新編 中国名詩選(上) (岩波文庫)

制作 : 川合 康三  川合 康三 
  • 岩波書店
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  • 本棚登録 :30
  • レビュー :2
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003700013

作品紹介・あらすじ

三千年の歴史を有する中国の詩-そこには、道への志、政治批判、友情、望郷、恋愛、山水、仙界への希求など、自然と人間の万象がうたわれてきた。選りすぐった上古から清末までの五百首。核心を射貫いた解釈が、漢詩本来の芳醇で躍動する息吹を甦らせる。

感想・レビュー・書評

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  • すばらしいの一言です。

    中学のとき、実はちょっと漢文好きだったなって人は意外といるのでは?
    かくいう私もその一人ですが、国語の授業以外で触れる機会はなかなかありませんでした。

    いつか読みたいな、と思っていたら、図書館でたまたま出会ったのがこれ。
    上中下巻、それぞれ500ページくらいありますが、
    いずれも原文・書き下し文・現代語訳のほか、充実した注釈と解説がついていて、
    「漢文は好きだったけど文法は苦手・・・」みたいな人でも安心して楽しめます。

    現代語訳もただ説明的に訳すのではなくて、
    女の人が書いたという設定の恋の詩なら「あなたを待ちます」みたいな文体で、
    狸奴(猫の俗称らしいです)は「にゃんこ」と訳すような、
    学者先生のいじらしいほどの努力が垣間みえて、
    ちょっと笑えて楽しく読めます。

    上中下巻と順に時代を追いながら、
    上巻は「詩経」に始まって下巻は元・明・清の時代まで、
    漢詩の歴史を気軽に、かつたっぷり楽しめます。

    ◆個人的な感想◆

    読む前は、漢詩といえば
    「国破れて山河あり 城春にして草木深し」みたいな
    壮大なスケールで描かれた情景が魅力だと思っていました。

    読み終えた今ももちろん、日本にはない大陸的なスケールで描かれるそうした風景が漢詩の魅力のひとつだという思いは変わりません。

    一方で、「たけのこはおいしいな」みたいな身近な題材を歌った漢詩や、たった五十六文字でゴシックロマンの重厚な物語を読んだような感慨を与えてくれる幻想的な詩など、
    教科書の世界では知ることのできなかった魅力も知ることができました。

    2018年上半期の読書でぶっちぎりの満足度でした。
    こんな素晴らしい本を書いてくれて、世に送り出してくれて、そして私に出会わせてくれてありがとうと言いたいです。

  • 全3巻。

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