アメリカのデモクラシー〈第2巻(上)〉 (岩波文庫)

著者 :
制作 : Alexis de Tocqueville  松本 礼二 
  • 岩波書店
4.08
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本棚登録 : 163
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003400944

作品紹介・あらすじ

第一巻(一八三五年)でアメリカのデモクラシーの形成過程とその政治制度の運用について精緻な分析を行ったトクヴィルは、五年後に刊行した第二巻では、デモクラシーが人々の知的運動、感情、道徳などに及ぼした影響について考察する。

感想・レビュー・書評

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  • 出口治明著『ビジネスに効く最強の「読書」』で紹介

    1831年から1832年まで、ジャクソン大統領時代の米国社会を描いた近代デモクラシー論。

  • 本書では、民主制がいかにアメリカ人に影響を及ぼしているかが考察の対象とされており、第一部では、民主制の「知的運動」、第二部では「感情」に及ぼす影響が検討されている。第一部によれば、民主制は、アメリカ人に物理的享楽を大胆に志向させており、彼らは、一般性・無形式性・実用性を好んでいる。彼らの宗教には来世への関心が比較的弱い。とはいえ、その宗教は、秩序を破壊するものではなく、利益を求める上でも有効に機能している。第二部によれば、アメリカ人には、個人主義があるが、同時に結社を志向する態度がある。また、アメリカ人は、宗教の効用ゆえに物質的享楽への愛着が行き過ぎてはいない。

    トクヴィルは、アメリカ人に精神的な単純性や文芸における素朴さを見るとともに、平等が彼らに現世的利益を追求させていると考えている。だが、彼は他方で、宗教ゆえに物理的享楽への一定の歯止めがかかっていると見ている。彼によれば、民主制の立法者は、人々の宗教的関心を持続するよう配慮しなければならない。彼には敬虔なキリスト教信仰があるように見えるが、その議論には、宗教の政治的利用の必要性という冷徹な見方もうかがえる。宗教は、民主制の諸帰結のうちを悪しき部分を抑制する装置として不可欠ということになろう。

  • アメリカのデモクラシーを通じて、デモクラシーがその国民にどのような影響を及ぼすかを分析し、デモクラシーをよい制度として維持していくためにはどうすればいいかを考察した本。
    1840年代に書かれたとは思えない、優れた洞察力で書かれたものだと思います。

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