- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003811719
作品紹介・あらすじ
日本の東洋学の祖・内藤湖南(1866‐1934)。彼の時代区分論は日本のみならず世界的な評価を受けている。本書は唐末五代を中世から近世への過渡期とみなすだけでなく、明清時代へと続く近世中国の特質が宋代から元代にかけて形成されたと論じる。具体的な史実に即した平明な叙述のなかに独創的で鋭い洞察が光る内藤史学の代表作。
感想・レビュー・書評
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日本における東洋史研究の祖・内藤湖南の著。データが古いので鵜呑みにできない部分もあるが、宮崎市定が指摘するように、歴史の大局を看破する力がずば抜けているように感じた。中国近世史を概説的に学びたい初学者にもオススメ。
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中国史の大家、内藤湖南の唐から元までの歴史。人物論を中心とした政治史が殆どで、そこに文化史が加わる。
やはり人物中心の歴史は面白い。特に明治頃はポリティカル・コレクトネスもなく、ズビズバと評価していて爽快。
社会史、経済史もいいが、湖南のような叙述がわかりやすくて頭に入る。 -
五代十国っておもろいね!
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貴族制度が崩壊した唐〜五代十国から説き始め、皇帝独裁の官僚制度が整った宋を近世の幕開けとし、元滅亡までを描く。歴史を俯瞰し要点を掴んだ語り口は明快でリズムがあり読み易い。野蛮人とか文化的に劣るといった表現がズバズバ出てくるが、差別的使用というより、ひとつの定義と割り切って読むべき。人物評価も呵責ないが、無能と断じた人にも、功績や美点があれば、その旨併記しているので、(無論著者の主観ではあるが)公平さが担保されている印象。中国の統治形態の移り変わりを捉えるのに適している。
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唐末から元にかけての中国史。著者はこの時代に近世への画期があったとする。
内藤湖南の作品





