アラン定義集 (岩波文庫)

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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003365649

感想・レビュー・書評

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  • 子供が通っている公文の先生にお借りした本。

    アランって誰だろうと思いながら読み進めていく。

    定義集という名の通り、AとはBである。という型なのだが、そのBが難しい。意味がわからない。
    意味がわからないなりに頑張って頑張って噛み砕けるところまでは噛み砕いて、全然腑に落ちてないけどとりあえず飲み込む、という作業を頑張りました。

    たまに意味が分かるのがあるとほっとする。笑

    個人的には

    ○〜質の人シリーズが好き。
    なんじゃそりゃとか思いながら読んでたけど、昔の医学での定義だったのね。

    ○楽しみは外的要因にあるけれど、幸福は内的要因に依存しているという下りが好き。

    ○眠りも好き。眠りの定義って、科学的に説明する以外で考えたらなんだ?!って感じだけれど、十分な眠りは思考の条件である。というのはとても納得!
    心配ごとをあとまわしにして眠ることは、魂の偉大さの見事なわざであると。これはよくわからなくてちょっと笑っちゃったけど、眠りはとても重要だということかな。

    ○天使は議論しない、もおもしろかった。

    ○条件付きの友情などうれしいわけがない。なんてそりゃそうだと思えるものもあったり。

    あまりに難しいんだけど、その中でちらりとわかるものもあると本当楽しかった。

    お勧めされなかったら絶対に一生ご縁がなかったかもしれない本。読めて良かった!

  • 吝嗇、赦免、節制の項が優れている。節制のアリストテレスのことばが参考になった。
    ただし、これらの定義集を理解するのは難解だ。
    "なぜなら"と理由をつけるが、その理由自体が考えないと入って来ない。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/706763

  • やはり難しい!
    大学時代の教科書を少しずつ読みすすめています。

  • 哲学

  • 170325 中央図書館
    誠実であるということなのか、エスプリなのか、素人くさいメモランダム?

  • 原書を読めばフランス語の勉強にもなるんじゃないかと思って探していたのですが、なかなか見つからないので岩波文庫版を購入しました。本当にどうしようもなく手持ち無沙汰な時、例えばあと一分でご飯が炊きあがるのをワクワクしながら待っている時や冷凍したご飯をレンジで解凍している時なんかに手に取り、パラパラと適当なページをめくってそこにある文章を読んだりしているんですが、なかなか良い暇つぶしになります。

    同じアランでもアラン・ソーカルが学術的厳密性の要求される科学用語の人文社会学系評論における濫用を指弾したのに対し、こちらのアランは日常用語を循環論法に陥った辞書的な意味から逸脱させ言葉の本質を表出させようと試みていると同時に、よりシソーラス的な単語体系の構築をも目指しているように思われます。そこにソーカルの求めるような厳密性は存在しませんが、言葉の定義を疎かにしている人文社会学に対してもある意味では同等かそれ以上に厳しい反駁を加えているようにも見えます。

    然しながらそれが正しいという保証もどこにもないわけで、やっぱり腹ペコの状態でカップ麺に熱湯を注いで三分経過するのを待つ、その三分間の暇を紛らわすのに読むくらいがちょうどいいのかもなーって思います。この本がそれに適している最大の理由は、食事についての記述がほとんどと言っていいほど出てこないからです。食欲をかきたてる美味しそうな料理の記述など一つもなかったように思われます。日常用語の再編纂を目論んでいるのに三大欲求の一つである食欲の記述がこれほどまでに少ないとは、やはり残念ながら何らかの欠陥を疑わざるを得ません。

    とはいえ多少は食べ物に関しての記述も含まれているわけで、例えば「PLAISIR(楽しみ)」の欄には「ぼくはガレットやりんごやイチゴ、夏にアイスクリームを食べるのが楽しみである」と書かれています。まあそれなら許してやるかって感じですね。「正義」とか「幸福」の欄にも同じようなこと書けばいいのにって思うんですが。ご飯がおいしいのは絶対的な正義ですよね。かつおふりかけと納豆かけて食べると最高。

  • 普段何気なく使う語句(性格、絶対、勇気etc.)にアラン(本名エミール=シャルティエ)が一語一語考察したもの。
    何気なく使う言葉の意味を一歩立ち止まって考えさせてくれる本、
    さらに、自分がいつもいかに言葉の意味を考えずに喋っているか気付かされ、落胆できる本です。

  • 神、天使、涙などへの定義づけがすごく響いた。
    行き詰ったときに開きたい。

  • この本を読んでじゃないが、今一度メディアなど世の中で適当に使われている言葉を再定義したいと思う今日この頃。

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著者プロフィール

1868-1951。本名Emile Auguste Chartier。ノルマンディーに生れ、ミシュレのリセ時代に哲学者J・ラニョーの講義を通して、スピノザ、プラトン、デカルト、カント、ヘーゲル等を学ぶ。エコール・ノルマル卒業後、ルーアン、アンリ4世校などのリセで65歳まで教育に携る。ルーアン時代に「ラ・デペーシュ・ド・ルーアン」紙に「日曜日のプロポ」を書きはじめたのが、彼のプロポ(語録)形式の初めである。アランの人と著書については、アンドレ・モーロワの『アラン』(佐貫健訳、みすず書房、1964)に詳しい。邦訳されたものとして、『定義集』(森有正訳、1988)、『デカルト』(桑原武夫・野田又夫訳、1971)『プロポ』1・2(山崎庸一郎訳、2000、2003)『アラン 芸術について』(山崎庸一郎編訳、2004)『小さな哲学史』(橋本由美子訳、2008、いずれもみすず書房)などがある。

「2019年 『定義集 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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