エスプリとユーモア (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 49
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004150855

感想・レビュー・書評

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  • 2015.5.28途中で中断。結局、ユーモアとは何なのかよくわかりませんね、という結論はよくわかった。それが何なのかを言葉による表現に求めること自体が違うのかもしれない。ユーモア、エスプリ、笑いなど、全体として言えることは、囚われないこと、自由な視点、着眼、発想なのではないかという気づきは得た。スポーツに似ている気がする。あと、この本で語られるユーモア、エスプリは、私の考える、というか日本で言われるユーモア、エスプリと違う気がした。なので、ユーモアやエスプリに囚われず、その根底に流れる本質、世界の見方だけ抽出して自分のものにしたいと思う。西欧の文献から多くの引用を用いて、ユーモアとは何か、エスプリとは何かを解明しようと試みた一冊。

  • タイトルにあるような言葉を言葉で理解しようとしても、結局最後まで正しいニュアンスが解っていないような心細い感じが残ってしまう。
    ただ、本来の意味が、普段日本で使っているような意味ではないことは解る。

  •  ユーモアとは何か、エスプリとは何か、を解き明かそうとしてくれてるらしい本。笑いというものは言葉で語れるんだろうか、と疑問を持ちながら手に取りました。
     引用が多いです。いろんな国のいろんな人が笑いについてこんなに考えていたんだなぁと思うと面白い。目玉として扱われているっぽい、アンドレ・モロアの講演は読み応えありました。

     面白い本だったけど、どう面白い本だったと言えばいいのかわからない。興味深く読めました。
     「彼はこんな面白いことを言っていた」から提示される例文は、身構えているからかあんまり笑えなかったんだけれど、声に出す笑いがなくても胸にしみいる気がしました。……と言葉にしているとやっぱり違う気がする。笑いの言語化ってむずかしい。

     何かへの笑いと攻撃はたまにとてもよく似ていて、それが怖くなることもあったのだけど、「苦しいとき、生きるための休息として捉えることもできる」というようなことが書かれていて、ああそうだなぁと思いました。二面性を持つことが確かな以上扱いは難しいと思うけど、たとえば自分が苦しいとき、自分だけでもエスプリやユーモアで休ませてやることができたらいいんじゃないかなーとか、そんな事を考えました。

  •  笑いの要素として、フランスを代表するエスプリ、イギリスを代表するユーモア、その両者を取り上げ比較し解き明かそう、という本なのかもしれないが、その割には構成が変則的で、解き明かすというより感覚的に理解してくださいな、という雰囲気が強い。まあそれは「分析しても限界があるのが笑いだよ」って話に落ち着きそうだし、それでいいのだと思うけど。
     やっぱり即効性がある、一目で面白いのはエスプリで、その人物の評価にも直接的に影響しやすそう。一方ユーモアは技術というよりはその人の世界への態度の取り方と密接に関わったものだから、受け取る側もなんとなくその人の雰囲気としてしか感じられないものかのかな、なんて思った。肯定も否定も包み込んで止揚する態度のような。それが愛なんだよ、なんて言い出しそうな。
     個人的に面白かったのは、エスプリの章に出てきたある人物の話(今名前度忘れした上に本が手元に無い)。「人間は働くようにはできていない。働けば疲れるのがその証拠である」なんて、今でも十二分に通用する言葉で、似たような言葉は2ch開けばたくさん飛び交っていますよね。彼らは優れたエスプリスト(っていっていいのかしら。フランス語わからないのです)だったのですね。ユモリストではなくて。
     ってな感じでユーモアとエスプリ混同している場合も多いので、正しい使い分けができるようにちょっと勉強してみるのもいいのかも。まあ、薀蓄程度に。そうやって気軽に読むのにはとても楽しい一冊でした。

  • 1969年という時代を鑑みれば情報不備もしかたない、フランス文学大家の「お笑い解説本」。エスプリがフランス語に依存したジョークであることを知り抜いた戦前からの大センセだけに「一応説明はしておくけど、伝わんねーだろーなーしるぶぷれ・鯖びあん・こまんたれぶー」が文の端々に垣間見えます。

    刊行から約四半世紀。
    ユーモアのほうはだいぶ日本人でも通じるようになりましたけれど、エスプリのほうは「すました皮肉」ていどにしかいまだ認知されていない、ヨーロッパ式お笑いセンスは相変わらずイマイチな日本です。

    書き言葉のお笑いに興味のあるかたなら、ジョークに関するまじめ(?)なエッセイの古典として。

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