病牀六尺 (岩波文庫 緑13-2)

  • 岩波書店 (2022年2月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (238ページ) / ISBN・EAN: 9784003600399

作品紹介・あらすじ

『墨汁一滴』に続いて、新聞『日本』 に連載(明三五・五・五—九・一七)し、死の二日前まで綴った日記的随筆。病臥生活にあってなお俳句を詠み、病状報告とともに時評・絵画論などを著し続けた。溢れる創造力と好奇心をもって、表現することに最期まで挑んだ子規の姿がここにある。(解説=復本一郎)

みんなの感想まとめ

病床にありながらも、創造力を失わずに表現活動に挑み続けた姿が印象的な作品です。日記的な随筆として、壮絶な病状や日常生活、さらには俳句や評論、絵画論に至るまで、多様なテーマが幅広く描かれています。著者は...

感想・レビュー・書評

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  • 正岡子規の闘病日記。
    痛みを感じずには読めません。

  • 日記的な写生文。
    ほか、評論や俳句も満載で、布団の中で全てが綴られたとはとても思えないほど幅広い洞察。面白い。

  • 久方ぶりに再読。しかも、若い頃と視点が全く違う、食の点から^o^
    なるほど、残念なことに、早くお亡くなりに。
    夏目漱石の「漱石、ジャムを舐める」と同様、食は大切だと感じた再読本でした。

  • 新聞『日本』に連載されていたもので、死の二日前まで綴った日記的な随筆。
    壮絶な病状、病臥生活にあっても俳句を詠み、時には絵画論、時には時評、そして病状報告など。
    日々の生活、町の様子、交友なども描かれます。
    死に至るまで意欲的に創造活動を行い、さらに仰臥した状態で写生画も。
    表現することに最期まで挑んだ子規、最後の姿。

    病床六尺、これが我世界である。しかもこの六尺の病床が余には広過ぎるのである。僅かに手を延ばして畳に触れる事はあるが、蒲団の外へまで足を延ばして体をくつろぐ事も出来ない。 ー 7ページ

    余は今まで禅宗のいはゆる悟りといふ事を誤解して居た。悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思って居たのは間違ひで、悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった。 ー 43ページ

  • 布団に寝ながら精力的に文化に触れたり人と交流していく正岡子規でも後半になると苦しく何もすることができない、する気になれないと書いている。とてもきついことだけど闘病の身の私としてはこの気持ちが自分だけではないという感じがしてまた頑張ろうと思う本。
    とはいえ、病気の苦しさばかりを書いているわけではない。

  •  正岡子規の随筆。新聞掲載されたものであるが、結核で、35歳の若さで死ぬ二日前まで執筆(口述筆記)していたとは、まさに驚愕であり、ところどころ病苦に苛まれるところもあり、想像を絶するものである。
     それにしても、その語るところは俳句だけに留まらず、比較日本画論、西洋画、自らの写生、教育論、食事に係ることなど、多岐に渡り、それが六尺の病床から出たものとは見受けられぬ素晴らしさがあり、まさに刮目すべきものである。
     勿論文体は古くはあるものの、その捉えるところの審美眼は確かなものと言えよう。
     それにしても、冒頭の「病床六尺、これが我世界である。しかもこの六尺の病床が余には広過ぎるのである。僅かに手を延ばして畳に触れる事はあるが、蒲団の外へまで足を延ばして体をくつろぐ事も出来ない。」文章は、紛うことない名文であろう。

  • 正岡子規、初めて読む。
    正岡子規博物館に行く前に1冊くらいは読んでおいた方がよかろうと読んだ本。

    死の2日前まで綴られる彼の日々や意見は、昔ながらで面白くも、あまりにも現代とも私とも違いすぎておとぎ話のようにも思える。
    ただ、写生を文章として行う点は面白い。その言葉が聞きなれない言葉でやはりおとぎ話のように思うことがあることも面白い。

    博物館も、この本を読むことでより面白く感じられた。
    ぜひ、本書を読んだならば、正岡子規博物館にも行って欲しい。本書ででてきた絵画や、どのような状態で書いていたのかも知ることが出来て、プチ正岡子規マニアになれた気がする。気でしかないが。

  • 俳句、書画、日記
    日記には日々の献立や病状、看護のこと等
    あまりに観たままそのまま思うままで
    次第に読むのが苦しくなってきた
    それにしてもよく食べて一時もじっとしていない
    世の人が気長に見えるのも無理はない

  • N049

  • "何事によらず革命または改良といふ事は必ず新たに世の中に出て来た青年の仕事であつて、従来世の中に立つて居つた所の老人が中途で説を飜したために革命また改良が行はれたといふ事は殆どその例がない。"(p.78)


    "草花の一枝を枕元に置いて、それを正直に写生して居ると、造化の秘密が段々分つて来るやうな気がする。"(p.166)

    "いろいろに工夫して少しくすんだ赤とか、少し黄色味を帯びた赤とかいふものを出すのが写生の一つの楽しみである。神様が草花を染める時もやはりこんなに工夫して楽しんで居るのであらうか。"(p.167)

  • タイトルから病床のみからの視点から見た随筆なのかと思いましたがそうでもなかったです。新聞から、お弟子さんからといった視点が多かったですね。現代人にもささる一節も割と多いので、読んで損はないと思います。

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