星界の報告 他一編 (岩波文庫)

制作 : 山田 慶児  谷 泰 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 161
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003390658

感想・レビュー・書評

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  • ガリレオ・ガリレイの著作。当時、まだ非常に珍しかった天体望遠鏡を使った観測的事実を平易な文体で記した本です。月は完全な球体ではなく地球と同様に起伏に富んでいること、木星にはどうやら4つの衛星があること、太陽黒点は太陽の表面上にあり生成消滅を繰り返していることが説明されています。鋭い洞察はさすがとしか言いようがありません。

  • 冷静な科学報告としての筆致の行間から、望遠鏡を改良して天体観測に用い、太陽や月を観察しての発見に対する感動と興奮が伝わるように思えます。

  • 大崎Lib

  • 観測記録の書き方が凄い。

  • 理科の単元でも天体は苦手
    教えてガリレオ

  • ガリレオ・ガリレイ『星界の報告』岩波文庫、1976年:再読。ガリレオによる天体観測記録。1610年3月刊行。1609年5月、ガリレオはベネチアでオランダ人、ヤンセンとリッペルスパイが作った望遠鏡の話を聞き、開発に没頭した。天体観測は1610年初からである。望遠鏡はこの頃科学器械ではなく玩具であった。デッラ・ボルタが凹レンズと凸レンズの組み合わせまで、1558年に書いているから、ガリレオの功績は性能を高めたことと、天体観測に使ったことだった。「報告」には、月、星雲、木星の四大衛星が含まれ、金星と土星の記述はない。月の観測では、それまで完全な球だとされていた月面に山や谷があることを指摘した。ガリレオは影の形に注目し、これを導いた。面白いのは、地球の直径7000イタリアマイル、地球と月の直径比が7対2、月の暗黒部に輝く山頂が中心線から直径の1/20離れていることから、月の山の高さを4イタリアマイルと計算している点である。ガリレオは地上に1マイル以上の山はないといい、月の山の巨大さを指摘した。イタリアの人だから、山と言えばアルプスだろう。チョモランマをしらなかったにちがいない。当時の山の高さの基準点も気になった。気圧計もないし、標高という考えもなかっただろう。一体、どこから測っていたのだろう。また、ガリレオは三日月の暗黒部が完全な闇でなく、うっすらと光る現象について、地球からの反射と説明、地球照を指摘した。そして、「地球が遊星であり、輝きにおいて月を凌駕していること、世界の底によどんでいる汚い滓でない」ことを示した。恒星については惑星のように拡大されないこと、銀河が星の集まりであることを示し、オリオン座の三つ星付近の星図、プレアデス星団(スバル)、プレセベ星団(蟹座の中心にある。中国では積尸気)の星図をのせている。木星の衛星については1610年1月7日から、3月2日までの位置と明るさが図示されている。途中から角度を分秒で表し、終わりの方では木星と付近の恒星の位置も示していて、観測の変化がわかっておもしろい。ガリレオは無秩序に見える「惑星」の振る舞いから、木星の周囲を回転していることを結論し、太陽系のモデルとし、さらに天動説の蓋然性を示した。ちなみに『星の古記録』という本では、中国の記述に言及している。それによると、木星(歳星)には誓という星が付随しているのである。現代中国の天文学者によって、木星の衛星も条件がそろえば、肉眼で観測できたことが指摘されている。この本には「太陽黒点にかんする第二書簡」1613年も収録されている。シャイナーを批判し、球面幾何学から、黒点が太陽表面の雲のような現象であることを示した。ガリレオの弟子、カステリがやりだした太陽を紙に映す観測法(投射法)についても書かれいる。疑問がのこる点は、ガリレオの望遠鏡の視野では太陽の全体像は一度にかけないのではないかということだ。伊藤和行氏によれば、ガリレオ望遠鏡の視野は1/4度である。太陽も月と同じで視角は1/2度である。第二書簡には38枚の太陽黒点の図がつけてあるが、望遠鏡を少しづつづらして描いたのだろうか?太陽については当時のデータは書いてなかった。『天文対話』にすこしある。

  • 111028読書会。
    観察の記録は、一見の価値あり。天文学で活躍した、その前後の有名人を調べながら読んだら、より面白い。

  • 関ヶ原で闘っている頃に、月の表面を観察したり、木星の4つの惑星を発見したりしていることに、あらためて感動。
    精緻な観察とデッサン。刻々と変わる太陽の黒点もスケッチしている。神と同居していた時代に、太陽に汚れたものが「着いている」と発言することはとても勇気が必要だったのでしょう。

  • この時代の緊張感が伝わってくる。

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プロフィール

1564-1642年。イタリアの物理学者・天文学者。落下法則の発見、望遠鏡による天体観測などの功績を残す。代表作は、本書のほか、『世界系対話』(1632年)、『新科学論議』(1638年)。

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