論文の書き方 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 994
感想 : 82
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004150923

作品紹介・あらすじ

論文やリポートは、なかなか書けないものである。もとより「いかに考えるべきか」を離れて「いかに書くか」は存在しえない。著者は当代一流の文章家。その文体の明晰暢達はひろく知られている。読者は、著者の多年にわたる執筆経験に即しながら、文章というものの秘密を教えられ、文章構成の基本的ルールを興味深く学ぶことができよう。

感想・レビュー・書評

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  • 1 著者の清水氏は社会学者で、評論家でもあります。本書は論文の基本ルールについて、氏の経験を元に書かれています。ハウツー本とは一線を画し、高水準な内容です、文章を書く人には、是非とも読んで欲しい一冊です。
    2 先ず本書でいう、論文は「哲学・思想・文化・社会科学の方面」における知的散文です。小説や随筆とは区別されます。
    3 私にとって、有益だった点を拾ってみます。
    ① 文章の修業は、短文から始めた方がよい。短文が長文の基礎或は要素になっている。沢山の短文を繋ぎ合わせたり、組み立てたりすることによって長い文章が出きる。 ⇒ 私はメモする習慣があるので、よく理解できます。
    ② “が” を警戒しよう。“が”には「しかし、けれども、それゆえ、・・・等、沢山の意味がある。“が”に頼っていては、正しい文章は書けない。 ⇒ 私も安易に“が” を使い勝ちです。真意を伝えるには、接続詞との使い分けが必要と思います。
    ③ 文章を書く時には、日本語を外国語として、取扱わなければいけない。 ⇒ 文章を論理的に書くということでしょうか。また、例えば、英語は結論からいう言語で、確かに理解しやすいと思います。
    4 私の読後感想です。題名からすると、難しい本の様ですが、平易に書かれています。従って、理解しやすいと思います。
    私は会社勤めの時に、品質管理を学びました。そこで、人に物事を伝えるには、5W1H(誰が、何時、何を・・・)を明確にして、伝えなければならないと教えられました。十人十色の受け止めを回避するためです。この教えは、本書と合い通ずる点があります。
    私は、本書を随分前に読みました。当時はもっと早く読んでいれば、卒業論文のレベルが高くなったのにと悔やんだものです。いずれにしろ、バイブルとして、大切な一冊です。

  • めちゃくちゃ読みやすいのに、中身がつまっていて無駄がない。魔法のような文章だと思った。ここで説明されていることが、全てこの本で体現されている。

  • 文章の書き方指南本で、名著としてしばしばあげられる一冊。

    「小さい魔物である」と熱く語られる「が」に関しては、あまり意識したことはなかったが、いわれてみれば確かにそうだ。

    「が」の前後で反対の意味のこともあれば、並列だったりもする。「殆ど無数の意味がある」のである。

    著者流の書き方に、おおむね異論はないのだが、「『無駄な穴埋めの言葉」を大いに使おう」は、使わない派の谷崎潤一郎に賛成。

    接続詞を多用する文章は、書き手の考え方が整理されていなかったり、文章の並びがおかしかったりするものだ。

    時折挟まれる論評や小ネタが案外面白い。例えば、「日本語の発音やアクセントが広汎な問題になり始めたのも、ラジオの出現を俟ってのことであった」。確かに標準語が何なのか、ラジオ以前の人々は意識しなかったのかもしれない。

    黎明期のテレビも、「言葉がフルに働かなくても、万事は映像が負担してくれる。言葉は隠居することができる」と鋭く分析している。

    手に取ったのは何と100刷(2020年9月)だ。1959年の初版と60年以上前の本ながら、現代人にも読まれる分かりやすい文章・文体のおかげだろう。書き方本の面目躍如。

  • タイトルから論文のノウハウを指南してくれるかと思いきや、「が」の乱用や抽象・具体の行き来、東西の文化論まで視野に入れた本格的な文章論だった。
    著者も後書きで述べているようにここでいう「論文」の意味は結構広い意味であり、人によってはミスリードにつながるタイトルだと思った。
    今からすると大分昔の本なので、テレビ・ラジオの登場により文章の地位が脅かされているといったことなども取り上げられている。その当時(今も)切実だったのだろう。
    そういう時代感を把握する上でも価値のある本だと思う。

  • 【閲覧係より】
    学生なら一度は読んだと言われる定番。長く読み継がれるには理由があります。「いかに書くか」の前にある「いかに考えるか」を起点に力強く執筆の後押しをしてくれる一冊です。
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    所在番号:新書||816.5||シミ
    資料番号:20002538
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  • (1967.01.13読了)(1966.12.02購入)
    *解説目録より*
    論文やリポートは、なかなか書けないものである。著者は当代一流の文章家。その文体の明晰暢達は広く知られている。読者は、著者の多年にわたる執筆生活の経験に即しながら文章というものの秘密を教えられ、文章構成の基本的ルールを興味深く学ぶことができるであろう。もとより、「いかに考えるべきか」を離れて、「いかに書くか」は存在し得ない。真面目に考え且つ書こうとする人々にとって、本書は親切で有効な手引きとなるであろう。

    著者 清水 幾太郎
    1907年、東京市日本橋区生まれ
    1931年、東京帝国大学文学部卒業
    讀賣新聞社論説委員、20世紀研究所所長などを経て、
    1949年、学習院大学教授
    1952年、文学博士
    1954年、日本文化人会議平和文化賞受賞
    1955年、日本文化人会議議長
    1988年歿
    社会学者、ジャーナリスト

  • 岩波新書フェア2021「独学新書」

  • タイトルに偽りがあり、正確に書くなら、「戦前戦後にかけ、作文について考えてきたこと」だ。

    まず、「論文」ではなく、作文一般について述べられているし、「書き方」から想起されるようなHow To本でもない。

    「が」という言葉が曖昧に使われていることに警鐘を鳴らしている点については、なるほどな、と思ったが、それ以外は古い時代のどうにもならない問題に対する意識に過ぎず、今となっては無用の長物であると思った。

    タイトルがキャッチーなので、今も売れているのだと思うが、絶版でも問題ない本。
    読むだけ時間の無駄

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著者プロフィール

(しみず いくたろう)
1907年東京の生まれ。東京帝国大学文学部卒業。社会学者。ジャーナリスト。讀賣新聞社論説委員、二十世紀研究所所長などを経て、学習院大学教授、清水研究室主宰。文学博士。著書に『流言蜚語』『社会的人間論』『社会学講義』『社会心理学』『論文の書き方』『現代思想』『倫理学ノート』『オーギュスト・コント』ほか。1988年歿。

「1972年 『本はどう読むか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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