強い者の権利について
第四章 ドレイ状態について
第五章 つねに最初の約束にさかのぼらねばならないこと
第六章 社会契約について
第七章 主権者について
第八章 社会状態について
第九章 土地支配権について
第二編
ここでは、立法がとりあつかわれる
第一章 主権は譲りわたすことができないこと
第二章 主権は分割できないこと
第三章 一般意思は誤ることができるか
第四章 主権の限界について
第五章 生と死の権利について
第六章 法について
第七章 立法者について
第八章 人民について
第九章 人民について(つづき)
第十章 人民について(つづき)
第十一章 立法の種々の体系について
第十二章 法の分類
第三編
ここでは、政治の法、すなわち政府の形態がとりあつかわれる
第一章 政府一般について
第二章 政府のさまざまの形態をつくる原理について
第三章 政府の分類
第四章 民主制について
第五章 貴族政について
第六章 君主政について
第七章 混合政府について
第八章 すべての統治形態は、すべての国家に適合するものではないこと
第九章 よい政府の特長について
第十章 政府の悪弊とその堕落の傾向について
第十一章 政治体の死について
第十二章 主権はどうして維持されるか
第十三章 主権はどうして維持されるか(つづき)
第十四章 主権はどうして維持されるか(つづき)
第十五章 代議士または代表者
第十六章 政府の設立は決して契約ではないこと
第十七章 政府の設立について
第十八章 政府の越権をふせぐ手段
第四編
ここでは、引きつづき政治の法をとりあつかいつつ、国家の体制をかためる方法がのべられる
第一章 一般意志は破壊できないこと
第二章 投票について
第三章 選挙について
第四章 ローマの民会について
第五章 護民府について
第六章 独裁について
第七章 監察について
第八章 市民の宗教について
第九章 結論
訳注
解説 河野健二
索引
●子供(22頁)
子供たちは、人間として、また自由なものとして、生まれる。彼らの自由は、彼らのものであって、彼ら以外の何びともそれを勝手に処分する権利はもたない。
●戦争(24頁)
戦争は人と人との関係ではなくて、国家と国家の関係なのであり、そこにおいて個人は、人間としてでなく、市民としてでさえなく、ただ兵士として偶然にも敵となるのだ、祖国を構成するものとして。
●平等(41頁)
人間は体力や、精神については不平等でありうるが、約束によって、また権利によってすべて平等になるということである。
●危険にさらす(54頁)
市民は、法によって危険に身をさらすことを求められたとき、その危険についてもはや云々することはできない。そして統治者が市民に向かって「お前の死ぬことが国家に役立つのだ」という時、市民は死なねばならぬ。なぜなら、この条件によってのみ彼はこんにちまで安全に生きてきたのであり、また彼の生命は単に自然の恵みだけではもはやなく、国家からの条件付きの贈物なのだから。
●政府の形態(95頁)
一般に民主政は小国に適し、貴族政は中位の国に適し、君主政は大国に適するということになる。
●消費(110頁)
あらゆる政府において、公人は消費するのみで何一つ生産しない。それでは、その消費される物質はどこからくるのか? 構成員の労働からである。
●保護と繁栄(118頁)
政治的結合の目的は何か? それは、その構成員の保護と繁栄である。では、彼らが保護され繫栄していることを示す、もっとも確実な特長は何か? それは、彼らの数であり、人口である。
市民が一段と繁殖し増加してゆくような政府こそ、まぎれもなく、もっともよい政府である。人民が減少し、衰微してゆくような政府は、最も悪い政府である。
●法律(133頁)
よい法律は、ますますよい法律を作るが、悪い法律は一そう悪い法律をもたらす。
☆関連図書(既読)
「ルソー『エミール』」西研著、NHK出版、2016.06.01
「ロベスピエールとフランス革命」J.M.トムソン著・樋口謹一訳、岩波新書、1955.07.20
「世界の歴史(10) フランス革命とナポレオン」桑原武夫著、中公文庫、1975.03.10
「フランス革命200年」河野健二著、日本放送出版協会、1989.04.01
「フランス革命と数学者たち」田村三郎著、ブルーバックス、1989.04.01
「絵で見るフランス革命」多木浩二著、岩波新書、1989.06.20
「図説・フランス革命」芝生瑞和著、河出書房新社、1989.06.22
「フランス革命」遅塚忠躬著、岩波ジュニア新書、1997.12.22
「ナポレオン発掘記」F.コクロー著・酒井傳六訳、法政大学出版局、1982.09.10
「彼も人の子ナポレオン」城山三郎著、講談社文庫、1999.03.15
(2017年6月27日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
これはもっとも徹底的な人民主権論を説いた書物である。国家は個々人が互いに結合して、自由と平等を最大限に確保するために契約することによって成立する。ルソー(1712‐78)はこの立場から既成の国家観をくつがえし、革命的な民主主義の思想を提示した。フランス革命の導火線となった近代デモクラシーの先駆的宣言の書。 -
古典に回帰して、考え方の基礎部分をもう一度固めてみようと読んでみました。
-
やはり、「一般意志」という概念を創出したことが、この本の最もラディカルで、なお且つ今でも通じる新しさを感じさせる点であろう。
特殊意志の集合ではなく、各々の特殊意志の相違点を相殺し、社会の中で最小限必要とされる共通の意志を抽出することを社会の構築の基礎に置くという考え方。これは、様々な政策により社会を改善しようという取組みへのアンチテーゼとしても受け止められるし、現在の社会が抱える「疎外」の問題にも、全く違った切り口から解を与える考え方にもなりうるのではないかと感じた。
一般意志による国家を成立させるため、人々はその力を無条件で差し出すが、その国家は一般意志にのみ従うので、個々人にはその人の幸福を追求する幅広い権利が認められている。
このような社会の構想は、一人ひとりの自立を強く求めるものであると同時に、社会や自己の幸福追求に対する個人の積極性を、結果的には生む可能性があるのではないか。
著者プロフィール
桑原武夫の作品
本棚登録 :
感想 :
