国富論 1 (岩波文庫 白105-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003410516

感想・レビュー・書評

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  • 大昔の本なんだけど、物事の考え方がとても合理的で、納得しながら読んだ。

    社会に、より良い秩序をつくるためには、個々人の善意や、道徳や良識などに期待するよりも、市場という一定のルールのもとで、個々人の「欲望」や「利己心」に任せたほうが、ずっと上手くいく、という考え方。

    この考え方こそ、オレが子どもの頃から漠然と思っていたことに近い。
    オレの言葉で言い代えれば、「欲望や利己心は、本能に基づくもので、とても強力なものだから、社会的に後付けされた善意や道徳よりも、より大きな力をもっている」ということだ。

    この力こそが、市場を形作る。
    ここでこそシュムペーターのいう創造的破壊も起こるし、様々なイノベーションが生まれ得る。
    計画経済や、フランスのような一握りのエリート官僚による計算された経済よりも、有象無象がそれぞれの欲望や嗜好性に基づいて多種多様なアイディアをぶつけあって市場で競争した方が、より合理的で豊かな市場が形成される。
    ただし、市場メカニズムが万全でないことは歴史が証明している通りであり、アメリカの金融市場のように、歯止めがきかない欲望が暴走したときは恐慌が起こる。
    政府がそれを調整する必要があるのは当たり前のこと。
    スミスの基本的な考え方には、今でも影響を受けてる。

    昔、イギリスからスコットランドへスコッチウィスキー飲みながら北上していったとき、グラスゴーを通ったので「あ、アダム・スミスが教えていた大学だ」と思って、わざわざグラスゴー大学に立ち寄った。
    ちょうど経済学の学会が開かれてた。

  • 原点

  • 現代では常識的なマクロ経済の知識を、18世紀時点での産業構造をベースに解説している。

    「労働は全ての価値の源泉である」
    シンプルだけれど今も昔も変わらない原則を力強く訴えかけてきた。

  • 遂に読むことができた。経済学を勉強しながらも未だに読んだことなかったので、教養のために読みたかった一冊(実際は計4冊から構成されているので、まだ1/4)
    最初は長編だし、訳が不自然だったので読む気が起きなかったけれど、内容が実用的で、分かりやすいためあっという間に読めた。
    経済学や社会常識では当たり前のことなんだけれども、特に以下の点について理解ができた
    ・貨幣ができた背景
    ・需要と供給が最適な一点に収束する理由
    ・賃金と労働力の関係
    ・なぜ弁護士は給料が高いのか
    ・自由競争と職業組合の対立

    ちなみに雑学的なことも学べた
    ・18世紀頃からじゃがいもがイギリスで主食として流行ったのは、それまで主食であった小麦よりも生産性が高かったから。
    ・ユニバーシティの語源はラテン語の組合→18世紀頃はある職業に就くためには組合で一定期間訓練する必要があった

  • 1この本がテーマとしている問題提起は何か? どんな問題を提示し、 どんな解決方法を提案しているのか?
    .産業革命当時の経済の状態とはどんなものか、またそれについてどんな政策が望ましいか、解決方法としては予定調和的な自由放任政策が望ましいと思われる
    2この本はどのように始まり、どのように終わったか?
    .初めは、すべての国民の労働はその国民が年々消費する生活の便益品の全てを国民に供給する、元々の原資であっって、それらのものは常に、その労働の直接の生産物であるか、あるいはその生産物で他の諸国民から購入されるものである。という話から
    終わりは、公共を欺きもし抑圧もしてきた階層の人々から来ているのである、という市場の競争を制限するとは常に取扱業者の利益になることで終わります
    3 あなたはこの本から何を学びたいか?
    .古典的経済学とはどういうものなのか
    4この本が同じジャンルの他の本と似ている部分、 違う部分はどこだろう?
    .経済学の本についてはまだあまり詳しくないのでわからない、当時の経済状況を細かく見ていると思う
    5 この本はなぜ重要なのか?
    .古典経済学の基本になる考え方を提唱している本だから
    6この本のタイトルは内容と合っているだろうか? あなたが本のタイトルを付け直すとしたら?
    .会っていると思う、付け替えるな産業革命時代の経済と理想政策
    7この本のキーポイントやコンセプトは何だろう?
    .産業革命時代の経済を見ながら、自由放任政策が望ましいと考えられる理由を述べていること
    8本の書き出だしをチェックして、作者は読者を引き込むために どんなトピックを展開しているか?
    .労働というのがかちの原資になっている話から始めている
    9 本で扱われているビジュアル・・・チャートラベル グラフ 写真図解から何を学んだか? それらの要素からどんな種類の情報を得ることができたか?
    .当時の経済の価格の移り変わりを見ることができる
    10著者は読者に対してどう考えてほしいと思っているのだろうか?
    .当時の経済状況から、自由放任政策が導かれるというようなこと
    11人に勧めるとき、どの章どんな情報を1番に取り上げるか?
    .序文における労働価値説の説明、
    12 作者はこの本をおもしろくするために どのような工夫をしているだろうか?
    .事実を淡々と述べて、どういう経済活度が行われているかを述べている
    13作者の主張のどこに賛成できるか?その理由は何か?
    労働が原資であるという.労働価値説などに賛成します
    14 テーマを説明するために作者がどのような事例を 出しているのか? 興味深かった例は?
    .当時の経済の流れを書いていて国の繁栄と衰退時の利潤の関係が繁栄時には利潤が減り衰退時には利潤が最大化していく話などが興味深かった
    15 この本を読んでいるときにどんな感覚になったか?
    .淡々とした事実から始まっていることが多くその通りだなあと思うことが多かった
    16 この本で最も重要な一文はどれか?その理由
    .労働はすべての価値の源泉である
    17本の内容を振り返って、自分にとって 一番さった箇所はどこか?
    . 労働はすべての価値の源泉である

  • 関西外大図書館OPACのURLはこちら↓
    https://opac1.kansaigaidai.ac.jp/iwjs0015opc/BB00107654

  • ◆3/7オンライン企画「その相談、あの本なら、こう言うね。F/哲学の劇場」で紹介されています。
    https://www.youtube.com/watch?v=1K0qT4_6lEk
    本の詳細
    https://www.iwanami.co.jp/book/b248528.html

  • ブックオフ 2019/05/22

  • 諦めました。難しい。

  • 「財産の大小はこの力の度合い、すなわちその財産によって購買または支配できる他人の労働の量、あるいは同じことであるが他人の労働の生産物の量に比例する」

    「労働こそ最初の価格」

    自分の労働と他人の労働で
    生まれた生産物を交換する。

    お金はその為の便利な手段。

    どうせなら、好きで得意なことで生産したい。

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著者プロフィール

1723~1790年。英スコットランドの社会哲学者、政治経済学者。主著に『国富論』『道徳感情論』などがある。

「2023年 『国富論(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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