- 岩波書店 (1971年8月31日発売)
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感想 : 76件
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Amazon.co.jp ・本 (198ページ) / ISBN・EAN: 9784004140573
みんなの感想まとめ
音楽の基礎を学ぶことは、音の表現方法や楽譜の理解を深める貴重な体験です。まるで英語の文法を学ぶように、音楽の様々な技法に挑戦できる内容が網羅されています。静寂の美しさやリズムの重要性も強調されており、...
感想・レビュー・書評
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英語の取り扱い説明書のように、音楽の取り扱い説明書が本書だ。
英語の文法を学ぶように、音の表現方法を網羅的に学べる本。
しかし、私には難しかった。
本書を理解できれば、楽譜が読めて音を表現する様々な技法にチャレンジできるのだと思う。
また、何かの折に、再読しよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
冒頭が、静寂も音楽の一要素である、ではじまるところが好き。
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静寂は、音楽の基礎。
書いた音を消し去るということは、とりも直さずふたたび静寂に戻ることであり、その行為は、元の静寂のほうがより美しいことを、みずから認めた結果にほかならない。
リズムは音楽の要だ。
音楽の基礎であり、音楽に命を吹き込み、音楽を超えた存在である。 -
音楽に触れて、何となくしか感じられないことに思うところがあり。
楽譜で表せること、表せないこと。
生きる人が奏でるものなので、時代とともに変わり、これからも留まらない。
その中で、音楽が何によりできているのか、どのような要素があるのか、様々な角度から説明される。
音楽が共有され、再現されるために。 -
人間の営みのひとつ音楽を俎上に載せ論じるならこうなるのでしょう。
他の人もレビューで言っているように、音楽が存する為の、静寂に関しての洞察が真っ先に語られているのは面白いです。
クラシックやオーケストラに明るい人、経験者なら時々出てくる楽曲例や作曲家のエピソードが一層楽しめるでしょう。
でも庶民にはハードルが高いなあ。
中盤からちんぷんかんぷんになる虞が大いにあります。
クラシック、和声、楽典を少々齧った程度の私がそう思うので、そういうのを何も知らずすらすら通読しようにも辛い部分があるかと。
全部が全部読まなくても、興味の持てそうなところ、ついていけるところをつまんで読めば良かろうと思います。
楽譜が読めるようになりたいならそのような本、音楽史が知りたいならそのような本、楽器が弾きたいならそのような本を別に求めましょう。
「音楽の基礎」を手堅く十分適当に書いた本です。
内容の薄い新書も増えましたが充実の良書。 -
記譜法をはじめとして和声の理論に至るまで、音楽をやる上では欠かせない事柄が書いてある。曰く、自分の内部にある音楽はネガティブな音楽であり、作曲や演奏はそれをポジティブな音楽に置き換えることに他ならないという。音楽は言語のようなものだとよく言われるが、最近は特にそのように感じる。相手との間合いを感じ取れないとうまく喋れないように、自分のリズムと共演者のリズムが感じ取れないとうまく演奏できない。最近の課題はいかにリズムを生み出してキープできるかである。
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みずから創造的な感性をもって、音楽の中へ立入っていくこと。自分の、積極的に聞くという行為の解像度を上げたいと思った。これくらいの基礎は自分のものにしたい。音程、和声はきちんと勉強したい。
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本書の発行は1971年で、2015年に改版となっている。私が読んだのは2020年発行の69刷である。改版はフォントのデザインが現代風になり、読みやすくなっている。したがって、新たに購入する場合、古いから読みにくいのではないかという心配はいらない。
本書はそのタイトルのとおり、「音楽の基礎」を一通り紹介している。音、音名、音階など音楽の基礎中の基礎から説明されているものの、新書版206ページに収めていることもあり、説明は非常にあっさりとしている。これではまったくの門外漢が音楽の基礎を習得できるとは思えない。
今ではもっとわかりやすい入門書がたくさん出ているので、他書に当たった方が学習効果は高い。よって、学習者にはお勧めしづらい。
本書は学習という概念ではなく、違う観点から読んだ方が良さそうだ。
まず、大雑把に音楽の概要はつかむことができる。音楽の基礎をなんとなく垣間見れればいいというのなら、読む価値はある。
あるいは、現代音楽がまだ新しいと思われていた時代の雰囲気をつかむ、ドキュメントとして見るのも一興である。
著者は指揮者として有名だったが、現代音楽の作曲家でもあった。以下のようにその気概が感じられる文章に出会うと微笑ましくなる。
現代では、ソヴィエトなどの保守的な傾向をもつ国の音楽作品をのぞいて、ふつうに使われる意味での調性、もしくは調性感というものは、すでに崩壊してしまっている。(p81)
生命感と活力にあふれた自由で奔放なリズムが、現代音楽の主流として復活する日は、必ずや来るであろう。(p108) -
芥川也寸志『音楽の基礎』(岩波新書2011年5月第59刷)の感想。
簡潔明瞭にして味わい深く、時に人間的な暖かみを覗かせる文章が快い。198頁の新書でありながら、いわゆるクラシック音楽の流れに於ける基礎は押さえられているのではなかろうか。知識と信念に裏打ちされた断定的な文体には充分な説得力があり、理解しやすい。音楽エッセイとして読んでも楽しめる、確かにこれは名著であろう。 -
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音楽にかんする基本的な知識をまとめている入門書です。
本書でとりあげられている内容は、いわゆる「楽典」と呼ばれる音楽理論の基礎の解説書とかさなるところも多いのですが、縦書きの入門書の利点を生かして、音楽にまつわる歴史的な話や、日本の伝統音楽をはじめとする民俗音楽、現代音楽などについても、ときおり叙述がおよんでいます。
かつての新書らしい、教養としての音楽の基礎を解説している本という印象です。音楽の基礎を学びたい読者には、いまではわかりやすい楽典も多く刊行されているので、あまり本書を手にとる意味はないかもしれません。 -
著者たる芥川氏にとっての基礎であり、初心者や入門者、あるいは門外漢にとっての基礎ではないことに注意。音楽という二文字が指すのも、西洋、もっといえば欧州の古典音楽が重で、米国のジャズを聴き始めてもっと詳しく理解したくなったみたいな人(私)には少し荷が重すぎる上に少し方向がずれている内容。
音楽家目指す人には有益だろうが、門外漢にとっては記号の説明に終始するだけの退屈な本。
本は悪くないので、買う前に内容吟味したらいいだけなのですが、立ち読みだけで数時間もいとどまる訳にもいかないので。 -
作曲家で指揮者、たぶんこの世界では巨人の1人だと思われる著者(調べると芥川龍之介の三男だそうだ)による、音楽理論の教科書みたいな本。主に、音階とか調性とかリズムとか和音とか、楽典の話。あとは「現代では、ソヴィエトなどの保守的な傾向をもつ国の音楽作品をのぞいて、ふつうに使われる意味での調性、もしくは調性感というものは、すでに崩壊してしまっている。」(p.79)というくらいの時代に書かれた本であることも特徴。
楽典の話自体が(おれには)難しいので、基礎は基礎だろうけど、やっぱり難しい。ただ平板的な、教科書的な話の中に、音楽の捉え方に関する著者の姿勢や見解が述べられている部分が面白い。「たしかに技法の上では、昔には考えられなかった複雑な技術を、現代の作曲家たちは駆使している。しかしそれをもって、昔の作曲家たちより、いまの作曲家たちのほうが『音楽』を見ぬいているなどとうぬぼれることはとうていできないであろうし(略)少くとも『音楽』を現わすことがむずかしいということを知っていた程度において、よく『音楽』を知っていた、ということがいえないだろうか。」(p.47)という部分は、なんかすごい若いピアニストの人が「弾けないと思った楽譜はないです」みたいなことを「題名のない音楽会」で言ってたのを思い出し、音楽を知るとはどういうことなのか、ということを思った。あとは日本の楽器と西洋の楽器を比べて、「音楽に限らず、日本人は古来、単純なものから複雑なものを引き出すことに熱中し、ヨーロッパの人たちは、複雑さのなかから単純なものを引き出すことに情熱を傾けた」(p.89)ということだそうだ。それから音楽の要素の中でも「リズムはあらゆる音楽の出発点であると同時に、あらゆる音楽を支配している。リズムは音楽を生み、リズムを喪失した音楽は死ぬ。この意味において、リズムは音楽の基礎であり、音楽の生命であり、音楽を超えた存在である。」(p.88)という部分が、とても力強く聞こえて、印象的だった。おれは拍子と拍の違いもイマイチよく分かってないが、「ストラヴィンスキーが一九一三年に書いた『春の祭典』Le Sacre du Printempsには、一小節ごとに頻繁な拍子の交替が見られる。」(p.102)らしいから、ぜひ聞いてみなくては。あと面白いのは、「イタリヤ・オペラに出てくるテナーのアリアなどを聞くと、高い音をえんえんとのばして、おのれの肉体が人並みはずれていることを、聴衆に誇示する場面が必ず現れる。その場面だけを残して前後を切り捨ててしまえば、これはサーカスとあまり違わない。」(p.109)とか面白い。(その後で、けどそれがないと「イタリヤ・オペラの魅力は半減してしまうであろう。」と言ってるけど。)
音楽そのものの話では、まず音名の話で、よく音楽をやる人はドイツ語でBとかFとかいうけど、中国で使われていた音名で「黄鐘」とか「無射」とか聞いたこともないような音名がある(p.60)というのも面白かった。あとは今の長調と短調というのは、それぞれイオニア旋法、エオリア旋法、というらしい。「イオニア、エオリアの両旋法が、ヨーロッパ音楽の主流につながって存続していったのは、旋律的音楽から和声的音楽への移行にともなって、もっともそれに適した旋法であったからに他ならない。『線』の音楽から『面』の音楽への進化が、この二つの旋法に永井生命をあたえたことになる」(p.66)の部分、たぶんとても分かりやすいことを言っているんだろうけど、おれにはちんぷんかんぷん。誰かさらに基礎を説明して欲しい。音階の話は、やっぱりピアノで弾いてみないとよく分からないけど、ドビュッシーの全音音階で、ここから現代音楽の始まりと考えるそうだけど、そんなドビュッシーは、「第一次大戦中、パリ空襲のなかで死んでいった」(p.70)らしい。へえ。そして「第二次大戦後は、半音階が中心的な存在となる。」(同ということらしい。あとは、装飾音はおれが練習しているような曲でさえ出てくるけど、これにも弾き方がいくつかあるらしく、ただ楽譜を見てもおれにはよく分からない。誰かに弾いてもらわないと…。それから速度記号の話で「アレグレットを『アレグロよりもおそく、アンダンテよりもはやく』などと理解するのは間違っており、ややはやめの速度を示す語であるとともに、『アレグレットの気分で』という表情や気分をも示す語として理解すべきである(歩行にたとえれば、ゆっくりと散歩を楽しむ気分をアンダンテ、汗をかく駆け足の気分をアレグロとすれば、目的地に向って適度な、快的な速度で歩く気分をアレグレットとでもいえよう)。」(p.131)の部分はなるほどと思った。単に速度じゃない雰囲気を表してるのか、という。(そして「奇抜な表情記号」というのがあって、「その一つは『歯が痛いうぐいすのように』」(p.141)だそうだ。何でもありなのか。)それから「音楽に表情をあたえるために演奏者が行なう、わずかな部分的な速度の増減をさす言葉で、緩急法と訳されている。」(p.133)というのに「アゴーギク」という言葉があるらしい。これは色んな人の同じ曲の演奏を聴き比べる機会があって、そこでまず気づくことはこの「アゴーギク」のやり方や程度が違う、ということだった。
正直初心者のおれにはどの程度の基礎がどの程度網羅されているのかはよく分からないが、堅実な感じがするので、楽典の授業があったとしたらそれの教科書にでもなりそうな、逆に言えばもっと基本的な解説が欲しい、そういう本だった。(21/12/18) -
"基礎"とはいえとても難しいことばかりで、あまり理解できなかった.西洋音楽だけでなく、日本のものもかなり詳しく取り上げてあって、音楽全般的な見方で書いてあることを嬉しく思った.
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/702224 -
ーー人それぞれに音楽を聞き演奏して楽しむ。しかしさらに深く音楽の世界へわけ入るには、音楽の基礎的な規則を知る必要がある。本書は、作曲家としての豊かな体験にもとづいて音楽の基礎を一般向けに解説したユニークな音楽入門。静寂と音との関係から、調性・和声・対位法までを現代音楽や民族音楽を視野に入れつつ詳述する。ーー
音楽の授業をさぼったせいで楽譜が読めない・・こんなコンプレックスを解消しようと読んでみた。
しかし基礎ってこんなにムズイの!?
おそらく、内容は音大生向けの基礎だと思う。
さて、本書ですが、最初の「静寂」から刺激的です。
曰く、「交響曲を聞くとき、その演奏が完結した時に初めて聞き手はこの交響曲の全体像を描くことができる。音楽の鑑賞にとって決定的に重要な時間は、演奏が終わった瞬間、つまり最初の静寂が訪れたときである」
我先にと焦って拍手していた自分が恥ずかしい。
「音」では、オーケストラの全音域よりも、ピアノの持つ音域の方が広い・・知らなかった・
また、ある実験では40人の音楽専門家にフルート、クラリネット、ファゴット、トランペット、ヴァイオリン、チェロなど9種類の楽器の録音を聞かせても全問正解がいなかった(ただし、各楽器の最初と最後の音を除きある一定の高さでの長い音だけをつなげて録音)。
ピッチ(周波数のことで特に音の高低のこと。楽器の音、発声音(アクセント)などにおいて良く用いられる)の現代の標準周波数は440から444がすう勢。(P27)
モーツアルトのヴァイオリンデュエットの楽譜は上下反対から読んで演奏できるよう遊び心満載に工夫されている。(P45)
音楽の3要素として、リズム・旋律・和音があるが、3要素のうち唯一リズム無しの音楽だけは考えられない、その中でもポリリズム(異なったリズムの組み合わせ)の多くは東洋発である。(P100)
意表を突く曲名や表情記号などの楽譜表記の革命家はエリック・サティ。(P141)
同一の曲が演奏者によって異なって聞こえる理由は、テンポ・アゴーギグ(テンポやリズムを意図的に変化させること)・デュナーミク(強弱法)・音色(オーケストラでは特にフルートとトランペットが全体の色彩を左右)である。(P145)
著者は、小説家・芥川龍之介の三男の芥川 也寸志(1925年7月12日 - 1989年1月31日)で、映画音楽家としても活躍。主な受賞作品:
・砂の器(1974年) - 音楽監督。作曲は菅野光亮。第29回毎日映画コンクール音楽賞
・八甲田山(1977年) - 第1回日本アカデミー賞最優秀音楽賞作
・八つ墓村(1977年) - 第1回日本アカデミー賞最優秀音楽賞作
・鬼畜(1978年) - 第2回日本アカデミー賞優秀音楽賞作
・日蓮(1979年) - 第3回日本アカデミー賞優秀音楽賞作
・配達されない三通の手紙(1979年) - 第3回日本アカデミー賞優秀音楽賞作
・わるいやつら(1980年) - 第4回日本アカデミー賞優秀音楽賞作
・震える舌(1980年) - 音楽監督。作曲は小熊達弥。第4回日本アカデミー賞優秀音楽賞作
・幻の湖(1982年) - 第6回日本アカデミー賞優秀音楽賞作
・疑惑(1982年) - 共作: 毛利蔵人。第6回日本アカデミー賞優秀音楽賞作 -
静寂と音楽の対比に始まり、「音楽」というものを構成する要素について努めて簡便に記されている。
初版が出版されたのは1971年であり、いわゆる現代音楽に対しての言及がライブ感溢れるものとなっている。
また、調性というものが意味をなさないような時代においてソヴィエトは例外であったという記述など世界史の観点でも興味深い箇所が散見される。
予備知識なしに読むにはかなり歯ごたえがある内容で、そういう意味では新書としてはもう一段の噛み砕きが望ましいかもしれない。
しかし、70年代当時であればこの内容でも理解できる人が大半だったのかもしれない。 -
661円購入2011-06-28
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2011/4/29 My本棚のこれまでに登録していなかった本を登録。
古い本、こだわりの本がある。
TT用も -
2011/03/20
芥川也寸志の作品
