プロレゴメナ (岩波文庫)

著者 :
制作 : Immanuel Kant  篠田 英雄 
  • 岩波書店
3.72
  • (7)
  • (9)
  • (16)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 175
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003362631

作品紹介・あらすじ

本書の正確な表題「およそ学として現われ得る限りの将来の形而上学のためのプロレゴメナ(序論)」に示されるように、前著『純粋理性批判』における「形而上学の批判」にこめられたカントの真意への曲解に対する反駁として書かれ、『批判』の要旨を簡潔平明に論述しながら、真に学的な形而上学の成立の諸前提を設定しようとしたものである。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • カントの主著である超難解な『純粋理性批判』に向けての導入書。導入と言えど決して優しいものではないが、認識における限界を定義するその批判はウィトゲンシュタインの論考を先取りし、時間と空間を主観的な形式と喝破したそれは後に相対性理論によって証明される様に、ただ思考するという一点でここまで解明してしまうその深度に驚かさせられてしまった。私たちは決して物自体を認識できず、あらゆる作用に因果律の読み取ってしまう性質を持っている。それは現代の脳科学における人間らしさとは何かに関する問いそのものだ。いやしかし難しい…。

  • ただ他で使われるカントの用語、カントの意図の全貌を知りたいのだけど…… いやはや難しい

  • 自分が知っているのは、自分が知っていることだけ。では「知る」ということはいったいどのようなあり方をしているのか。知るという能力がいかほどのものか知らないと、自分の身に余った本来知れないことを知ったつもりになってしまう。そういう傾向が人間にはある。その予防を受けてない形而上学は胡散臭い、と。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    文庫&新書百冊(佐藤優選)105
    思想・哲学・宗教

  •  読者からの、『純粋理性批判』が難解で、冗長に過ぎるという苦言を受け、カントはよりい誤解なく分かりやすい形でその問いと答えを提出するためにこの『プロレゴメナ』を書いた。
     
     アインシュタイン物理学が台頭している現代にあって、ニュートン物理学の絶対時間と絶対空間を前提としている本論考はもはや過去のものであるという意見が少なくない。しかしカントのいうように、「そのもの自身をその源泉において探求して、確証し、あるいは拒否する理性の権利」を保留して、「人が学習しうるのは哲学することだけである」といった自主的態度は今日においても有効なものである。

  • 形而上学の可能性、先験的主要問題として数学等について分析し、論じています。

  • 「純粋理性批判」の理解しにくさを指摘され、その解説書のように発表された「プロレゴメナ」。「プロレゴメナ」とは序章、序説といったような意味合いらしい。「純粋理性批判」を他人の解説でしかまだ読んでいないこともあって、非常に興味深く読めた。理解しやすい文章とは言い難いが、哲学とはそういったもの。本文は「形而上学は可能か?」という内容から入り、理性の限界に言及している。人間の『知』は可能経験しか認識できない。時間の始まりとか、空間の広がりとか、絶対的存在者などは推論であって、本来人間には理解できないものなのだ。とても納得させられた。カントの「批判」、すごいと思う。

    しかし時間をかけてしまった。


    09/2/16

全8件中 1 - 8件を表示

カントの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
キェルケゴール
ウィトゲンシュタ...
有効な右矢印 無効な右矢印

プロレゴメナ (岩波文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする