古い医術について 他八編 (岩波文庫 青 901-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003390115

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  • 『生は短し術は長し』、"ヒポクラテスの誓い"などで有名なヒポクラテスであるが、彼が行った最も偉大な業績は、医術を迷信や神聖から分離して学問としての確固たる基礎付けを成したことであろう。

    本書では、
    環境と病の関係
    病と迷信との分離
    医学と哲学との戦い
    医療技術
    病理学・臨床学
    医師の立場(ヒポクラテスの誓い)
    に関して述べ、現代まで語り継がれている医術の普遍的立場を明らかにしている。


    当時迷信や祈祷の対象であった病をこの様に技術的に捉え分析するのは、医術が学問として確立した今でこそ容易に思えるが、当時の価値観からすればとんでもなく突飛で天才的なことだ。

    この様な当たり前のことに捕らわれない立場は、現代人も持つ必要があるだろう。

  • 1回めの紹介をします。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/37100518.html

    2回め、「神聖病について」を読みました。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/37153142.html

    3回め、「古い医術について」を読みました。

    4回めの紹介をします。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/37298874.html
    5回めの紹介をします。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/37502983.html
    7回めの紹介をします。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/38040623.html

  • 細胞や物質に関する技術もないこの時代、ここまで医術が発達したことが驚きであると思った。今の時代も、マクロレベルではこの考え方が通用しているとおもわれる。現場ではなかなか病理の検討もできない場合は、勘に頼らざるをえないことも多いし、食事のことや水のことではまだまだ学ぶ点も多いようだ。
    症例の検討も盛んで、臨床研究も行われている。十四の例から、このようなことがあった、だからこう思ったと記されている。また彼は盛んに解剖も行ったのであろう。臓器に関する記述も多い。
    結果論として、現代から検討しても当てはまっていることは多いように思える。手段さえあれば、人は工夫するのだとも思った。

ヒポクラテスの作品

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