- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003402832
作品紹介・あらすじ
政治はつねに権力闘争である-。戦争の恐るべき潜在力をもつ国際社会に平和をもたらすことは可能か。恒久平和のための国際共同体樹立に向けて、外交は何をなすべきか。絶対的勝利と絶対的敗北をともに避けつつ、説得・妥協・圧力によって国益を調整し平和を勝ちとる、その外交の真骨頂に迫る国際政治学者モーゲンソーの古典的名著。
感想・レビュー・書評
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著者はハンスモーゲンソー。3冊あるうちの最終巻。読了に時間がかかった。
人類の究極の目標は世界国家の構築であり、それによって平和がもたらされると著者は考えている。そして世界国家を創造するためには「世界国家を支持する意思と能力のある世界共同体」の存在が前提だそう。今の世界にそれがないのは明らかである。
そこで、著者は平時からの外交による調整に期待している。外交のあり方、つまり定式についてはテーゼのようなかたちで提示している。外交というのは勝ち負けを決めるのではなく、いかに妥協点を模索するかということを意味するという。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東2法経図・6F指定 319A/Mo44k/Muranushi
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150503 中央図書館
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国際政治は、利益と利益のぶつかり合いであるということを前提として書かれている。この軸を中心として、バランスオブパワーと平和の問題について書かれているのが本書。
本書は、国際政治の世界に多くの論争を巻き起こした名著である。そのことと私自身の読解力のなさにより(読み方も悪いのだけど)、その凄さを消化することができていない。しかし、モーゲンソーが前提としている、人間社会(国際社会)は、利益と利益のぶつかり合いであることについては、大いに首肯できる。