娘巡礼記 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2004年5月18日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003810613

作品紹介・あらすじ

大正7年、24歳の高群逸枝(1894‐1964)は四国へ旅立つ。家を捨て、職を捨て、恋を捨て、ただ再生を目指して。女性の旅行が好奇の目で見られた時代、旅先から書き送られたその手記は新聞に連載されて大評判を呼ぶ。八十八ケ所巡礼中の苦しみと悟り、社会のどん底に生きる遍路の姿、各地の風物をいきいきと伝える紀行文学の傑作。

娘巡礼記 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 高群逸枝の女性お遍路の旅(ひとりでするはずが、なぜか道連れ有)。
    そこここに、感情大爆発の乙女全開モードが出現します。
    「文藝ガーリッシュ」でも紹介されてますよね。私もそのクチです笑

  • 古臭さを感じないその文章。
    そして激しさの中に時折垣間見れる
    その女性「らしさ」。

    その当時は女性のお遍路は
    偏見、好奇の目で見られたことでしょう。
    現実に彼女もそれで何度か
    苦労している旨の文があります。

    そしてお遍路狩りの存在。
    せっかくのお遍路を警察の手によって
    砕かれる無念。
    幸いにも2人は終わった後だったので
    難を逃れたものの…

    うれしいときもあり、
    悲しく、つらいときもあり…
    その感情は今現在でも変わりのないことかと
    思います。

  • 沢木耕太郎の深夜特急が男性による海外放浪記の傑作とすれば、娘巡礼記は女性による国内放浪記の傑作である。

    とにかく、軽妙で親しみやすい書き口、登場する様々な人物と、寺の由来等の伝説、そして雄大な自然の描写。とても楽しく読むことができた。

    特に、登山に多少親しむ人には、この戦前の遍路行、野宿や避難小屋的な木賃宿など、具体的にイメージがわいてより面白いかもしれない。

    今の時代の我々の感覚では、あるいはこの巡礼のシーンのイメージというのは難しいのかもしれない。だからこそ、ファンタジーよりリアリティあるファンタジーとして読めるという部分もある。

  • 自然は残っていて人間も近代的だから、困難も並大抵ではない。

    現代で再現は不可能だろう。

    臨場感と著者の感傷を味わえたので満足。

  • 四国に旅行に行く電車の中で読みました。多少盛っているということはあるんだろうけど、巡礼中のエピソードがすごく面白い。女性一人で旅行にでること自体珍しかったという、当時の時代の空気を感じながら読む事ができました。

  • 女性史研究の創設者である著者が24歳の時、大正7年にただただ再生を願って熊本から徒歩で四国八十八箇所巡りに旅立つ。途中大分で泊めて貰った老翁と一緒に巡る事になり、船で愛媛県へ。43番札所から逆に巡りついに宿願を果たす。お遍路をする人は業病に冒されていたりと社会の底辺の人間として見られていたこの時代に旅を続ける著者は常に奇異と興味の的となる。途中宿泊拒否にあったり木賃宿や善根宿に泊まれない時には野宿をし、草履は破れ、修業(物乞い)をしながらの苦難の旅。しかし読書をしたり色々な事を考え空想に瞳を輝かせながら歩く。そして「妾思いぬ、心優しきこそわが唯一の理想なれ、ただ心にあり他は欲せず。情細やかに美わしく何人にも一様に優しからん事妾が心からの望みなり。」との境地に達する。ワタシは予てよりお遍路に憧れていて、今の時代のように観光でバス等で巡るのではなく歩いてみたいと思っていたが、並大抵の事では出来ないと良くわかった。

  • この当時弱冠24歳の女性の一人でのお遍路がいかに特異なことであったかが、お遍路で出会った人々の彼女に寄せる眼差し、話しかけ、お世話などによって窺い知れる。

  • 後に女性史の先駆的存在となる高群逸枝が、女ひとりお遍路を…と言うことに惹かれて読み始めたのだけれど……
    時は大正、女性の一人旅なんて考えられな時代、おまけにお遍路も今のような観光めいたものではなく、途中で亡くなる人だっていた時代。
    どれほど大変なことか…と読み始めたものの、一人で回ったのは
    自宅のある熊本から大分まで。
    後はご親切なお爺さまと一緒の旅で…正直、違うじゃん!!!と突っ込みたいところ。

    当時の遍路宿の生々しさ、うら若い高群の若き日がうかがえる一冊ではあるけれど。

    解説によると、かつては遍路=夜逃げ、業病と同義だったのだとか。

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