太陽の都 (岩波文庫)

制作 : Tommaso Campanella  近藤 恒一 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 55
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003367919

感想・レビュー・書評

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  • ちゃんと読み込めなかったし、昔の作品だから仕方ないかもしれないけど、この作品のユートピア論は同性愛は禁止みたいだし、個人の自由な感覚がなくて、個人的にはあまり理想郷とはいえないかなぁ。

  • 理想の社会とは何か
    ルネサンス期におけるユートピア文学としてトマス・モアの著書『ユートピア』に匹敵するとされる本書。架空のその国は理想郷か、それともディストピアか、ルネサンスの知の巨人の描き出すユートピア論。
    請求番号 080/IW/B679-1/3F-文庫・新書

  • 新書文庫

  • 2012.3.10 読了

  •  17世紀の人間がこれを理想郷だと考えていたなら、我々は驚かざるをえないだろう。(しかも著者は、体制側から「革新的すぎる」思想犯として投獄されていたのだ!)
     なにが「幸福な生」かということについて、我々と彼らでは、価値観が離れすぎている。その構想は『すばらしい新世界』と瓜二つである。完璧に行き届いた管理。人々が「完全に」満ち足りた生活を送れるように配慮された、鉄壁なる制度設計。われわれがふつう「自由」と呼ぶものは、そこには感じられない。
     刑罰に関する記述;「意志薄弱や無知による過ちは、譴責処分にふされるだけで、自制力を身につけさせたり、自分が過ちを犯した仕事なり他の仕事なりをよく習得させたりします」は、フーコーの規律権力論をそのまま想起させる! また、あらゆる未来の予測と、環境・人体の制御に用いられる「占星術」を、「科学」(心理学や生理学、物理学)という言葉に置き換えれば、まさに近代主義のできあがりである。
    これこそ、予言の書じゃないかと思った。

    (ついでに、統治者の名前が「形而上学者」である! コーヒー吹いた。)

  • トマス・モアの『ユートピア』と比べても、遜色ないほど、具体的かつ多角的に理想郷の実態が描かれている。

    カンパネッラは人生の大半を牢屋で過ごしたらしい。「解説」にて紹介されている、狂人の振りをして死刑を免れたり、釈放直後に逮捕されて再びぶちこまれたりしたエピソードは壮絶だった。

  • 若干の共産主義的な要素が入るユートピア文学 好き

  • 図書館から借りました

     ユートピア論。
     内扉には
    「フラ・トマーゾ・カンパネッラ
      政治学の補遺  太陽の都  詩的対話」
     となっている。
     作者が獄中にいた時に執筆。彼の生没年は「1568-1639」。
     
     騎士(ヨハネ騎士修道会の騎士)とジェノヴァ人(コロンブスの航海士)の対話形式。
     ジェノヴァ人が見てきたものを、騎士に語っている。

     この都、いろいろ問題はなきにしもあらずだが、教育制度がいい。労働に関しても分担されてていい。
     社会主義的だが、それも極まっているので政治体制もなかなか。
     問題は、男性視点でしかないところだが致し方ないだろう、キリスト教圏の人間が書いてるのだから。
     ページ数は200にも満たないが、そのうち半分近くは「訳注」そして「解説」。
     本文は100頁ちょっと。

     壁にあらゆる動物植物、その他のもろもろの絵を緻密に描いて、それを子供たちが見て回りながら楽しく覚えていくというのは、すごくすごくいいなぁと思う。そうして基本的な部位は幼いうちに学び、適正を見て、専門職を身につける、という。労働は完全に分担されているから、人は一日四時間程度しか働かない。戦に功労があった者は数日労働が免除されるが、働かないでいるのが市民たちは嫌なので、この贈り物を嫌う、という(笑)
     あちこちに矛盾はあるけれど、ユートピア論なのでそれもまたよいのではないかな。

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