鯰絵――民俗的想像力の世界 (岩波文庫)

制作 : 小松 和彦  中沢 新一  飯島 吉晴  古家 信平 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 63
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (704ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003422717

作品紹介・あらすじ

安政二年の江戸大地震直後に、ユーモアと風刺に富んだ多色摺りの鯰絵が大量に出回った。鯰絵とそこに書かれた詞書には世直しなど民衆の願望も表象されていた。日本文化の深層を構造主義的手法で鮮やかに読み解く日本民俗学の古典。カラー図版多数

感想・レビュー・書評

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  • 鯰絵って知ってますか?江戸時代の大地震の際に庶民の間に広まった風刺画です。地震のメカニズムを科学的に考えるなんてことがなかった時代に人々がどのように地震を感じていたか興味ありませんか。
    *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます*
    http://opac.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB50100032&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • 文庫になったのを知って再読したのだけれど、昔気付かなかった新たな刺激に満ちた本だった。百太夫、恵比寿、細男の舞、いろんなものが星雲状に回転しつつある。

  • 安政の大地震の後、江戸では「鯰絵」というものが流行ったそうです。地震は地中の鯰が引き起こしていて、それを押さえているのが要石、という民間信仰に基づいたもの。そこから見えてくる庶民のユーモアや、民俗学的な解析が面白い。図版が沢山収録されているので、それを眺めているだけでも楽しいし。

    しかし文庫で600ページ越えは相当分厚いので、読みきるのにかなり時間がかかりました(苦笑)。3部構成なんですが、2部以降は横道に逸れているので、無理に読まなくても良かったかも。あんまり分析しすぎると、ちょっとこじつけっぽく思えてきちゃうというか、考えすぎのような気がしてこなくもないので・・・。作者が参考にしてる柳田やその他モトネタの日本の民俗学者の本を読むほうが話が早い気がしました。でもこれを日本人じゃなくて外国人が書いたっていうのはすごい。

  • レヴィ=ストロースのような構造主義人類学的手法で、日本の民俗を分析してみるとしたらどうだろう? この本が面白くないわけがない。
    著者アウエハントはオランダの人類学者で、なぜか日本を研究テーマに選んだらしい。柳田国男に接触し、教えを受けたこともあるようだ。
    巻末の中沢新一氏の解説によると、オランダはフランスより早く構造主義的な思考での人類学を実践していたらしく、この流れはフランスの人類学とは一応、別の流れである。ただしアウエハントはレヴィ=ストロースの影響を多大に受けているようで、本書にもレヴィ=ストロース風の数式が出てくるし、考え方もよく似ている。逆にレヴィ=ストロースがこの本に触発された部分もあったらしい。
    本書の刊行は1964年、柳田国男没から2年後だ。
    主題は安政2年(1855年)に江戸を襲った大地震の直後、江戸庶民のあいだに広まった「鯰絵」である。鯰は地震をもたらす破壊神であるとともに、「世直し」の契機をもたらし世に新生をうながす再生/創造の神でもある。
    本書では「鯰」のほかに、石神やらヒョウタンやら河童やら、様々な民俗学的主題にも話がどんどん広がっていく。
    結局鯰のイメージは雷神=弁慶=金時(金太郎)どんどん重なっていきながら、両義的な象徴として民衆のあいだに広まってゆく。そして、アウエハントはレヴィ=ストロースばりの構造分析をやってのけるのである。
    非常に清新な書物であり、面白いことこの上ない。この「新しい」本が、岩波文庫から出たということに、なぜか不思議な感じを持つ。

  • C.アウエハント『鯰絵 民俗的想像力の世界』岩波文庫、読了。地震は鯰が起こすもの--安政の江戸大地震直後に、ユーモアと風刺に飛んだ刷り物が大量に出回った。文化の深層を構造主義的手法で読み解く日本民俗学の古典。江戸民衆の想像力の深さには圧倒される。大著ながら図版も多く読みやすい。

  • 岩波文庫 080/I
    資料ID 2013200075

  • 祝復刊!祝文庫化!

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    「安政二年の江戸大地震直後に、ユーモアと風刺に富んだ多色摺りの鯰絵が大量に出回った。基本モチーフは、「地震鯰」「鹿島大明神」「要石」。鯰絵とそこに書かれた詞書には世直しなど民衆の願望も表象されていた。日本文化の深層を構造主義的手法で鮮やかに読み解く日本民俗学の古典。カラー図版多数。(解説=宮田登・中沢新一) 」

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