冗談 (岩波文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003770016

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  • プラハの春(1968年)より前の1965年脱稿の作品。「存在の耐えられない軽さ」に続いてクンデラ作品を読んでみた。
    身も蓋もない要約をすると、
    自分の不用意な手紙がもとで共産党から除名された男が、数年後に、処分の判断をした委員長の妻を復讐のために寝取ったが、委員長はもっと若い愛人とよろしくやっていて復習は空振りに終わりました、
    というお話。

    ヒロイン的なルツィエさんの過去が突然明かされる場面は衝撃が大きいが本人の内面は殆ど明かされることはない。

    終盤に登場するエレナの助手の青年の薬の話(鎮静剤と見せかけて実は下剤で、エレナはそれを知らずに大量服用する)は、全体の暗い色調の中で最も喜劇的な場面だった。

著者プロフィール

1929年、チェコ生まれ。「プラハの春」以降、国内で発禁となり、75年フランスに亡命。主な著書に『冗談』『笑いと忘却の書』『不滅』他。

「2020年 『邂逅 クンデラ文学・芸術論集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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