存在と時間(四) (岩波文庫)

著者 :
制作 : 熊野 純彦 
  • 岩波書店
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  • 本棚登録 :71
  • レビュー :4
  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003365175

作品紹介・あらすじ

「存在」の意味を根底から問い直した、二〇世紀最大の哲学書。本巻では、現存在の存在意味である「時間性」を、日常性・歴史性の分析から考察。根源的な時間から存在の意味へと通じるみちすじをも予告し、壮大な議論はいったん閉じられる。人名・事項・文献索引、主要訳語対照表を付す。

感想・レビュー・書評

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  • 現存在の存在の意味とは、気遣いである。
    こういうようにハイデガーは、ひとの根本概念を《気遣い》として取り出し、さらにそれを可能にしているのが時間性だという。

    第3巻から続く第二篇では、
    第1篇でなされた現存在の基礎分析に対して、
    ぜんぶ時間性というものをつけたしていく。
    世界-内-存在(世界性、世界内存在、内存在そのもの)に対して。

    やっぱりハイデガーは、文献学=歴史学の畑のひとなんだろうなあというところがかいま見える。
    本来的な自分に目覚めるためには、過去に対して抵抗と伝達がなければならない、という。
    そこで、共同体(民族)にコミットしなければならないのだ、ということがでてくる。

    論理で言えばその通りだなあと思うけれど、この辺の記述は割にさらっと書かれている。
    (ナチスへの関与、ということでこの辺りは読まれてしまう有名な箇所なので注意が必要とは言え)

    具体的な実例が欠けているということはよくわかっていると書きながら、一般論(「原理」)としては書きますね、という。
    だから、ここにいろいろ読者が意味や具体性を詰め込んでしまえるので、ハイデガーを叩きたいひとは、ナチへの関与という歴史を強調するのだろう。

  • 駅前の書店で購入しました。
    (2014年3月31日)

    読み始めました。
    (2015年02月09日)

    なんとか、読み切りました。
    (2015年07月11日)

  • 全四巻、読了。ありがとう! ハイデガー。面白かったよ。

    ・現存在という用語は人間と置き換えると理解しやすい。しかし、それを等号で結んではならない。現存在は人間の自意識や精神とはまた違う、ハイデガー独自の用語なのである。ハイデガー的な解釈をするためには現存在は現存在として読み進めるべきである。

    ・「(配慮的)気づかい」が現存在の存在の足がかりとなっている。気づかうというのは常に既に何かが何かに対してなされる肉体的あるいは非肉体的な活動の可能性であるから、その何かという存在物の存在が前提できる。

    ・タイトルにも謳われている「時間」について。これが大変面白い。ヘーゲルが多分に引用されていた。時間を点であるとすると、その点は常に過ぎ去って消失する。他方、その瞬間にもこの今という時間が生成されている。否定の連続と並走する「いま」の発生。このことから時間そのものは無限であることが推察される。
    この時間という地平の上で存在論が展開されていくことになる。
    ・頽落とひと(ダスマン)。
    ・被投性、投企。この世界に投げ込まれた現存在。

    ハイデガーはここで(この文庫本にして4冊で)一旦筆を置く。続編を記すことなく彼はこの世を去ったけれどもアリストテレス以来の存在を巡る論及、問題設定には喝采を送りたい。

    http://cheapeer.wordpress.com/2014/01/06/140106/

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