第二次世界大戦外交史 (上) (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2015年11月17日発売)
3.75
  • (3)
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 148
感想 : 8
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784003403112

作品紹介・あらすじ

第二次世界大戦下、世界各国が展開した外交の全貌を描いた一大記録。日本外交がたどった最悪の過程を、厖大な資料によりながら描き出し、後代の日本に向けて警世の声明を伝える。政治・外交の前面に立った著者畢生の作品.上巻には、全49章中、日米開戦直前の「第28章 日本の最後協定案」までを収める。(全2冊)

みんなの感想まとめ

第二次世界大戦の外交史を深く掘り下げた作品で、著者の視点から日本と世界の関係性を明らかにしています。元総理大臣が執筆した本であるにもかかわらず、非常に読みやすく、広範な視野を持ちながらも奥深い内容が魅...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 元首相、芦田均による第二次世界大戦時の外交記録を紐解いた本。上巻はドイツのポーランド侵攻から日本の対米英戦突入直前までを記す。病床の中よくここまでの内容を口述筆記で書けたと思う。
    一般的な戦前・戦中史と違い、あくまで外交文書を元に当時の情勢を読み解いていく点がこの本の特徴と言える。あまり登場人物の思惑を解釈する方向に深入りしないため、余計な思想が入り込まないのは良い点だと思う。反面あくまで登場人物の言質ベースで話を進めるために組織的な動きが見えないのが玉に瑕だろうか。ただしそれを入れてしまうと前文で指摘した懸念が入り込む余地を生むため、仕方のないことかもしれない。官僚出身らしく自分の中で定めたルールを守っていると言ったところだろうか。
    この本で感じた印象としてはまずナチスドイツの異常性が挙げられるだろう。外交一つとっても都合のいいことは調子良く喧伝し、都合の悪い事には口をつぐんで誤魔化す悪い癖が見え隠れする。イギリスやアメリカはもちろん、ソ連や果ては同盟国であるはずのイタリアや日本ですらドイツに振り回され、戦争に巻き込まれていったように見える。
    次に当時の外交における松岡洋右と近衛文麿の無定見さである。特に松岡はかなり酷く、三国同盟賛成論者の筈の陸軍ですら第二次近衛内閣の末期には松岡から離れている。独ソの緊張関係にきちんと目を配っていればここまでアメリカを硬化させることもなかったのではないかと思える。
    最後にアメリカ側の外交担当者、コーデル・ハルの存在である。本書を読む前はルーズヴェルトが最大の主戦論者と考えていたが、ハルの方が急進的である印象を持った。対日対策のアメリカ側のもう一つの窓口であったジョセフ・グルーは日本の軍拡を苦々しく思いながらもギリギリまで対米交渉の継続を望んでおり、近衛・松岡・ハルがあるいは別の人間であればまた違った方向に進む可能性もあったと思わざるを得ない。

    上巻だけで500ページ及ぶ大著だった。下巻にも期待したい。

  • 貸出状況はこちらから確認してください↓
    https://libopac.kamakura-u.ac.jp/webopac/BB00268544

  • 図書館で借りた。
    岩波文庫の白(政治)の本。かつての総理大臣芦田均が記した、第二次世界大戦の外交史。
    「元首相が書いた本って…どんなやねん」なんて軽い気持ちで読んでみたが、良い意味で裏切られた。とても読みやすく、そして大局的で奥深い印象。
    第二次世界大戦の話は他の本だけでなく、ドラマやテレビ、学校での授業など繰り返し私の脳に刷り込まれているので、大雑把には把握しているつもりだったが、まだまだ勉強が足りないぞと言い聞かされたような衝撃を受けた。
    「第二次世界大戦の教科書」としてお薦めしたい本だ。日本側の一方的な視点だけでなく、米ソ英はもちろん、様々な国の事情でどうだったか、各々の観点での外交事情が記されている。

    戦前の人が書いた本ではあるが、読みにくさはほぼない。送り仮名が古めかしかったり、国名などの一部の漢字が一瞬考える程度だ。ホワイトハウスが「白堊館」とか。

  • 20200229 中央図書館

  • のちに 内閣総理大臣になった 芦田均 の第二次世界大戦の記録簿。チャーチルの第二次世界大戦記より わかりやすい

    初読で 理解できた テーマは
    *第二次世界大戦時の世界と日本の関係性
    *軍部の暴走、統帥権の濫用
    *政党と世論の無力さ
    *降伏に至る経緯

    上巻は 1939年9月 ドイツのポーランド侵攻(第二次世界大戦勃発)から 1941年(昭和16年)11月 ハルノートを受けて 東條内閣の日米開戦論へ。



  • 209.74||As||1

  • 芦田 均

全7件中 1 - 7件を表示

芦田均の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×