哲学入門 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
3.34
  • (7)
  • (7)
  • (25)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 306
感想 : 16
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004000082

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 金大生のための読書案内で展示していた図書です。
    ▼先生の推薦文はこちら
    https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=39376

    ▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
    http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BN01797413

  • 【電子ブックへのリンク先】※スマホ・読上版です!

    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000085054

    ※学外から利用する場合は、「学認アカウントを・・・」をクリックし、所属機関に本学を選択してキャンパスIDでログインしてください。

  • 序論(出発点;人間と環境;本能と知性;経験;常識;科学;哲学)
    知識の問題(真理;模写と構成;経験的と先験的;物 関係 形;知識の相対性と絶対性;知識の倫理)
    行為の問題(道徳的行為;徳;行為の目的)

    著者:三木清(1897-1945、たつの市、哲学者)

  • 哲学は全知者と無知者との中間である(プラトン)
    哲学は無知から知への運動
    不完全性から完全性へのこの運動は愛と呼ばれた
    フィロソフィア=智を愛する という語源
    科学は分科的⇔哲学は全体的
    科学は「如何に」を明らかにする⇔哲学は「何故」を明らかにする 価値を決める学問 前提を問う学問

  •  人間が日常的に見るモノや経験する事柄はどう認識されるのか、そしてその認識がどう知識と結びつくのか、知識とはどのようなものか、そしてその認識が行為とどう結びつくのか、そして行為とはどのようなものか、といったことが語られている。「先験的と経験的、合理的と実証的、構成的と模写的、主観的と客観的というように対立したものは認識において形成作用的に、弁証法的に統一される」(p.113)といった話。
     …と思うのだけれど、とても難しかった。一昔前の人はこういう本を書いたり読んだりして、頭いいなあと思う、というなんか的外れな感想をまず持ってしまった。そしておれは全然知らなかったのだけど、三木清という人は戦前戦中に活躍した哲学者で、治安維持法で投獄されたり、遂には45年に獄中で死ぬという人だったらしい。
     高校の時に倫理の勉強が好きだったが、特に「認識論」みたいなところが本当に難しかった記憶がある。カントの悟性、とかヒュームの認識の束、とかキーワードを覚えればとりあえずセンターはOKだったので、とりあえず覚えたけど、それ以上のところはなかなか理解できなかった。この本も字面を追うのが精一杯というところがたくさんあって、難しかった。「知性の自律性は合理性として現われる、合理的とは思惟によって自律的に展開され得ることである。そして知性はカントの意味においてアルヒテクトニッシュである。カントに依ると、アルヒテクトニックとは『体系の技術』であり、知識は一つの理念のもとに、全体と部分の必然的な関係において、建築的な統一にもたらされることによって科学的となるのである。しかしながら(後略)」(p.23)といった感じで、全体の意味を捉えるより前に、部分部分の意味を順番に捉えていき「~は~である」という記述をそうなのか、そうなのか、と捉えていって終わってしまった。
     あと考えたことのメモ。全く関係ないが、英文法で「不変の真理は現在形」という用語が出てくるけど、ヒュームによれば「物の因果関係の知識も習慣に基づく信仰に過ぎぬ」(p.106)らしく、そうすればやっぱり現在形は「習慣」がキーワードになるのだろうと思う。あとヘーゲルを倫理で勉強した時も、弁証法とか世界史とかいうキーワードだけ覚えた気がするが、特に後半は「歴史」という言葉がたくさん出てくるが、難しい。歴史的世界に道徳が位置づけられるというあたりを、もう少し勉強したいと思った。(18/01/02)

  • 枕元に置くとすぐ眠れます

  • 入門とはいえ深い。

  • 入門出来ないかも。。

  • 哲学の入門書というと、「タレスは万物の根源を水と論じ、、、」のように、哲学の歴史や流れが書いてあるが、この本はちょっと違う。
    考え方、臨み方が書いてある。

    何十年も前の本とは思えない。

    読んでから知ったけど、この作者の運命がとても悲惨なもので不憫に思った。

  • (1966.08.25読了)(1966.05.05購入)
    内容紹介
    哲学の以前に、我々は常識において、また科学において、現実を知っている。しかし、哲学は常識の単なる延長でもなければ、科学の単なる拡張でもない。では、哲学とは何か。現実の生活から出発して、人間生活の中における常識と科学と哲学の機能を明らかにし、つねに現実から問題を汲み上げつつ哲学的諸概念を展開した画期的な入門書。

全16件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

明治三十(一八九七)年兵庫県生まれ。京都帝国大学で西田幾多郎、波多野精一、ハイデルベルク大学でリッケルト、マールブルク大学でハイデガーの教えを受ける。大正十五(一九二六)年三高講師を経て、昭和二(一九二七)年法政大学教授。翌年、羽仁五郎と「新興科学の旗のもとに」を発刊、同年の「唯物史観と現代の意識」は社会主義と哲学の結合について知識人に大きな影響を与えた。昭和五(一九三〇)年共産党に資金を提供した容疑で治安維持法違反で検挙、入獄中に教職を失い著作活動に入る。以後マルクス主義から一定の距離を保ち、実在主義と西田哲学への関心を示す。昭和十三(一九三八)年には近衛文麿のブレーンとして結成された昭和研究会に参加、体制内抵抗の道を摸索したが挫折。昭和二〇(一九四五)年三月、再度、治安維持法違反容疑で投獄、九月獄死。未完の遺稿に「親鸞」がある。主著に「パスカルに於ける人間の研究」「歴史哲学」「構想力の論理」(全二巻)「人生論ノート」のほか、「三木清全集」(全二〇巻、岩波書店)がある

「2022年 『三木清 戦間期時事論集 希望と相克』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三木清の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ヘミングウェイ
フランツ・カフカ
三島由紀夫
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×