アシェンデン―英国情報部員のファイル (岩波文庫)

著者 : モーム
制作 : W.Somerset Maugham  中島 賢二  岡田 久雄 
  • 岩波書店 (2008年10月16日発売)
4.04
  • (10)
  • (10)
  • (4)
  • (1)
  • (1)
  • 本棚登録 :79
  • レビュー :11
  • Amazon.co.jp ・本 (481ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003725047

アシェンデン―英国情報部員のファイル (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • モームは、第一次世界大戦中にMI6のスパイとして活動していて、この作品はその経験に基づき書かれているために、スパイ小説の草分けとして知られている。舞台は中立国であるスイスや10月革命前夜のロシアのペトログラードで、特に前半はドイツとの諜報合戦が描かれていたりしていてそのようにも読めるが、全編を通して一貫しているのはモームの人間への強い関心であろう。愛情や憎しみ、虚栄心や執着心、高貴さと退廃、さまざまな葛藤や相矛盾する感情がユーモアを交えながら切々と描かれている。
    個人的には背景として具体的な時代状況が設定されていて、当時のスイス、イギリス、ロシアが垣間見えるところも面白い。

  • スパイ小説は結構好きでわくわくしながら読み始めたら、やっぱり面白かった。
    どちらかというと古典の部類に入るのかもしれないけど、一編ごとのスリルは全く古びていない。

    売国奴のラストがちょっと悲しかったかな。一癖ある登場人物たちがとても魅力的だった。ほんとうにこんな人たちがいたんだろうか。いたんだろうな。

  • スパイ経験のある著書が描いた、第一次世界大戦頃のスパイ小説。の割には後半は人物の人生ストーリーが多い。

  • スパイ活動のなかにも皮肉な眼が。

  • MI-6のスパイとして活動していた作家が描くスパイ小説。主人公はジェームスボンドのように、派手な活躍があるわけでなく、地味で目立たない活動だが、知的な会話や精緻な筋書が物語に読者を引きずりこむ。映画「裏切りのサーカス」が楽しめた人には、楽しめると思います。

  • う~ん、全然面白くない。こりゃ、エンタテイメントじゃないわ。

  • 感想未記入

  • 本の装丁からも、タイトルからも活劇もののスパイ小説を想像していたが、そうではなかった。他の本コスモポリタンとかのように、人間を観察した小説である。 スリル満点であるとか、ドキドキハラハラというようなスパイ小説を読んでいるという感覚は一つも持たなかった。スパイというのはただの土台で、いうなればいつもどおりのモームである。

    まとめていくつも読んでいるが、モームって人の不思議さについてしか書かない人なのかと思えてきた。もしくは書けない人なのか。もちろんそれがダメだというわけではなく、個性だという意味です。

    モームがすきでも、ちょっとこれはなと二の足踏んでいるなら、さっさと読んでみたらよいと思います。ある意味同じ僕らが好きなモームです。

  • かわいた文体でつづられる連作スパイ小説。

  • 英国人作家アシェンデンが諜報活動を通して出会った人や出来事。「情報部員のファイル」というだけあってアクションや権謀術数満載…などということは全然ない。さまざまな出来事を通して、人が自ずと抱えている矛盾や、人間の持つ意外性(同じか…)が描かれている。
    初めて読んだときはおもしろさがぜんぜんわからなかった。なんでモームがこんなスパイ小説もどきを?と思っていたのだ。その後本書が実話ベースであることを知り(序文を読んでいなかったのか?)、何度か読み返すうちに、いかにもモームらしい作品であることに気がついた。スパイ小説という形式に気を取られて、鑑賞のポイントを外していたのだな。そんなこんなでうかうかしているうちに、ちくま文庫版が絶版になってしまった。今回岩波から出てやっと手に入れられたこと自体はたいへんうれしいが、装丁とか活字、字間の雰囲気などはちくまのほうが好きなのだ。ちょっと残念。

全11件中 1 - 10件を表示

モームの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
サマセット・モー...
ジェイムズ・P・...
サン=テグジュペ...
サマセット・モー...
アゴタ クリスト...
ヘミングウェイ
J・モーティマー...
マックス ヴェー...
有効な右矢印 無効な右矢印

アシェンデン―英国情報部員のファイル (岩波文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする