- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004121367
作品紹介・あらすじ
はじめての赤ちゃん。待ちに待った誕生。しかし、新米の母親父親にとって子育ては不安の連続でもある。授乳のしかた、衣服の調節、夜泣き、離乳、加えて下痢や発熱、ひきつけなど赤ちゃんの病気も多い。ゆったりした楽しい気持ですこやかな赤ちゃんを育てるために、家庭は、社会はどうあってほしいかを、赤ちゃんの目を通して考える。
感想・レビュー・書評
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自分が父親とてどのようにならなければならないのか、どうように考えていけばいいのか、という参考になればと思って手にした本の一冊。
この初版は1960年、今から57年も前に出版された本でありながらも、現在でも読まれ続けている本であることから興味をひかれた。
「吾輩は猫である」と同じく「私は赤ちゃん」はタイトルが指し示すとおり、主人公が生まれたばかりの赤ちゃんである。
それは赤ちゃんにもちゃんと自覚があり、個性がある。育児書が全てではない。と伝えたかったのだと思う。
うちの娘も言葉には出来ないが、そういった意思があるんだよな、と改めて考えるようにあった。
作者の松田道雄先生は、この本を赤ちゃんを病気と考えたいきさつ、その親の心配の起こる状況をはっきりさせれば、親の心配も減るだろうとということで、親の心配の症状論として綴ったらしい。
正直、今のわたしにはよく変わる。娘が大声でなくと、どこか痛いんじゃないのか、熱があるんじゃないのか、とすぐに考えてしまう。
腸重積、麻疹(はしか)、喘息、小児マヒなどが病気が出てくる度、我が子がかかったらどうしよう、と心配事がふえた気もする。
小児マヒなんてしならなかった。いや、知っていたし、テレビなどでは見ていたはずだ。でも、自分には関係無と素通りしていたんだろう。本書のなかでは好きな小児マヒになる子を産んだわけではない、台風にあたってしまうのと同じで不運なだけ、でも不運だからといって投げ出すわけにはいかない、そうだと思う。
育児書などのマニュアルだけでなく、ちゃんと我が子を親の目で日々見守っていかなければならない、と思わえてくれる本だった。
最後に、要所々々に赤ちゃんのイラストがあるのだが、無機質に見えたそのイラストが読み進めるにつれて、とても愛らしくみえてきた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子供が生まれて最初に手に取ったのがこの本で良かった。
病気に関することだけでなく、育児への心持ちに余裕が出るようなアドバイスもあり、それが赤ちゃん目線で書かれているのでなんとも笑いながらすんなり入ってくる。
いわさきちひろさんの挿絵がまた物語をあたたかくしている。 -
母親に勧められて、実家の本棚を30年以上暖めていたこの本を読んだ。子育てに古いも新しいもないなと思った。人の営みは脈々と受け継がれていくんだ。
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赤ちゃんの目線から見た世間や人々のありようがよくわかる。育児の参考にしたい。
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赤ちゃん視点で綴られる日常、1960年に書かれたとは思えないほど進歩的で社会問題にも言及している
赤ちゃんは意思疎通できないだけで本当は色々理解しているのかもなんて思った
親が過剰に心配する描写なんかはいつの時代も普遍的
今は育児に関してもネットがあるから昔よりは色々調べられるし便利になったけれど、かえって情報が溢れて錯綜してるのでそれも良し悪しだと思う -
赤ちゃんが主語なの、新鮮で面白く読みました。ただ、時代はかなり古くて、自分の育児に参考にする、とかではなさそう。
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わたしの能力を試したいだけなのだ!
ショート・ショートみたいな心地よい文章でした。
親友の出産祝いにあげたい。 -
1960年発行の本なので古い情報もあるが、赤ちゃんとそれを取り巻く家族や社会の姿はそんなに変わっていないと思わされる。良くも悪くもであるが。また文章が軽快で読みやすく、時代の感じられる風景も楽しい。
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赤ちゃん目線で描かれる痛快なエッセイ風の読み物。肩の力を抜いて子育てできそう。思わずクスッと笑ってしまう短編集。育児の合間にストレスなく読める。
古本でプレゼントして頂いた。 -
赤ちゃん視点で語られているのがおもしろい!しかも書いているのは男性の医師。
1960年という、自分の産まれる前の時代は色々大変だったんだなと、思う本。育児の参考には古すぎてならないかも(笑)
著者プロフィール
松田道雄の作品






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