資本論の世界 (岩波新書)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004110699

感想・レビュー・書評

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  • 小熊英二先生がゼミ生向けの資料の中でマルクスの本を読む際の参考書籍として挙げていたのでよんでみました。
    本書は著者がラジオ番組で話した内容を元にしているおかげもあって読み易い内容でした。マルクスのガチ経済学本を読むのにいいかも?
    学生時代にマルクスの経済学批判を読んで理解したと思っていた事柄があながち間違っていなかったこと、そして一人で読んだのでは理解できなかった部分を分かりやすく解説してくれていてよかった。

  • 本書は、初期マルクスと資本論を離して読んではいけない、と述べている。
    とすれば、初期マルクスと資本論の後期マルクスを切断してみる、
    現在のマルクスを論じるものの読み方は何なのだ? 最初は私は集中して読めたが、だんだんと集中力が落ち、理解できなくなってきた。
    資本論に対する私の理解が低い、ということがわかる。 とても参考になります。 おすすめの本です。

  • 資本論そのものを解説した入門書ではなく、資本論やマルクスの思想への興味喚起が趣旨のようだ。堅い文章ではなく講義録の形式になってにるにも関わらず、それなりに難しく、各センテンスを進んでは戻りを繰り返し、時間をかけて読み終えた。卑近な喩えから資本論のエッセンスを解った気にはなるが、ちゃんと理解できたとはとても言えない。もう少し周辺知識も勉強してから、将来再読してみたいと思う。1969年初版ということで半世紀近く増刷されているので、名著であるには間違いない。

  • マルクスの思想が、その動機からして経済学と不可分であることを知った。むしろ、マルクスの思想が経済学の体系に体現したということである。
    内容については正直なところ理解しきったとは言えない。理論の、なにより視点に言い知れない古さを感じてしまうのは、もしかしたら僕が共産主義に関する世界的な実験が失敗した後に生まれたからかもしれない。そういう意味で今の自分にはピンとこなかったが、思想史上の重要なマイルストーンであったことは確かであろう。
    人生の中のいつの日か、また再読しようと思うかもしれない。

  • 資本論について、理解を深めることが出来たと思う。

  • 遊びでも強制されるとなんかイヤになる、というのが結構深刻な問題だったりする。

  • [ 内容 ]
    『資本論』を実際に適用してみることで、人間と社会がどう見えてくるか。
    『資本論』という経済学の体系を作ったマルクスが、現代の私たちに何を語りかけているか。
    対象である資本主義の現実と、マルクスという人物との間に緊張をたたえて成立する資本論の世界を解明し、現代を理解する視座を提供する。

    [ 目次 ]


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    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 社会主義と資本主義の比較をしたくて読みました。(どちらかといえば社会主義重視で)

    貨幣の巡りにより社会は発展し全てうまくいくと唱える資本主義。しかしそれはNo。社会が発展すればすれほど労働者は必要なくなる。(機械化などで)そうであるから絶対的な貧困は必ず存在する。
    と言うことが語られていたようですが、どうにもこうにも
    わかりにくい本だ。。
    こうだから→こうだから→こう と順序立てて書いてないのがどうやら原因のよう。

    問題いっぱい!だからどうすればいい(解決策)については触れられておらず(資本主義の問題指摘に終始)、また資本論の紹介本としても不十分であった。

  • 「マルクス=共産主義者か」と思う人が非常に多いと思う。評者もその一人であった。
    本書は評者が大学時代にゼミの課題図書として指示されたものである。そこにはマルクス=単純な共産主義者ではなく、ケインズやマックス・ウェーバーのように当時の「疎外」という問題に対して意識を持っており、マルクスなりの分析を行ったのではないかと考えさせられた。
    本書ではマルクス経済学の解説ではなく、マルクスの見た社会から「資本論」の世界を現代の社会に当てはめてみるとどのような世界が浮かび上がってくるかをアプローチした本である。
    マルクス経済学は非常に難しく、本書も出来る限り分かりやすく解説を試みているのだが、マルクス経済学を十分に理解していない評者にとってもかなり難しい本であった。
    しかし、マルクス=共産主義者とかたづけるのではなく「疎外」という問題に対して取り組んだという事実は忘れてはならない、そのように考えさせられる一冊である。

  • マルクスとアダムスミス

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