読書という体験 (岩波文庫)

制作 : 岩波文庫編集部 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 85
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003500200

作品紹介・あらすじ

熱い気持ちで読んだ本で経験したことの方が、実際に経験したことより今日の私にとっては何倍も大切な思い出になっているのだ-香山リカ「読書だって"人生経験"」。学者、作家、ジャーナリスト、俳優など、三四人の多彩な筆者による、さまざまな読書という体験。

感想・レビュー・書評

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  • 2007年刊行(初出2003~2006年)。やや岩波文庫の宣伝臭さを感じなくはないが、読書好きの識者が、読書の楽しさ、影響された書籍、その時感じた想いを語るエッセイが面白くないはずがない。まぁ、テーマが「読書」ということで、ある人は啓蒙的読書論、個人的読書経験談、好みの書の書評、演劇や映画との関係で、ある意味多彩だが、雑駁とも…。

  • 誰かに紹介されて読んでみた一冊。本を読むということの楽しみ、奥深さ、スタイル、、を多くの識者が語った短編集。正直内容が難しすぎる哲学的な人もいれば、すんなり入ってくる物語みたいな文章の人もいて読んでいてそんな比較も楽しかったし、自分が書くなら何を書こうかな、とか考えてみたりしながら読めました。読書が好きな人に読んで欲しい一冊ですね。

  • 岩波文庫フェアで発行する小冊子「読書のすすめ」に34名が寄稿している。
    こういう1つのテーマ(あるいはタイトル)を与えられて、独自の考え方を披露しなくてはならない場合、発行元である岩波文庫に主ねって文章を書く人、読書がいかに有益であるかを説く人、自分はどういう本を読んで来たかを紹介してくれる人、などなど、それぞれのカラーが出て面白い。
    多分、自分でも1つのテーマを与えられたら、その路線を踏み外すことは出来ないと思うので、全く違う切り込みをして、でも最終的には、それが読書体験となんとなく関連があるという斬新なエッセイに惹かれる。
    本書収録の中での秀逸エッセイは、女優の渡辺えり子さんの「伊豆の踊り子」と私。
    女優としてやってみたい役は何か?
    そんなことをあまり考えずに、与えられた役をコツコツと真剣に演じて数十年。実は演じたかった役が伊豆の踊り子の踊り子だったと気がついた!という導入部から、嘘か真か、踊り子にまつわる話、映画の演出と原作の比較etc.
    笑いと涙を誘う(まるで彼女の演技を観ているかのような)文章に引き込まれる。

    正統派のアンサーの中では、平野啓一郎氏のものがよかった。三島由紀夫に触発され、彼の作品に触れられる作家を制覇していったのが読書に嵌るきっかけだったこと、今後、自分がどういう作家であり得るかは、どういう読者であり得るかにかかっていると、など淡々と語っているエッセイに好感を持った。

  • 内容的には「岩波文庫という体験」になっているので、少々偏りがあるような気が。自分の岩波文庫体験だが、学生時代に20~30冊読んだ程度。それも読みたいからではなく、授業で必要だからというのが主な理由だったような。だから岩波文庫にはあまりいいイメージはない。読みたくて買って印象に残ってるのは「いきの構造」かな。(あの立方体に興味がわいて「表紙買い」した)
    サラリーマン時代には岩波文庫を読んだ記憶はない。最近やっと少しずつ読み始めて、この年になって古典の面白さもわかってきたような気もするが、死ぬまでにどれぐらい読めるのだろうかと考えるとちょっと憂鬱になる。基本的に岩波文庫を読む人というのは時間に余裕のある人なんだろうなとは思う。

  • 斎藤美奈子など。第三弾。

  • 読書だって、体験だ。

    岩波文庫は少し遠いけど、岩波少年文庫は小さい頃からの友達だ。岩波には、折り目正しく付き合う相手、という気がする。岩波少年文庫にもハチャメチャな話はあるけど、どんだけハチャメチャでも相手は由緒正しき名家の子どもというような。

    角田光代「本のリズム、暮らしのテンポ」、斉藤美奈子「オマケ集めでもいいじゃない」、多和田葉子「本は麻薬」あたりに共感。

  •  「読書のすすめ」に掲載されたうち有名な34人のエッセイが収録された本。
     読書という体験がその人の人生に何をもたらした(ている)のか。34人が書いたならば、当然、34通りの体験があるわけだが、本を読み進むにつれ体験には多くの共通点があることに気づく。若い頃、主に学生時代に多くの本を夢中になって読んだこと、そして誰もが知っているような古典や名作が読まれていることである。
     彼ら彼女らが本を読んでいた時代とは違い、インターネットが普及し、電子書籍というものまで現れた。著作権の切れた古典は青空文庫で読めるし、お金があればオンラインショップで本を注文できるなど、本は比較的楽に手に入るようになった。
     この本を読んでいると、まず本を手に入れるところから始まり、渇望して手に入れた本をボロボロになるまで読み込む34人の姿が思い浮かぶ。若き頃のあの人たちのような読書体験をしているのか、考えさせられる本であった。

  • 都市生活のよさはムラ社会と違っていつでも一人になれること。本を読まない人は教師になる資格はない。本を読み、勉強し続け、知識を得る喜びを常に味わい続けているものからは知識に対する憧れの熱気が発散される。
    読書は最重要の文化である。
    文庫本のような優れた本は海外にはない。これは日本が世界に誇る本の種類だ。
    読書以外に文学、歴史、思想といった教養を身に付ける方法はほとんどない。
    教養がなくても日常生活をつつがなく送り、幸せな人生を全うすることができる。
    教養がどうしても必要なのは、長期的視野や大局観を得たいと思うときである。長期的視野や大局観を持つとは時流に流されず、いったん自分を高みにおき、現象や物事を俯瞰しつつ考察すること。

  • 内沼晋太郎さん『本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本』で角田光代さんの項が紹介されていて、気になった本です。岩波文庫だからいまいちの装丁かな…と思っていましたが、思ったより粋で嬉しくなりました。

  • 著名人が影響を受けた本を紹介する作品。他人がどんな本を読んでいるのかを知ることは面白い。もちろんこのサイトも

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