ヨーロッパとは何か (岩波新書 青版 D-14)

著者 : 増田四郎
  • 岩波書店 (1967年7月20日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004130147

ヨーロッパとは何か (岩波新書 青版 D-14)の感想・レビュー・書評

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  • 現在のヨーロッパが何であるのかを知るために、まず成立の過程を理解することから始まる。
    明治時代に日本人がものすごい勢いで輸入したヨーロッパだが、見落とされた部分は多い。何世紀もかけてできあがったヨーロッパ意識もその一つ。その背景はどうであったのか。
    著者は「ちょっと風変わりなヨーロッパ論である」とことわっているが、ヨーロッパがどのようにしてできたのか、またそれはどうしてか、をこれ以上なくわかりやすく解説している。

    ローマ帝国が崩壊したから、ゲルマン民族が大移動したから、キリスト教が公認されたから、カール大帝が帝国を支配したから、封建制度ができたから、今日明日でヨーロッパができたわけではない。
    著者の持論に、あぁなるほどとうなずける。
    そうじゃないんだ、という驚きもいっぱい、
    何度か読み返してもきっとためになるであろう。

    ヨーロッパを歩くのがまた一段と楽しくなるすばらしい一冊。

  • 私がヨーロッパ史を学ぶうえでベースにしている本
    わかりやすいし、古本屋に結構出回ってるからおすすめ

  • Ⅰ ヨーロッパを知ることの意義
    Ⅱ 現代の歴史意識と「ヨーロッパ」の問題
    Ⅲ 地理的にみたヨーロッパの構造
    Ⅳ 古代世界の没落について
    Ⅴ 文化の断絶か連続か
    Ⅵ 転換期の人間像
    Ⅶ ヨーロッパの形成
    Ⅷ ヨーロッパ社会の特色

  • 先輩にあたる祖父のゼミの教官であった増田四郎の著作。一橋西洋史学四傑の一人だそうな。(ちなみに残りは三浦新七、上原専禄、阿部謹也)。
    この本の問題意識は、WW1後に起きたいわゆるヨーロッパの地盤沈下に際し、時代の過渡期における人々の生活がいかなるものであったかというものである。そこで、増田が注目したのは古代ローマ帝国末期から中世にかけての人々の生活である。時代の過渡期の先例を吟味することで、現代に対して示唆を与える。まさしく社会科学としての歴史学の代表的著作。

  • 『西ヨーロッパはすでにローマの滅亡以来、今日に至るまで、いまだかつて一つの国に統合されたためしはないのである。これを裏がえしていえば、ヨーロッパを一色にぬりつぶそうとする企ては、いつでも失敗におわっているということである。さらに内容的にいえば、西ヨーロッパの歴史は、各地域の特性を発揮する力と、これをまとめようとする力との緊張関係の連続であった』

    『画一化をあくまで嫌い、それぞれの地域性や国民性を生かした上での協力体制の確立、個性を生かした百花繚乱たるユニークな文化圏の統合、ヨーロッパはその方途を真剣に探っているのであり、将来もおそらくその努力をつづけるであろう。その意味で、EEC加盟がーイギリスの例をみてもわかるようにー容易に進捗しない』

    うーん、Brexitももっと長い歴史のスパンから見れば、まぁヨーロッパそのものなんですなぁ。

  • マルクス主義に代表される発展段階説や各国別の歴史とは異なる、歴史学の新しい潮流を受け止めつつ、ヨーロッパとは何かという問題についての考察をおこなっている本です。

    歴史学の新しい潮流としては、一方にシュペングラーやトインビーの文明史が念頭に置かれていますが、より重要なのはアナール学派に代表される新しい歴史学で、本書でも中世的世界の形成に関するそれらの業績が踏まえられています。ただし著者は、そうした新しい歴史学の成果をそのまま受け入れるのではなく、明治以来ヨーロッパの文物を取り入れてきた日本の立場から、改めて「ヨーロッパとは何か」と問いかけています。

    具体的な内容としては、ローマ帝国の崩壊からゲルマン国家の形成に至る過程を詳しく検討しているのですが、個々の議論というよりも、本書が提出している問題の枠組みそのものに興味を覚えました。

  • 明治以後の日本が範としたヨーロッパ社会の成立を、具体的・内在的に叙述した古典

    [配架場所]2F展示 [請求記号]080/I-3 [資料番号]0000429356

  • 大学時代に読了。結構深くよみこんだのに、内容をはっきり説明できないのが哀しい。

  • [ 内容 ]
    ヨーロッパの思想や制度を熱心に受け入れることにより、驚異的ともいえる近代化を達成してきた日本。
    それでいて、ヨーロッパとは何かについて、真に学問的な深さで洞察し、議論した書物は意外に少ない。
    本書は、ヨーロッパの社会とその精神の成り立ちを明らかにし、その本質的性格に迫ろうとする「ヨーロッパ学入門」。

    [ 目次 ]


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  • 1987年29刷

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