存在と時間 上 (岩波文庫 青 651-1)

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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003365113

感想・レビュー・書評

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  •  いわずと知れた現象学の古典。
     いろいろいわれているけれども、文章に慣れれば、それほど苦なく読める。ハイデガーは丁寧に、繰り返しわかりやすく説明してくれるし、時代的に近いためすんなり理解できる。しかし、慣れるまではめちゃめちゃ苦労するが……

     読み進めていくと、案外超然的なことを言っているわけではないことに気づく。手もと、見回しから世界を理解しましょう、ということなのだ。なぜこれが大事かというと、もちろんフーコーをはじめ多くの人に引用されているということもあるが、認識、概念というものをイデア的な、超越的なものから引きはがしたという点が現代の思想にとって非常に重要だからだ。
     われわれが見て聞いて知っていることがみな自分の作ったものという観点に立ってこそ、言説分析だのコードだのという考え方が可能になったのである。それまでは、「ある」ということが絶対的だったから、「ある」もののなかから真理を探し出して、それを底辺にして議論を進められた。しかし、その底辺を取っ払ったのがこのハイデガーの思想なのだ、と知れば、この本の面白さも一層増すのではなかろうか。結局「ある」とは、「いる」とはなんなのだろうか(この表現は岩波版では出てこないけど)、ということを説明したものの中でいま一番信じられている論述、といってもいいかもしれない。

  • 2006/11/06読了

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    文庫&新書百冊(佐藤優選)114
    思想・哲学・宗教
    宗教・哲学についての知識で、人間の本質を探究する
    岩波文庫の桑木務訳と細谷貞雄訳の両者をあわせて読むことでハイデッガーの思想が立体的に見えてくる。

    『人に強くなる極意』佐藤優著でも推薦(岩波文庫版)

  • 2010/4/23購入

  • 学生時代に挑戦したが・・超難解 即、挫折 自分には無理!

  • 後で書きます。

    全2巻 所有
    2巻が行方不明

  • 平成20年11月1日購入

    たまにこれ以上ないぐらい気が迷った時に
    つい買ってしまうのは
    学生時分
    最後まで読めなかった本である。

    大江健三郎が
    読めない本は読めるようになるまでとっといて
    時間をおいてトライしてみるといい
    という趣旨のことを言っていたが
    はたして今回は読めるであろうか?

  • 飛行機で読む

  • 巨人の名作。にも関わらず星2つなのは翻訳に対してつけたもの。この岩波のは読みにくい。文章がかたくならないようにした感はあるが、それが逆にいけなかったのか?細かいことだが、です・ます調なのも違和感が

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著者プロフィール

(Martin Heidegger)
1889年、ドイツ南西部、メスキルヒ生まれ。20世紀最大の哲学者の一人と呼ばれる。フライブルク大学で当初神学を専攻し、のち哲学専攻に転じ、リッカート、フッサールに学ぶ。1919年、フライブルク大学私講師となり、「事実性の解釈学」を講じる。マールブルク大学員外教授、教授を経て、1928年フライブルク大学教授。多くの優秀な弟子を育てる。1927年、普遍的存在論の書『存在と時間』を出版、爆発的反響を呼ぶ。1933年から翌年まで、ヒトラー政権のもとでフライブルク大学長。1976年、フライブルクで死去、メスキルヒに埋葬。他の主要な著書は『哲学への寄与論考』、『ニーチェ』、『道標』、『杣道』、『講演と論文』、『言語への途上』など。全集は100巻をこえる。

「2019年 『ハイデガー=レーヴィット往復書簡』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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