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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784003600191
感想・レビュー・書評
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夏目漱石の未読の小説を読んでみようと思ってKindleの青空文庫で読んでみた。まだ親と同居して働いたこともない都会のエリート青年が女性問題で家を飛び出して死ぬつもりで一人で駆け落ちし、坑夫を斡旋するポン引きに引っかかって銅山に連れていかれて山に入る、というだけの物語なんだけど、当時の明治末期のエリート青年の悩みを独白調でくどくど書かせたら夏目漱石はピカイチなんだな、と感じた。そして、書かれていることは時代によらず普遍性を持つ部分が多分にありそう。その辺がいつまでも読み継がれる所以のように感じた。
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小説の内容が云々よりも、当時の「蒸発」の一種をみたようで、おもしろかった。
東京の中流階級の家にうまれた男の手記の体裁をとる。女絡みの出来事をきっかけに自殺を考え、次いで世捨て人になろうと考えたやさきにポンビキに拐かされ、足尾銅山に連れられて坑道を体験したのち、坑夫になろうと決心したものの健康診断で気管支炎と診断され、帳簿管理の仕事をあてがわれて数年後に東京へ戻るとゆう筋書き。
前半から中盤は落ちこぼれた知識分子が頭脳を無駄遣いしているような、江戸時代の黄表紙本みたいな文章。最近漱石独特の宛て字があまり好きでないことに気がついた。
物語性に乏しいとゆうことで従来あまり注目されてこなかったどころか、不完全なカタワな作品とみられてきたらしい。個人的には、徳田秋声の『あらくれ』をすこし思い出させる。はじめの、さわりの部分とゆうか、放浪にでる動機は中々はっきりしているが、その後の放浪になるととりとめのない展開が続くところとか。
こんなやついるなーと思わせる一方で、一向に主人公や周辺人物の革新的性格や思考がつかめないところとか。結局、人間は物差しでは測れないものだと気づかされる。
……ただ、『追われゆく坑夫たち』(岩波新書)を読んでいると、現実の坑夫はこの物語の中で描写されるよりも悲惨な生活を送っていたらしい。(尤も、同書の舞台は漱石よりもずっとあとの昭和年間の日本。) -
14,32,34,50頁
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自分のいる環境について考えさせられる作品
とても評価する -
人間どんな過酷な環境にいようが、そこに居続ければそこが当たり前になり馴染んでいくものなのだろうと思った。
実話の作品のようなので、でっち上げの展開がなく現実味があった。 -
著者:夏目漱石(1867-1916、新宿区、小説家)
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