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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784003600290
みんなの感想まとめ
多様な短編が収められた作品は、特に保吉シリーズが印象深く、作者の個人的な視点が色濃く反映されています。各話には、独特のタイトルやストーリー展開があり、短いながらも読者に強い印象を残します。特に「お辞儀...
感想・レビュー・書評
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保吉シリーズ
「保吉の手帳から」
「お辞儀」
「あばばばば」が入っている
「あばばばば」を読んだことがなく、実に短い話なのだが芥川龍之介の可愛さを感じる作品だった
著者の生い立ちを多少知っていると女性の見方、感じ方にまた味わいがある
奇っ怪なタイトルだけれどタイトル伏線回収物とも読めるし、導入の店の居心地、懐かしさと店頭の娘から感じるものの対比
はたまた一気に空気が変わるかのような冷め方
とにかく短いのに印象に残った
ところで鰊の燻製って食べたことないのだけど美味しそうです
あと「社会主義早わかり」ってタウンページのような物なんですかね?無知でよくわからん
最後急にセピア色になる終わり方
祝日だからとだらだら積読消化をしていたら良いものに出会えました
あれっ
今4時なんですけど?あばばばば -
中期以降の芥川龍之介には、家庭のありようについて
あるいは父としてのありようについて思索するような作品も目立った
「妙な話」
赤帽の男にいつも見張られているような気がして
留守の夫を裏切ることができない妻の話
「母」
幼い我が子を失った女が、隣家の子供も同じ病で死んだと聞き
喜びと罪悪感を同時に感じてしまう
「仙人」
一念を貫いて仙人になった百姓
真偽不明の伝説的存在であるが、それは芥川じしんの願望かもしれない
「庭」
滅びゆく旧家の庭で育ちながらも幸福だった
そういう少年時代の思い出を胸に秘めて油絵画家になる男
「一夕話」
教養のある男が、囲った芸者に教育を施すのだが
それはある意味、女の中身が気にくわないと言ってるようなものだった
「保吉の手帳から」
海軍学校に英語教師として勤める保吉は
軍の権威をかさにきた人々に
時折、皮肉をぶつけてやりこめることもあった
芥川は鎌倉に住んでた頃、実際に海軍で英語教師をしていたのだが
まあ腹に一物あったんだろう
芥川の妻は海軍将校の娘である…思い切った作品を書いたものだ
「お時儀」
通勤中、英語でものを考えていた保吉は
なぜか大胆な行動にでてしまい、そんな自分に戸惑うのだった
「あばばばば」
保吉が行きつけの雑貨屋で、恥じらってばかりいた若いおかみさんが
子供を産んだとたん、ふてぶてしいカカアになってしまう
「金将軍」
大陸侵攻のさい、小西行長は金応瑞に打ち取られたらしい
そんな朝鮮の偽史をタネに、話は日本の歴史教育批判へ飛んでいく
「文反古」
東京の女学校で教育を受け、意識ばかり高くした小娘が
芥川龍之介の「六の宮の姫君」を大批判する
それを目にした作者は憤りつつも
彼女の境遇につい自らを重ねてしまう
「雪」
雪に覆われた山脈を見て女の肌を妄想する芥川であった
「詩集」
売れ残った詩集は小さな紙袋に作り替えられて若い林檎を包むのだった
「ピアノ」
大震災の傷跡残る横浜で打ち捨てられたピアノがひとりでに音を鳴らす
「死後」
死んだはずの自分がなぜか生き返ったので
自宅に戻ってみると、妻は何者かとすでに再婚していた、という話
仕事人間芥川の自己嫌悪を描いた悪夢の話である
「年末の一日」
昼まで寝て、飯を食い
編集者との打ち合わせをこなしたあと、漱石の墓参りに向かう
久々に訪れた広い霊園の中で、目当ての墓を見失い
同行の編集者に冷笑された気がする
帰りの坂道では、運搬業者の荷車を後ろから押してやる
一年半後、骨になった芥川も自分の墓に入ってゆく
「悠々荘」
鵠沼の荒れた別荘を前に、所有者の消息をあれこれ想像して
勝手に死んだと決めつける
「貝殻」
15の断章形式にまとめられたショートコント集
愛すべき人間性が非人情な状況で立ちのぼる
「浅草公園」
無声映画を想定したと思われるシナリオ作品
父とはぐれた少年が、不安な気持ちで浅草界隈をさまよい歩く
すべての幸せと不幸せが欲望に集約されて沸き立つ街に父は消えた
アバンギャルドな絵づくりを強く意識している一方
直後に第一の自殺を試みた芥川の、自己陶酔も微妙に感じられる
それ無責任だよなあ
「機関車を見ながら」
人はみな人生のレールを走る機関車にすぎない
客さえ乗せなきゃ転覆しても喜劇だ -
★4 「妙な話」「母」「仙人」「一夕話」「保吉の手帳から」「お時儀」「あばばばば」「貝殻」「浅草公園」
保吉シリーズが特に好きかも(竜之介さんの姿が垣間見える) -
年末に読みました。
芥川の、私小説のようなものの詰め合わせのようで、とても楽しめました。 -
年末年始の日々に読むのに最適だった!
文章の文字ひとつひとつの隙間からピィプゥ風が吹きこんでくるようだ。
ひとけのない小径を昼に歩いている時の、時期特有の寂しさをさわやかに感じるあの感じがずっとあって気持ち良い。 -
短編集。すでに読んだ話もちらほら。何か特別面白い話があるわけではないが惹かれる。妙な話のオチはわからない。
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2023.12.19
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芥川の短編集。
一つ一つの長さが、電車での移動中に読むのにピッタリだった。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/701638 -
1921(大正10)年から1927(昭和2)年、芥川後期から晩年の作品を集めた短編集。
芥川は長編に向いていなかったのか、いちど長編小説に着手しながら挫折したらしい。短編と言ってもかなり短いものが多いし、理知的に構成し、皮肉などを効かせちょっとしゃれた感じで簡潔にまとめ上げるスタイルだ。その分濃縮されているとも言えるが、登場人物が躍動して自己生成的に出来事が連鎖する、ということは一切起きない。
この細身の文学は、常に芸術性を感じさせるが、やはり深く切実なものを印象づけるのは最晩年の『歯車』などだろう。芥川のそうした作品も読み返しておきたくなってきた。 -
12/27は
浅草仲見世記念日
所収作「浅草公園」は、当時の仲見世の様子がありありと浮かんでくる作品。 -
芥川の文庫本を購入するのは久しぶり。
知っている話も含まれており、以前のような感動を得られなかったのが残念。
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芥川龍之介の作品
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感想 :

あばばばばに関してでしょうか?あばばで言うと子供をあやしている娘を見て何気に地の文で即後ろを向いて立ち去ったと...
あばばばばに関してでしょうか?あばばで言うと子供をあやしている娘を見て何気に地の文で即後ろを向いて立ち去ったとわかる描写が印象的でした
あれほど興味を持っていたのに母という瞬間、成長を見た途端に「保吉は女を後ろにしながら」とさらりと書かれている所に唸りました
でも実はこの本に限って言うと1番感銘を受けたのは「死後」だったりします
あばばもそうですが私小説の香りもする作品群の中で、多分この頃の芥川は作風を変えてチャレンジしていた時だと思うのですがこんなのも書いていたのかと衝撃でした
所謂夢オチではあるけれど夢とわかってからの自分が見たものだけれど違うんだと自答するまるで日記を読んでいるかのような。ここでも母という単語が出てきて芥川の形成するウェイトの大きさを確認しました
「死後」を挙げられたの、私もまったく同感です。あの作品の、まるで小説ではなく、私的な記録を覗き見している...
「死後」を挙げられたの、私もまったく同感です。あの作品の、まるで小説ではなく、私的な記録を覗き見しているかのような質感は、短編集の中でもひときわ際立っていますよね。夢だと意識していても、「自分は確かに見た」という感覚を簡単には否定できず、そして「母」という言葉が繰り返し浮かび上がることで、精神構造の中でほとんど重心のような役割を果たしているのが感じられます。
それと同時にこんなのと戦う職業は大変だなと今更に思いました