純粋理性批判 下 (岩波文庫 青625-5)

  • 岩波書店 (1962年7月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (434ページ) / ISBN・EAN: 9784003362556

感想・レビュー・書評

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  • 日曜に上中下巻を通読したが、何にも心に残らなかった。西洋哲学が東洋哲学とここまで根本的に異なるとは思わなんだ。びっくり。カントのことなんて高校生の頃に社会科の教科書で読んだ程度だから確かに下地となる知識は不足しているし、理解も出来ていないのだろうが、目指すものが全く違うのが分かった。なんとなくだけれど、西洋文明のやり方だけでは行き詰まりが来るんじゃないかなぁ。自分は東洋哲学のほうが好き。

  • 純粋理性批判の最終巻である。純粋理性の限界と、実践理性批判への橋渡しとなるような内容になっている。

    純粋理性批判は世界認識のあり方を考究した著作である。一方、実践理性批判は世界をどう認識するべきかを検討するものであり、それは必然的に道徳や神学と関連が出てくる。

    カントの「自然神学は純粋理性に達する」とか、アウエルバッハの出現を予言するものであるし、彼の「神は証明できない(が、信仰の余白を残した)」という態度はニーチェの一歩手前とすら言える。

    近代哲学の源流となるような著作であり、やはり読んでおいて損はないだろう。

    最近はAIに質問できるので、分からないところの解明に役立った。

  • 「理性」の使用における境界線の定義をまとめあげた巻といえます。

    また「理念」が、理性を使うために有効であること。理性はそれ自体では、単に誤謬を含んだ思弁的な活動しかしないので、「理念」を掲げてあげることで、それ自体に含まれる合目的性が、理性にとってはありがたい拠り所になるであろう、的なことを言っていると思われる。

    ただ、そこに突如として、カントにとって絶対的価値を含んでいる言い方で「道徳」が出てきたのは理解できなかった。

    なんだかんだで、理性の限界、理性の使い所、あたりを総まとめ的に書いてある巻と言えましょう。

    総括

    カントは、なにか「あるもの」を「ある」とするためには証明をしなければならないという大前提に立っていて、

    そのために使用するのは「理性」であるけれども、「理性」も間違いをおかすし、その理性に依って「神」や「来世」を証明しようとしたらできないよね、と。「実在性=経験」というものなしには皆が納得する証明はできず、神や来世は、実在は証明できないから、「証明の外=理性を適用できる外」のことですよ、と線引きをした。

    結果的に、では人間社会はどうやって進歩するの?というテーゼが宙に浮いてしまっている。西洋の社会を進歩させたのは言うまでもなく、神という「理想像」があったればこそであった。

    私がこう思ったのは、カントが下巻で唐突に「人類が無条件に従うのは道徳である」みたいなことを言い出したからだ。

    カントは、その「宙空」に突如として道徳王国を持ってきたように思えてしまう。

    そして、その道徳王国なるものは、神の意志にかなったものであるとカントは言ってるのだけど、存在を証明できないとした神と、これまたその絶対性を証明できない「道徳王国」を「絶対」として入れ込むのは乱暴ではないか?と思える。

    「神は死んだ」と宣告される前の時代だから仕方がないことなのか。

    ここに私は、カントが都合よく、神の存在を証明の外に置いたが、間接的に「道徳王国」で生きてるとした、現代から見ると、なんとも倒錯的な論理を展開しているよう見える。

  • 純粋理性批判 下  岩波文庫 青 625-5
    (和書)2011年09月04日 13:28
    1962 岩波書店 カント, Immanuel Kant, 篠田 英雄


    カントさんの「純粋理性批判」はとても面白い。このテーマで丹念に根気強く書かれたこの作品は最高に刺激的な書物です。

    言葉の意味など細かいことをいうと何回読み返しても意味不明な部分もある。しかしカントさんが何を言いたいのか、何を批判し何が問題なのか、伝わってくる。

    今回は2回目だけど、何回も読み返したい。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(佐藤優選)5
    宗教・哲学についての知識で、人間の本質を探究する
    …カント的世界観が、現在も圧倒的多数の人々の常識を形成しているので、…目を通しておく意味がある

  • 最終的には

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    カント自身、哲学における「コペルニクス的展開」だと述べた本書は、近代哲学全体にはかりしれぬ影響を与え、その後に生まれたあらゆる哲学の豊富な源泉となった哲学史上不朽の著作。本巻には、先験的方法論の全体を含み、綿密詳細な索引を付す。
    目次
    Ⅱ 先験的方法論
     緒言
     第一章 純粋理性の訓練
      独断的使用における純粋理性の訓練
      論争的使用に関する純粋理性の訓練
      仮説に関する純粋理性の訓練
      理性の証明に関する純粋理性の訓練
     第二章 純粋理性の規準
      我々の理性の純粋使用の究極目的について
      純粋理性の究極目的の規定根拠としての最高善の理想について
      臆見、知識および信について
     第三章 純粋理性の建築術
     第四章 純粋理性の歴史

  • 2009年12月5日購入

  • 最後にカントが辿り着く地平に、こちらも共に着いてみると、私は思わず泣けてしまいました… カントがどれほど人間を愛おしく思い、なおかつ謙虚な信仰の徒であったか、それゆえ生じたアンビバレンツさと揺らぎの深さを誠実真摯に昇華するため、この本は書かれたのだと思います。彼が提示する【ザイン】はほとんど霊的な啓示です。どうか最後まで読んでください。陳腐な表現ですが、私にとっては文字通りの「感動巨篇」なのでした…

  • obtnd

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