フランス文学案内 (岩波文庫)

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レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003500019

感想・レビュー・書評

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  • フランス文学の入門書としてとてもよい本だと思う。
    時代背景や、代表的な作家・作品の解説が、わかりやすい。

    作品解説に、昔読んだことがある作品がいくつも出てきて、もう一度読んでみたくなった。以前はわからなかった作品の深いところが、今ならわかるようになっているかもしれない…。

    このシリーズの『ドイツ文学案内』を、ちょっと前に読んだところだが、筆者の語り口が、『ドイツ…』はドイツらしく、『フランス文学案内』はフランスらしいのが、読んでいて何とも楽しかった。
    筆者のフランス文学への愛が感じられる。

  • 文学史を知りたくなって読んだ。文学案内であって文学史ではないので当然だが、文学史としての比重はやはり少なめ。フランスには優れた文学者が多すぎて、この手の本を書くのはかえって大変難しいということは察した。

    『フランス文学は人間に関する連続講演であり、人間学の教程である』らしい。私がバルザックを読んで感動するよりも感じたのが「勉強になるなあ」ということだったのも割と自然なことだった模様(写実主義ならなおさら)。しかし文学の目的が人間の研究なら、それ人文科学でいいじゃんとなってしまうが、実際二十世紀から文学はそれが読者に起こす効果や印象の方に重心が移っているらしい。現代に近づくほど、「表現の可能性を追求」とかいって取り付きづらい作品が増えているのもようやく納得できた。その他、今更ながら文学を書く目的というのはいろいろあるということを実感。今後は以前よりもニュートラルに文学を読めるようになる気がする。

  • これは保存版。
    わかり易いフランス文学入門。
    「天井桟敷の人々」、「地下鉄のザジ」も登場。
    サガンも気になるところ。
    好きなのは、戦中、戦後の作品が多い。

  • 渡辺一夫 「 フランス文学案内 」フランス文学=人間学 という命題により 体系化している。時代背景と文学特性の関係性を知ると、さらに フランス文学の面白みが 深くなる

    16世紀〜ルネサンス→ユマニスム精神
    *ラブレー〜荒唐無稽な物語のなかに カトリック教会への風刺→無益な強制から解放された人間の喜び
    *モンテーニュ「エセー」〜人間そのものを描く→人間の二重性、意識の相対性→人間研究の金字塔

    18世紀〜啓蒙主義、感性重視の文学
    *ヴォルテール「哲学書簡」思想の進歩→民衆の自覚。人間を外面から捉える

    19世紀〜ロマン主義、自然主義、象徴主義など
    *ユゴー〜ロマン主義、ナポレオン3世との戦い、「劇こそ完全な詩である〜完全な詩は相反する調和の中にある」
    *デュマ「モンテクリスト伯」
    *バルザック「人間喜劇」環境から人物特性を
    *ボードレール「悪の華」いろいろな感覚や概念の間にある交感を理解→みずからの感覚世界。小宇宙

  • フランス文学に興味ある人は一回読むといいのではないかと思います。
    背景知識も身に付くし、読みやすいです。

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  • フランス文学の中でどの時代、どのジャンルの作品に挑戦していくかのとっかかりを見つけたり、読書の幅を広げていく際に有用だろう。そういう意味で、図書館で借りるのではなく手元においておきたい一冊である。

  • サイズ的にちょっと調べるのに便利。

  • フランス文学史の勉強のために利用しました。

    「はじめての人にもわかりやすい」ことを重視している本だと思います。とても平明な文章で書かれていますし、予備知識も必要ありません。フランス文学史の入門としてはもってこいの一冊ではないでしょうか。非常に助かりました。

    いろいろな都合がある(あった)ことは容易に想像できるのであまり否定的な言い方をしたくはありませんが、満足できなかったのは次の2点です。第一に、人名や作品名に原語表記が添えられていないこと。巻末にあいうえお順の索引が付いていますが、若干面倒なのでその出てきたところにつけてほしかったです…まあ、縦書きですし、紙数の都合もあったでしょうが…
    第二に、20世紀の内容が若干薄く感じられること。これは、この本が増補されているとはいえやはり少し前に書かれたものであることもありますし、20世紀はまだ記憶に新しく、さまざまな物事が時の流れによる選別を受けずに残っている状態なので概観しづらいためだからでしょう。しかし、やはり自分たちに一番身近な時代であるからこそより理解したいですよね。人名と作品名がたくさん挙げられているうえ、作品の多くについてはあらすじもあまり説明がありませんでした。フランス文学史を勉強される方は、20世紀の内容についてはべつの本にあたって内容を補う必要があると思います。

    などなど、不満を多く言ってしまった感じは否めませんが、しかしとても分かりやすい良書だったことは違いありません。入門としては、おすすめです。

  • 090404(a 090426)
    100422(a 100519)

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著者プロフィール

フランス文学者。1901年、東京生まれ。1925年、東京帝国大学文学部仏文科卒業。東京高等学校(旧制)教授を経て、48年、東京大学教授、62年、同大学名誉教授。文学博士。1975年、逝去。主な著作に『フランソワ・ラブレー研究序説』『フランス・ユマニスムの成立』『フランス・ルネサンスの人々』『戦国明暗二人妃』『世間噺・戦国の公妃』『世間噺・後宮異聞』など、おもな翻訳書にエラスムス『痴愚神礼讃』、ラブレー『ガルガンチュワとパンタグリュエル物語』など。



「2019年 『ヒューマニズム考 人間であること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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