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Amazon.co.jp ・本 (225ページ) / ISBN・EAN: 9784004121640
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みんなの感想まとめ
イスラームに関する包括的な解説が魅力の一冊で、宗教の基本的な理解から歴史的背景まで幅広く取り扱っています。特に、マホメットや4大カリフ、教理、文化についての詳細な説明は、読者に深い知識を提供します。著...
感想・レビュー・書評
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本書は1958年に出版された書籍であり、太平洋戦争終結から10年ばかりしか経過していない頃の作品。かなり年月が経過し、単語などは現代の呼び方、一般的な名称とはやや異なる為、若干の読みづらさは感じる。だが既に知識にあるそれと比べながら、呼び方の変わる様を楽しむのもまたひとつ面白さを感じた(勿論研究者あたりには当然知るところであるとは思うが)。
イスラームの世界観はこうした書籍を読むたびに感銘を受ける。ニュース映像は悪い出来事でなければ人々の関心や視聴率をあげられないし、我々日本人の平和な日常と同じ様な、彼らの普段の姿を流しても仕方ないから(余程時間の有り余る人なら別だが)、痛ましい姿、危険な一面しか伝わってこない。最近は海外旅行先も昔の日本と違い、イスラム圏を訪れる機会も多くなり、彼らの日常を垣間見る事が可能になった。日本でも空港や駅、ショッピングセンターなどにも祈りの場を示すマークがあり、意識せずとも目に入ってくる事は、一つ文化の違いや宗教観の違いを感じる良い機会になる。そう、彼らのイスラームは生活そのものなのだ。生活の奥深くに入り込んでいるという言い方も誤りかもしれない。何故なら生きる事そのものであると言っても良い程、当たり前の様に生活そのものであるからだ。我々日本人にも一部そうしたものは勿論ある。食事の前の「頂きます」もそうであるし、人の生死に関わる行事の大半は宗教がベースになっている。意識せずとも「そうする事が普通、当然だ」という考え方。
話は戻るが、本書はそうしたイスラームの成立の過程から始まる。イスラームの最終にして最大の預言者ムハンマドの困難を極めた人生、その後のアリーなどに続き、諸派に別れていく過程やその原因などイスラーム全体概況を確認する事ができる。更には彼らの日常生活に欠かせない祈りやラマダーンなどの生き方暮らし方、コーランとハディースが二大聖典とされるが、それに従ったある種生活ルールとも言える教え。最終章ではアラブの文化に触れていくが、ヨーロッパより遥かに先んじて発達した医学や科学技術、それらは早くも紙や文字に起こされ、やがてフランスをはじめとしたヨーロッパ各地に伝播していく。中国との距離感から欧州よりも先に中華圏の文化も入り込み、それらが近隣諸国との争いなど(特に蒙古の侵入)により、浸透そして融合していく。旅行先でも見かける美しい幾何学模様の絨毯や美しい陶器。彼らの美しい文化や進んだ技術はやがて世界へと広がっていく。意外なことに現在のイランあたりに住む民族がその技術文化の中心的な位置付けにあったりする。
本書は出版から70年近くになるが、今も目に浮かぶイスラム圏の美しい姿に容易に繋がっていく。今も遥か昔彼らが経験した苦難と幸福の歴史を一緒に歩みながら、1500年近く連綿と続く彼らの生活と文化を一層理解する上で、入門書的位置付けで読む事ができる。是非、同僚や友人、仕事関係でムスリムの人々と交わる事があれば、より一層の関係性強化に繋がるだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「欧米は文化の中心たり得るか?」
所蔵情報
https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=B18161 -
イスラームに関する、包括的な著書。「イスラムとは何か」に始まり、マホメットと4大カリフ、教理、文化についてイスラム教をおおよそ網羅的に取り扱う。新しい知識、解釈などは期待できないが、第二次大戦後13年にこのような著作が書かれたことに驚きを禁じえない。
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イスラムについて、基本的な知識がほしかったので古本屋で見つけてきた。
なにぶん書かれた時代が古すぎる。
でも、必要な知識は、得ることはできた。
イスラムといえば、テロを思い浮かべる人が多いだろう。
闘いの中での宗教だから、過激なんだと語るものもいる。
確かにイスラムは、支配争いの闘争の中で誕生している。
だが、決して闘いを好む宗教ではない。
人が人として充実した生き方を教えようとしたことは間違いない。
数々の争いが、イスラム世界を包みこんだ歴史もあるが、その狭間で独自の文化を作り上げ、それらが世界中に影響を及ぼしたこともこの本は紹介している。
今日、中東地域は原油の利権を争う各国によって蹂躙されている。
それに抗う手段としでも、テロを肯定することはできないが、イスラムそれ自体が恐るべきものではないのだ。
いつか、この下らない争いが終結したとき、イスラムの豊かな文化を改めて見直す時が到来することを期待する。
蒲生礼一の作品
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