日本の方言 (岩波新書 青版 C-100)

著者 : 柴田武
  • 岩波書店 (1958年4月17日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004121008

日本の方言 (岩波新書 青版 C-100)の感想・レビュー・書評

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  •  五十年以上も前の本だけに、データなどは現在の状況とはかなり違うことは覚悟して読んだ。ところが確かにそういう面もあるが、意外に古さを感じさせない記述もあり楽しむこともできた。

     冒頭で「方言は生まれついて獲得する母なることば」であるだけに、気にする人は「方言コンプレックス」になっているとする。これはいまだに我々東北人が少なからず感じており、五十年経っても何ら変わっていないことに気付かされ驚く。

     まず、私たちは明々後日のことを「ヤナサッテ」というが、他には「シアサッテ」という地域があり、しかも「シアサッテ」の次の日を「ヤナサッテ」と言ったり、その逆だったり、極めて混在していることに驚いた。

    また「嬰児籠」のことを「イジコ・エジコ」と呼ぶのはほとんど全国共通だということにも驚く。これまで東北独特なものだと思っていた。

     テレビさえまだ普及していない時代に、これだけ全国的な方言の調査研究をしていたことに驚くとともに敬意を表したい。ただ、著者自身が使わないからか、鼻濁音は東京方言だとして、否定的なのはいかがなもか。これが書かれた時点で既に急速に消えつつあるというのは大変ショックであった。

  • もう50年以上前の本で、方言の研究や状況も変わってると思いますが、今、読んでも興味深いですね。

  • これも確か古本屋で105円で買った本。何とも古い本で、データなど現状を知ることにあまり期待しない方が良いが、方言学一般で話題になる基礎的な事項のうち、特に方言・共通語・標準語の話題、方言に対する話者の意識の話題などが詳しい。「標準語」についての考え方も、理想状態ではない、という考え方をしている点がユニークだと思った。色々な見方があって定まっていないんだなあと思う。さらに、岡倉由三郎が「言語を統一し、国家の結束力を高めるために地方語を消滅させるのが良い」みたいな考えをしていたことに驚く。さらに単語→文法→音声→アクセントの順で多言語から影響を受ける、という考え方も再確認。(07/06/21)

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