理解社会学のカテゴリー (岩波文庫 白 209-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (124ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003420911

感想・レビュー・書評

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  • マックス・ウェーバーは好きだ。
    これは1913年に書かれた、一応独立した論文である。内容は方法論的、概論的なものであり、社会学的思考を展開するというよりもその基礎を論じている。それだけのものだから、物足りないと言えば物足りない。
    ひっかかったのは、社会集団に所属する「個人」を、ウェーバーが「原子」にたとえ、その個人(の行動)への理解から理解社会学が始まる、としているところ。
    私が思うに、「個人」と「集団」は別のものであり、ひとりひとりのモナド=個人を追っていけば行くほど、その複雑な心理や行動はどんどん範型から逸脱してしまうので、逸脱者=マイノリティを排除しない限り、「理解社会学」は成り立たないのではないかということだ。
    しかし1913年という時点では、まだ「個人」はここまで「多様化」しておらず、何らかの範型にたやすく分類できるように「見えた」のかもしれない。

著者プロフィール

1864-1920年。西洋近代について考察したドイツの法学者・経済学者・社会学者。代表作は、本書に収められた講演(1919年公刊)のほか、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(1920年)など。

「2018年 『仕事としての学問 仕事としての政治』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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