中国の隠者 (岩波新書)

  • 岩波書店 (1973年10月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (218ページ) / ISBN・EAN: 9784004130499

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「隠者」というテーマを通じて、人生や社会との関わりを深く考察する内容が展開されています。特に、漢の武帝や王莽の儒教に対する姿勢、そして黄巾の乱の背景にある社会主義的な理念が描かれ、歴史を通じて現代の中...

感想・レビュー・書評

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  • p56:漢の武帝は儒教を国家の正統の学問とした。
    =富士は、漢の皇帝は自然現象にも責任を持とうとしたが、日本の神聖不可侵説は、倫理的に湿潤である=責任は雲霧にまぎれると言う。
    p61:王莽は儒教を利用しただけでなく本気で周公の世にかえそうとして具体性と一貫性を欠いた結果、反感をかった。
    p64;富士は、黄巾の乱の賊を、非常に社会主義的であり、中国民族の伝統である人間平等観に裏打ちされている、現在の中国の革命の蘇千であると言っている。時代を思う。この本は1973年の刊。まだ毛沢東が存命で、1972年が日中国交正常化の年であった。
    p83:後漢書逸民伝より。韓康(韓伯林)は名家の出。山に入り薬草を採って長安の市場で売るが、掛け値を言わず値引きもしなかった。その結果、名を隠していても値引きしないと「おまえは韓伯林か」と言われた。

  • ここのところずっと、
    というか厳密には人生の大部分
    「隠者」に興味があった。
    なぜ興味があるのか自分でも分からず
    その理由も含めて興味深かった。
    だいぶ前漫画「センゴク」で石田三成が
    人里離れて蟄居しているシーンがあった。
    その後秀吉に抜擢され表舞台に出てきたが
    その描写に心惹かれた。
    抜擢されたことにだとばかり思っていたが
    もしかしたら蟄居の方だったのかもと
    今は思う。
    他には原節子、ちあきなおみの
    表舞台から消えた話にも。
    漫画「きのう何食べた?」では
    史朗がTVプロデューサーに出演を
    依頼された時、
    「有名になりたくない」ときっぱり断った。
    ゲイの話に心惹かれるのも
    表に出たがらないという心象にかも知れない。
    だがヒッキーにはそれほどではない。
    この辺のことは謎だったが
    実は今日その謎の答え的なものに気付いた。
    夜明け前ヨガをしていて
    ふと「出家?」とひらめいた。
    ヒッキーと「出家」は結びつかない。
    でも「隠者」と「出家」は結びつく。
    そこで「隠者」定義を個人的に考察してみた。
    「隠者」とは徒然草に出てくる言葉で
    「諸縁放下」、それと「修身」「清貧」。
    こういうイメージだ。

    人生において時に心に湧いては消える
    「隠者」という言葉。
    「蟄居」とか「隠棲」とか「隠居」とか
    最近知った言葉は「隠逸」。
    最近「隠者」の本を読もうと
    図書館で検索したらそれらしいのが
    少ないことを知った。
    「隠者の思想」とか「隠者ノススメ」とか
    「隠者論」みたいな。
    それっぽかったのが『竹林の隠者』(大川公一)と
    『老後に備えない新哲学: ポジティブ〈隠者〉入門』
    (鷲田小彌太)だった。
    後者はちょっと望んでいたのと違ったが
    前者は題名も内容も興味深かった。
    「なにも人は遠い世の一休・良寛を
    求める必要はなく、富士(正晴)を
    見ていればいい」(司馬遼太郎)
    直感的に中野孝次を読んだ時のような
    邂逅感があった。
    その後富士正晴を読んでいる。

  • [ 内容 ]
    伝説上の人物であれ実在のそれであれ、中国の歴史には隠者とよばれる一群の人々が見え隠れしつつ独自の存在を主張している。
    彼らは乱世に生き、権勢の人々、すなわち顕者たることを命がけで拒否した知識人であった。
    孔子の愛弟子顔回、竹林の七賢、陶淵明など、凄絶なまでの生き方に徹した隠者たちの人間像を歴史の中に探る。

    [ 目次 ]


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著者プロフィール

1913-1987。小説家・詩人。毎日出版文化賞(第22回・昭和43年)、「桂春団治」(大阪芸術賞・昭和46年)。代表作に「贋・久坂葉子伝」「小詩集」「帝国軍隊における学習・序」「たんぽぽの歌」「大河内伝次郎」「富士正晴詩集1932~1978」などがある。水墨、彩画を趣味とする一方で、伊東静雄、竹内勝太郎、久坂葉子の研究をし、その紹介者としての功績もある。晩年は竹林に囲まれた自宅から殆ど外出せず、「竹林の仙人」と呼ばれた。

「2019年 『男色大鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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