- Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003391235
感想・レビュー・書評
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ついに航海は終盤へ。ガラパゴス諸島からタヒチ、ニージーランドを経て本国へ帰還します。自然博物学的な観察眼に比べて、人文的な視点は当時の帝国主義的価値観から抜け出すことはできずただの感想文程度の記述なのが人間の限界というか、認識の枠組みの恐ろしさを感じさせます。翻訳のせいもあるのでしょうか?(荒俣版ではどんな翻訳になっているのか楽しみです)ダーウィンをもってしてもこの程度なのですから、ネットも含めて色の付いていない情報など皆無な現代においては、自分は知らう知らずのうちにどんな色のついた目線でみていることやら。
それにしても5年もの航海での経験を思うと、これからの5年の自分の生き方を考える上でいくらでも興味深いことが湧き出してくるようで、なんだかワクワクしてきます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ここまで、我慢して読んできました。やっとガラパゴス諸島の章だ、と思ったら意外なほどあっさりとした短いものでした。私が理解した限りでは、進化論に結びつくような発見は、なにも書かれていませんでした。
ガラパゴスよりも、ニュージーランド、オーストラリアの植民地経営に関する記述が多かったです。オーストラリアの囚人労働者には、夫人があてがわれず、あきらかに慰安が不足しており、慰安に対する当然な神聖な権利を有していない、と心配してました。現代の感覚からすると、「えっー、そこー」と思いました。
それにしても、4年にわたる長旅ご苦労な事です。途中、病気らしい病気もせず(そういう日記はありませんでした)、改めてイギリス人のタフさに感激しました。 -
ダーウィン=進化論という短絡的なイメージがあるが、ビーグル号に乗っていたのは、博物学者であったということ。
生物も、地質学についても正確に見て取ろうという強い意志が感じられる。