リヴァイアサン〈1〉 (岩波文庫)

著者 :
制作 : Thomas Hobbes  水田 洋 
  • 岩波書店
3.54
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本棚登録 : 386
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003400418

作品紹介・あらすじ

各人が各人を敵に争う戦争状態こそ人間の自然状態であり、国家とは、平和維持のために絶対主権をもって君臨すべく創出されたいわば人工的人間にほかならない。こうホッブズは主張し、まず国家を創造し構成する人間の分析を行なう。

感想・レビュー・書評

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  • 300年以上読み継がれてきた理想の国家論。

    自らの権利を守るために人間は闘争を起こしてしまう。
    それは生まれついてのものである。

    闘争を収める理性も持ち合わせているのが、人間が単なる動物ではない点である。

    人間は完成された存在ではないからこそ「国家」が必要である。

    国家は個人の行動をすべて制限できるわけではない。
    国家により個人が脅かされる場合は、個人は逃亡することで抵抗できる。

  • 地域研究と異文化理解[Regional and Cross-Cultural Studies]

  • ホッブズは、まず人間の思考のあり方を明確化し、様々な言葉を定義している。その後、人間の自己保存という観点から自然法を再定義している。自然状態が「各人の各人に対する戦争」状態であるため、この状態を脱却するために理性と主権的力が不可欠という形で社会契約へと議論が展開している。随所にスコラ的理解への批判が散りばめられており、彼の議論は、この第一部だけを読むならば、無神論者と思われても仕方ないほどに「科学的」な印象を与えるだろう。

  • ジュンク堂書店池袋本店で
    購入しました。
    (2015年03月14日)

  • 第1部の第12章までは、認識論、意味論、価値論など当時の哲学のおさらいのような内容になっている。いわゆる「ホッブズ的」な政治思想、社会契約説が本格的に登場するのは、第13章に入ってからである。

  • 自然法(社会を維持するための法=道徳)
    1.平和のためなら何をしてもいい
    2.平和と自己防衛のためなら全ての権利を捨てるべき
    3.むすんだ信約は履行すべき
    4.他人から恩恵を受けた人はその善意にそむかぬよう努力すべき
    5.各人は他の人たちに順応するよう努力すべき
    6.罪を償うものを許容すべき
    7.復讐する際はこれからくる善の大きさに注目すべき
    8.相手に憎悪・軽蔑を表明しないこと
    9.他人を平等なものとして認めること
    10.他人が欲しがっている権利を自分が保留しないこと
    11.人々を裁くときは平等に扱うこと
    12.分割できないものは共同で持つこと
    13.分割できずかつ共同でもてないものは、所有者をくじで決める
    14.長子を優先してもよい
    15.仲介者は安全であること
    16.仲裁者の判断に服従すること
    17.自分の裁判の仲裁者にはなり得ない
    18.仲裁により利益を得るものは仲裁者になり得ない
    19.証人を信用すること

  • 難訳。
    人間を構成する要素について、また法や自然法について。
    原点であることに価値がある本。

  • ホッブズの目的は、自然状態=戦争状態の脱却にある。
    そこでの自然状態とは、ルールのない状態という理解であって、18世紀以降なされるような文化人類学的な批判はもしかすると妥当ではないかもしれない。

    この自然状態からの脱却は、1つのルールによって遂行される――コモンウェルスの設立。
    ここでホッブズが注意しつづけるのは、いかにして自然状態に戻らないように、このコモンウェルスを維持できるか、ということ。

    絶対的主権者を立てることで、それを行うが、
    抵抗権や、三権分立などはない。

    そのような古めかしさをも持っている17世紀のこの哲学書の功績は、
    臣民の立場から見れば、市民的自由がいかなる前提によって成り立ちうるのか、ということを示したことにあるように思われる。

  • ようやく1巻を読み終わった、という感じ。わざとなのか、ひらがな表記が多くて非常に読みづらい。
    大半が言葉の定義についての説明。最後にようやく出てきた「自然状態」については非常に興味深くて一気に読み進められた。ここからどのように展開していくのか興味しんしん。やはり、内容の解説を聴くのと、実物を実際に自分で読むのとでは理解度はまったく違ってくると思えた。

  • トマス・ホッブズの主著。中世的人間観・政治観をラディカルに破壊し、感覚に基礎を置いた人間の考察、自然状態における人間同士の敵対関係、そしてそこから生じる社会契約について、緻密な論理を展開していく。

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